空に浮く船にある街。
これだけで心の結構な部分を持って行かれちゃったりするんですが。
僕が鍋島さんの作品で好きな所は、距離感かな、と思いました。
作中人物に対して近づきすぎず、離れ過ぎず、という印象を受けます。そしてそれが、読む側にとって心地いい。
青菊と白音。あおぎくとしらね。
空と地上に別れて住む二人の姉妹がお互いの距離と自分との距離を見直す物語。
読みようによってはとてもシンプルだけれど、だからこそ共感できる作品でした。
(あと、終盤で笑う青菊がなんだか凄まじく愛おしく思えるのでみんな読んで!)