名探偵研究会!~歩いた先は処刑場~

作者 起野 奇跡

7

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★★★ Excellent!!!

この小説を初めて読んだ時、ある違和感を感じた。あらすじを読めば主人公は男子高校生だと分かるのに、第1話の視点は強盗犯。どこかおかしいではないか……?
しかし、読み進めれば納得する。この小説は、全員が主人公なのだ。
推理小説の大半は、探偵の視点、もしくはその弟子の視点から語られるのに対し、この小説は様々な観点での内面描写に挑戦している点、非常に面白い。
そして、洗練された地の文。推理小説好きならしっくりくること間違いなし。
守屋探偵とタダツグの掛け合いもコミカルで、思わず笑みがこぼれる。事件も深刻ではなく、割と優しめで好感が持てる。

★★★ Excellent!!!

立派な刑事事件を取り扱っているはずの本作ですが、決して重苦しかったり、お高く止まっている話にはなっていません。スラスラとストレスなく読み進めることができます。
登場人物が非常にコミカルで、会話もリズムが良く、キャラクター文芸としても楽しめます。
またミステリの作法についても、「コロンボ」や「じっちゃん子の探偵」などの例を交えながら、分かりやすく説明されているので非常に勉強になります。
ミステリ好きはもちろん、今まで食わず嫌いだった方にもミステリを楽しんでいただける素晴らしい一作です。