【予告】

 我らが蒸奇探偵に迫る大宇宙の次なる使者は、形なき侵略者・ロバトリック星人。星団評議会の覚えめでたく超光速技術の数々を開発した友好宇宙人・グモ星人の地球訪問に際し、体長わずか一〇糎の彼らのために等身大の超電装こと小電装キャストマンを作る町工場の父娘。だがその美しくも豪胆な才女は、納期を間近に控えて突如行方不明となった父を求め、街の鬼札・鬼灯探偵事務所の扉を叩く。

 折しも街で続発する筋電甲オートシェルの誤作動事件の調査を〈奇跡の一族〉から依頼されていた新九郎だったが、調べを進めるにつれ、ふたつの事件を裏で糸引く狡猾な異人の存在に気づくのであった。

 一方で幕を開ける、早坂あかりの波乱万丈な帝都生活。仙台青葉の伊達娘は、果たして花の女学生暮らしを謳歌できるのか。そして一切の対話を拒絶する凶悪な異人を前に、彼女は言葉遣い師の挫折を知る。

 荒川沿いの工房街に展開される死闘! 雲を割って現れる星鋳物第七号ホーリーレリクス・ナンバーセブン・〈闢光〉の次なる敵は如何に。そして華やかなパレードを前に、あかりの流した涙の理由とは。


 次回、蒸奇探偵・闢光 第2話『話せばわかると人は言う』にご期待ください。

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