1つの決着

私は魔界に来て、ファダの本と資料から魔王と魔神ドーラの関係性を知った・・・


恐らく、魔王の力の源は魔神なのだろう・・・その事を知った時、私はある一つの可能性を考えた・・・魔王の身体を媒体に神自身が降臨したりしないかと・・・


今までの文献の中である一文が私の目を引いた、『魔界が生まれた時、魔神ドーラが魔王と一人の神を贄に捧げられ、降臨された』と言う文・・・


1人の神と言うのは解らないが、魔王を贄にドーラが降臨した書かれた一文・・・これは無視していいのだろうか・・・


・・・これまでの文献の中で、魔神の力を魔王が取り込めたと言う文章は無かった・・・それだけの力を持つ、魔王が文献に書かれた自体になる可能性も視野に入るのではないか?


確かに、ここに書かれている内容が間違っている可能性もある・・・だが、可能性は0では無い・・・はっきり言って、魔神の力を取り込んでいる時点で、今までの魔王の想定を超えているのだ・・・神話の話を再現させても可笑しくはない・・・


そう、私は考えた・・・だったら、私がやる事は・・・それより強くなることだ・・・


――――――――――――――――


我は光の速さより早く動き、あやつを攻撃する・・・本来の力よりかなり落ちているが、神の奴隷共には十分のはずだ・・・


我は攻撃する・・・あやつを殺しきるまで攻撃を続ける・・・そう、あやつを殺せば私は・・・・!!


バキ・・・


はっ?何が起きた・・・何だこの痛み・・・我が攻撃を受け・・・・


バキ・・・ドガ・・・


な・・・何が起きて・・・何故・・・痛みが・・・あやつはどこに・・・


ドガ・ドガ・ドガ・ドガ・・・・・・・・・・・・・・


「馬鹿な・・・馬鹿な・・・」


何故、我が奴のスピードを追えない・・・何故一方的にやられる・・・何故・・・・


「貴様!半年前とは別人では無いか!!一体何をした!!」


そう、こやつの実力、あの時とは比べ物にならない位強くなっている・・・低級神・・・いや中級神すら倒せる程強くなっている・・・今の我の状態では勝てる訳が無い・・・


「魔神獣を倒しただけですけど?・・・1万匹程・・・」


・・・・・・・・こやつは何を言った・・・我が作った魔獣を倒しただと・・・確かにあの時、数万匹この魔界に一緒に召喚させた、そして、我と一緒に封印された為・・・この地に魔神獣が1万匹以上いるのは確かだ・・・だが、この半年で?!あの魔物達を倒したのか!!?


あやつらの強さはピンからキリ・・・魔獣より強い程度から下級神・・・下手をすれば中級神にすら匹敵する奴もいたはずだ・・・そいつ等を倒した・・・?!!


「あ・・・ありえない・・・我が負けるなど・・・例え、封印の所為でほとんど力が使えない状態だとしても・・・現世の生き物に敗れるなど・・・有り得ないんだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」


我は持てる力を圧縮させ力を上げた・・・


こんな事をすればすぐに我の身体は維持できずに消えてしまうが・・あやつさえ殺せればよい・・・今の私の力は上級神並み・・ぜったに倒せる・・


そう考えていると、何故かあやつが光り出した・・・あれは・・・主従契約と本契約の紋章!!?


何故・・・あやつは・・主従契約・・本契約の両方を契約している


・・・主従契約は魔族のみが・・・本契約は精霊のみしか出来ないはず・・・しかも、本契約先があんな雑魚・・・そもそもあんな貧弱な器で契約など出来ないはずなのに・・・・


・・・いや、待て・・・逆に考えろ!!今あやつは貧弱なガキ一人と本契約している・・・


という事は、結果としてあやつは弱くなっているのではないか?!


本契約は契約先によって実力の上げ幅が変わる、本来精霊が世界に自身を固定する為に使われるはずの契約が、何故あの子供達に使われているのか解らないが!だったら、勝機もあるはずだ!!


我はあやつに突っ込み攻撃する・・・だが、我の攻撃は全て受け止められるか、流されてしまう・・・な・・・何故・・・我の力は・・・魔力と闘気で強化しているはずなのに・・・何故・・・・こうなっては・・・


我は、魔王の身体・・・器に抱えきれない程の力を流し込む・・・すぐにこの身体は力に耐え切れなくなり、爆発をするだろう・・・こうなってはお前らも道連れだ!!


だが、その時は・・・永遠に来なかった・・・


「な・・・何故・・・?」


何故・・・力の放流が止まった・・・そう考えた瞬間、我の意識は消えていくのであった・・・


自身の本当の正体を知らないままに・・・・


――――――――――――――――――――――――――


私は何度か攻撃を受ける・・・初めの一撃を含めて、わざと受けているのだ・・・だけど・・・


(この程度?)


そう、考えてしまう程、魔神という神の攻撃は弱かった・・・何だか想定よりずいぶん下だ・・・


(加減している?それとも封印で力が出せないの?)


試しに反撃をしてみる・・・当たる・・・連続で攻撃をしてみる・・・当たる・・・当たる・・・・


「馬鹿な・・・馬鹿な・・・」


何か呟いているんだけど・・・どうしたのかしら?・・・


「貴様!半年前とは別人では無いか!!一体何をした!!」


「魔神獣を倒しただけですけど?・・・1万匹程・・・」


その瞬間、神は固まった・・・まあ、言うのは簡単ですけど、苦労したんですよ・・・


1匹目を倒すのに、様々な本を読んで使える魔法、技術を習得しました・・・そして、初めて戦った時は、能力を落とす為の結界を何重にもかけ準備して何とか倒しました・・・次は能力制限させる為の結界を減らしていき・・・次第に結界無しも勝てる様になっていきました・・・


そして、それすらも勝てる様になったら逆に私がハンデを付けて闘ったりしました、ハンデ内容は魔力が強い魔神獣には魔法のみ、身体能力が高い魔神獣は拳と蹴りだけで・・・そうやって強くなっていきました・・・


そう言えば・・魔神獣は一か所に1匹と言うわけでは無いんですね・・普通に2匹居たり、数匹いる事もざらでした・・・


始めて数匹に囲まれた時も大変でした・・・帰った後、お父様に撫でてもらって回復しましたが、疲れました・・・・


もう、最後の方はタイムアタックになっていましたね・・・しかも、封印している場所同士が、結構離れているから、移動する時間も馬鹿にならないし・・・


そういえば、一か所に数百匹いた所もありましたね・・・そこにボスみたいな奴がいたんだけど、強かったなあ・・・最後死んだ仲間を取り込んで強くなったけど、かなりの接戦だった・・・帰ったその日お父様に思いっきり撫でてもらったっけ・・・・?


だけど、やっぱり、この目の前にいる神は封印がほとんど封印が解けていないのでしょう・・・あの魔神獣よりは強いですが、それだけ・・・・


そこまで考えてある事に気がついた・・・私は慌てて、魔法を使って調べる・・・そして、気づく・・・この神の真実を・・・もしかして、この神は・・・・


「あ・・・ありえない・・・我が負けるなど・・・例え、封印の所為でほとんど力が使えない状態だとしても・・・現世の生き物に敗れるなど・・・」


そう言うと、ドーラは何だか身体が光り出しました・・・あっちょっと強くなった・・・だけど・・・


「有り得ないんだあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」


・・・・一応、主従契約と精霊さんから教えてもらった本契約で少し力をブーストしてみましょうか・・・万が一、お父様に攻撃がいったら困りますし・・・


・・・・うん!お父様と繋がっているのがきちんとわかる!!この感じ!!しっくりくる!!


私が満足しながら、うん、うん頷いていると・・・神の方も何故か固まっていた・・・どうしたんだろう?


そう思っていると・・・あっ動いた!


私はせっかくなので、神の攻撃を素手て受け止めていく・・・


せっかく本契約でお父様とシンクロして攻撃受けているけど・・・神様の力ってこんなものなの?


魔神獣と1000分の1の力制限をしながらハンデを付けて闘う訓練もしたんだけど無駄に・・・いや・・・無駄にはならないか・・・・だって、目の前に居る神は・・・私の想像通りなら・・・


そんな事を考えていると、更に神の身体が光り出した・・・この魔力膨張率・・・もしかして自爆?私は急いで、神の魔力をせきとめる・・・


「な・・・何故・・・?」


何故って私が貴方の魔力を止めただけですよ・・・まあ、めんどくさいから言わないけど・・こいつ・・・何してくるか解らないしさっさと殺そうっと・・・


・・・・・・神の力を持ったこいつを倒したのは良いんだけど・・・これからどうしよう・・・何も思いつかない・・・


・・・・当面の危機は去ったのは確か・・・それに、闘っている間に、魔法で逆探知をさせてもらったんだけど、その場所に施されている封印自体は完璧だった・・・だったら、こちらから手を出さなければ、多分暫くの間は大丈夫なはず・・・だけど・・・・


・・・精霊さんが・・・・・・・


・・・私はその考えを頭を振って振り払う・・・


・・・まあいっか・・・最低限の目標である、お父様の安全は暫くの間は確保できました・・・優先順位が高い問題は解決しましたし・・・後の問題はこの後、考えるとして・・・・


・・・速く家に帰って、お父様に沢山褒めてもらおうっと♪とりあえず!問題であった魔王は倒しましたし♪これで指導者が居なくなった今、軍団を使って攻めてこないでしょうし♪


その前に壊れた結界も治っている頃合いでしょうから、魔王さえいなければ来ることも無理でしょうしね♪


とりあえず、疲れましたから、家に帰ってお父様とのんびりしよう♪


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えっと・・・何が起きた?


俺はさっきまで、魔王城の前にいたはずだ・・・それが、何故見知らぬ部屋に立っているだ?


と言うかこの部屋広いな!部屋の壁がまるで見えないぞ!!


そんな事を考えていると・・・フウが目の前にやって来た・・・


「お父様終わりました・・・」


えっ何が?


「何が?」


「魔王討伐です!」


えっ?終わったの?俺魔王城の前に立っていたら・・・全部終わってたと言われたんだけど・・・


「えっ本当に?」


「はい!!さっさと帰りましょう!!」


そう言って俺の身体に自分の身体を擦り付けてくるフウ・・・・俺はついついフウの頭を撫でる・・・・


えっ本当に終わり?俺は近くにあった扉から外に出る・・・そこ居たのは、ファダに抱かれて俺に手を伸ばしてくるクロリーがいた・・・・・・・・・・なあ・・・本当に終わったの?


その疑問は結局帰った後もずっと続くのであった・・・

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