魔王城

精霊の村に行った、次の日俺はフウに爆弾発言をされた・・・


「お父様!明日か明後日に魔王城に行きますので、よろしくお願いします!!」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はっ?えっはあ?


ちょっと待って!俺ここにきて、寝て起きて、食べ物食べて、フウとクロリーの相手に遊んで・・・・・・そんなことしかしていなかったんだけど!!それがいきなり魔王城?いやちょっと待って!えっ?!


「?何かお父様準備ありました?」


あるよ!!心の準備という!重要な準備が!!・・・逆に言えばそれ以外準備のしようがないんだけどね・・・修行もこの魔界にきて一度もやってないし・・・・・・・・・・本当に俺何しに来た!!!


・・・・・・わかったよ・・・覚悟を決めて行くよ・・・せめて明日じゃなくて明後日ね・・・ちょっとでも心の整理したいから・・・ああ、明後日死ぬのかなあ・・・


「魔王を倒したらさっさと家に帰りましょうね♪」


・・・すごい笑顔・・・完全に勝つ気でいるんだけどこの子・・・相手魔王だよね?そこいらにいる雑魚の魔物とかじゃないんだよね?・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・もうどうにでもなあれ!フウについてくるって決めた時から無茶苦茶なところに行く覚悟はしてきたんだ・・・その行く場所が想定の遙か上だったからどうだっていうんだ!どうせ、ゴブリンが出てきた時点で俺は積みだ!どこに行こうか変わらない!!


・・・・・・・・・・・・・・・・・明日一日、嚙み締めて過ごそう・・・悔いがないように・・・


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・・・・・・・・・2日後、やべー、昨日一日あっという間に終わっていた・・


・・何か昨日特別なことをしたっけ・・・何もしていないな・・・いつも通り過ごしていたらあっという間に今日になっていた・・・・・


そう言えば、いつもより寝ていたなあ・・・本当に・・・フウとクロリ―と一緒に横になって寝ていて・・・気づいたら、今日になっていた・・・噛み締めて過ごすとは一体・・・


というより、今日最終決戦に行くんだよな・・・その割に、フウめちゃくちゃ落ち着いているんだけど・・・今だって、俺の手を握って、微笑んでくるし・・・・そんな事を考えていると・・・


「お父様・・・」


フウが話しかけてきた・・・


「・・・これから、魔王を倒しに来ますが・・大丈夫ですか?」


・・・・大丈夫な点があるとでも・・・第一、これから、魔王の所に行くのに何をもって大丈夫だと思っているのか・・・?そんな思いもあったが、俺は、震える心を押し込めてこう答えた・・・


「・・・大丈夫だ!・・・」


はっきり言って、何が、大丈夫か、解らないがそう言った・・・今更、怯えた所で、何も変わらないし・・・・・


「本当ですか?魔王の死体を見ることとか大丈夫ですか・・・?」


・・・魔王の死体・・・?


・・・なあ、もしかして、さっきの大丈夫って言葉、魔王を倒す危険を心配しているんじゃなくて・・・魔王を倒した後の俺の心配しているのか!!?


そうか・・・フウにとって、魔王を倒す事はもう決まってるんだな・・・・・・そう簡単に倒せるものなのか、魔王って・・・・・


・・・・・もうやけだ・・・ここで怯えてもしょうがない!!と言うより!ゴブリンより弱い俺が何を心配する・・・心配したってしょうがないだろうに!!


俺は、少しテンションを上げながら、こう叫んだ!!


「・・・・大丈夫大丈夫!もう何が来ても動じないから!!」


もう半分投げやりでそういった。魔の森に迷った時、死ぬ覚悟何て、とうの昔に出来ていたんだ・・・それがたった今、目の前にやって来たところで何を動じる必要性がある!!


これから会いに行く魔王以上に怖い物なんてないだろうし・・・もし、万が一あったとしても、俺は何もできない・・・・だったら、怖がったって意味がない!!!何でもこいだ!!!!


・・・・・やっぱり怖い・・・帰っちゃ駄目(涙)


「・・・それを聞いて安心をしました・・・では行きましょうか・・・」


そう言って、手を差し出すフウ・・・そうだよね、帰っちゃ駄目だよね・・・そう思いながら、フウの手を握る・・・


後ろを見ると、クロリーを抱いたファダがそこにはいた・・・


「それじゃあ、行ってきます!」


「?何を言っている?」


えっ何が?多分これから、死ぬだろうから、今生の別れを言っているだけだけど?


「わしらも行くぞ?」


そういわれた瞬間、俺の中で時間が止まった・・・・・・・えっ一緒に来る?


「クロリーは・・・?」


「もちろん一緒だ・・・何か問題でも?」


何が問題って・・・問題だらけだろう!!


「ちょっと待って下さい・・・これからどこに行くのか、解っているんですよね・・・?」


「魔王城に殴り込みに行くんだろう・・・?」


・・・解ってて連れて行く気ですか・・・俺は思いっきり叫んだ!!


「なんで赤ん坊のクロリーを戦場に連れて行くつもりなんですか!!」


「何故かって?そう言われても・・・クロリーは行く気満々だが・・・」


そうファダに言われて、クロリーの顔を見る・・・確かに、何だかいつもより顔が凛々しい感じがするが・・・・・・駄目だ解らん!!と言うより!!行く気満々だからって!!赤ん坊を戦場に連れて行くって!可笑しいだろう!!


「いや!どうやってクロリ―が行く気満々だって解ったんですか!!第一だからと言って一緒に来れるはずがないですか!!これから行く場所は魔王城・・・しかも闘う相手はあの魔王なんですよ!!」


俺は必死になって説得しようとした・・・だが、その後、フウの後押しもあって、俺は結局押し切られてしまった・・・・本当に・・・どうなっても知らんぞ・・・・


そして、今魔王城の門の前にいる・・・・いつものごとく、フウの転移魔法だ・・・・相変わらず転移魔法は便利だなあ・・・・・と言うより、転移魔法って、一度、行った場所でないと使えないんだよな・・・多分、もう既に一人で魔王城まで来ていたんだろうなあ・・・


本当に・・・俺っているんだろうか・・・?


「それじゃあ、予定通り、私とお父様が魔王を、それ以外の雑魚の相手をクロリーとファダで相手をしていて下さい」


「・・・・・分かった・・・」


(こくん)


その言葉に、ファダ・・・そして、赤ん坊のクロリーまで頷いちゃったよ・・・


しかも、予定通りにってもしかして俺以外、もう全て話し合っていた訳?!・・・・


作戦会議すら参加できない何て・・・俺絶対いらないよな・・・・・


「それでは、行きましょう!!」


そう叫んだフウの声が魔王城の外で木霊した!


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・・・・やっとここまで来た・・・ここ、魔界にきて半年間、かなりの努力をしてきた・・・一点予想外の出来事が起きたが、それ以外の準備は全て完了した・・・後は、魔王を倒すだけ・・・


ここに来る前、お父様に最後に確認をした・・・死体を見て大丈夫なのかと・・・


命のやり取りをした闘いをほとんどしたことが無いお父様に余り凄惨な戦闘を見せたくはないが、今回、私は恐らくそんな配慮して戦うなんて余裕は無いはずだ・・・


一応圧倒できるまで強くなったつもりだが、予測と本番はどうなるかは解らない・・・だからこそ、お父様に聞いておいた・・・


本気の命のやり取りを見る覚悟がありますかと・・・そういう意味を込めて、聞いたのだ・・・だけど、お父様は大丈夫だって言ってくれた・・・


だから、私はこれから、思う存分・・・本気を出す・・・


フウの身体に魔力が満ちていく・・・彼女は今まで本気を出したことなどは無かった・・・真面目に闘ったり、全力で修行に取り組んだりもしたが、始めから、本気、全力で物事に取り組もうとするのは、今回が初めて出会った・・・


・・・傍目は隠蔽魔法で隠している為、殆どの人には解らないが・・・彼女の身体に、今までにない程の、魔力と闘気が、体中に満ち溢れていた・・・


・・・城の間取りについてはファダから聞いた情報と、何度か1人で魔王城に来て、下見をしたのである程度解っている・・・


・・・私はお父様の手を握り、門をくぐり、兵士達を避けながら・・・避けることが出来ない時は倒しながらもドンドン先に進んでいく・・・


かなりのスピードで進んでいるはずなのだがクロリーもファダを連れて私についてきている・・・恐らく、クロリ―の魔力によって、ファダ自身にもブーストが掛かっているのだろう・・・・


・・・さすが・・・私を出し抜いたことはある・・・


そして、何度か戦闘をした後、魔王の間、扉の前にやってきた・・・


ここからは二手に分かれる・・・魔王の間にいるであろう側近と魔王は私が・・・それ以外のこの魔王の間にやってくるものを・・・


ドカン・・・


こんな風にクロリーが倒す・・・さっきの彼女の魔法で私達を追って来た魔族や魔物結構減ったわね・・・とは言え、これからさらに増えていくでしょうけど・・・まあ、彼女なら大丈夫でしょう・・・私もさっさと魔王を倒してしまいましょう・・・


私はお父様と一緒に魔王の間に入っていく・・・・絶対に勝つ・・・その言葉を胸に秘めながら・・・・


--------------


あの大遠征から、半年後、向こう側の世界を裏から牛耳る事に成功し始めていた・・・


それにしても、何とも愚かな人間どもよ・・・少し不安の種を撒くだけで、誰も彼もが疑心暗鬼になっていく・・・


しかも、それに加えてあやつら人間の戦闘力、強さは基本的に弱いことが判明した・・・私の強さには全員が足元にすら及ばない・・・あやつのみが異常だったのだ・・・そう半年間集めた情報から確信をした。


そして、今、向こう側の世界の掌握は進んでいる。ただ、幾つか懸念材料がある・・・


まず1つ目にあの我を追い詰めたあやつの情報が何一つ出てこないという事・・・・・・一応いくつかこの者では無いかという候補が出ているがこれといった決定的な情報が無いのだ・・・・


あの子供の動向が解らない・・・それどころか今現在どこに居るかさえ・・・それが懸念材料の1つ目・・・・


次に、懸念材料の2つ目、最近になって、あちらの勇者が我ら魔族の暗躍について嗅ぎまわっているらしく・・・私が指示を出した指令が上手く事が運ばない事も増えて来たのだ・・・


本来、我自身出張れば、勇者など一捻り殺してみせれば、それで解決するのだが、もし、前の様にあやつが出しゃばられた場合、こちらも尋常じゃない被害が出る。


それに、勇者が現れた時、我自身力を溜める為に様々な事をしていた為、今まで、完全に放置していた・・・まあ、それも先程終えたがな・・・


3つ目、半年前に一度何者かの襲撃があった。そして、今も、その者がどこに居るのかさえ解っていない・・・


我はその襲撃の一報を聞いた時あいつが魔界に攻め込んできたかと身構えていたが、結局これまで一度も魔王城にその襲撃者は現れず・・・何事も無く、今日まで来た・・・


結局、あいつは魔界に居るのか、あちらの世界にいるのかさえ確証を得る情報を手に入れられなかった・・・魔界でも様々な所に我の配下を派遣しているが一向に情報が入らない・・・


まあ、その心配も・・・今日までだろう・・・・


・・・・・我は、今度の遠征確実に成功させる為に力を必死になって身に着けて来た・・・何者が来ても圧倒できる力を手に入れる為に、様々な事をしてきた・・・・・


・・・贄を神ドーラに捧げて、我自身に与えられる神の力の封印を弱め、与えられる力の上限を上げる事はもちろんの事・・・・


神の力を更に引き出し、己の元々の力の向上する為の鍛錬・・・我自身の魔王としての能力向上・・・直下の配下達を鍛え上げる・・・・


・・・本当に様々な事をしてきた・・・


その結果、他の魔族達は、余り力の向上はしておらぬが、自分自身と我の近くにいる側近クラスの者達は数倍下手をすれば、数十倍の能力向上に成功した。


その中で一番能力向上したのはもちろん我だ・・・


今の我は100倍近くの魔力と身体能力が向上している・・・これで負ける道理は全くなくなった・・・後は、念の為、あやつの情報が集まり次第・・・いや、もうこれだけ強くなったのだ・・・そんなものは必要ない・・・今なら我一人だけで向こうの世界は滅ぼすことが出来よう・・・それだけの自負が今ならある!!


ならば、後少しだけ、能力を向上させたら、あちらの世界に攻め込むことにしよう・・・


フフ・・・これから起こるであろう、光景を想像するだけで心が躍る・・・そんな事を考えていた矢先・・・侵入者が現れた・・・


・・・・!!・・・この魔力は・・・あやつか!!!やはり半年前の侵入者はお前だったのか!!


魔力を確認する・・・すると、今回やって来たのは、あやつは一人では無かった。


恐らく、我を恐れて仲間を引き連れやってきたようだ・・・


我は相手の魔力を通して、どんな人物かを確認をする・・・うん?何だ?あやつの仲間の一人の魔力に何か見覚えがある様な・・・


まあよい、思い出せぬのなら大した相手では無いはずだ・・・無視しても構わんだろう


そうこうしている内に、あやつは我の部屋の前に来た・・・ククク・・・何だ、我の部屋の前で、二手に分かれるのか?いいのか?


ここに居るのは私だけでは無い、しかも居るのは、全て私の精鋭部隊、側近クラスの者達がひしめき合っておるぞ・・・元々、他の魔族や魔物より強い者が全員数倍・・・・数十倍の力を上げたのだ・・・


そいつらがこの部屋に千以上・・・・扉を開けた瞬間、そいつらを全て貴様にぶつける・・・クク・・・どうなるのか見ものだな・・・


・・・・扉が開いた・・・我は一斉に我が配下を襲い掛からせる・・・さあ!!泣き叫んでみろ!!


だが、次の瞬間、とてつもない、魔力の放出があったかと思うと・・・襲い掛かった配下のほとんどが骸になっていた、そして、代わりに微笑んでいる子供の笑顔が目の前にあった・・・


「久しぶりですね・・・それじゃあ、死んでください♪」

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