勘違い

フウの魔力暴走のあった日、5人の奴隷達は皆一室に集まっていた・・・・・しかし、その部屋の中は重い空気に包まれていた・・・


マイルに至っては・・「怖い怖い怖い・・・・!!」と言う言葉を繰り返して話すらまともに出来ないのでは?という状態だ・・・


「なあ、今日のあれなんだと思う・・・」


とユウナ、今日、初めてフウの魔力暴走を見た彼女は、起きたあれを魔法だと思わなかった


「解りません・・・・」


とエレナ、彼女もあれが魔法だと考えもつかなかった・・・・


ニーム、ファンは何もしゃべらず下を向いていた、あまりにもショッキングな出来事が起きて言葉が出なかったのだ・・・


ただ、怖いと繰り返している、マルイだけが、あれが魔法で起きたものだと言うのを解っていた・・・それでも、いや、解っていたからこそ、あの異常な魔力量を感じ取ったマルイは、壊れてしまったのだ。


「・・・・もしかして、フウ様は神の化身なのでは・・・?」


とエレナがそう言った・・・・フウ自身は、勇者に魔族だと言われているのだが、それを知っている人はここにはいない・・・


「そう考えれば、あれだけの力を持っているのが説明が付きます!!!」


そういうエレナ・・・・教会育ちの彼女は想像力が豊かだった・・・


「・・・・・・・・だったら、ムウはどうなるんだ・・・・」


そう言われて、考えるエレナ・・・・


「・・・だったらこうは考えられません、ムウ様が神の化身であると・・・・そう考えればフウ様が奴隷になっている事にも説明が付きます・・・」


「・・・・はっ?・・・・」


エレナの言葉に変な声が出た・・・何だそれは・・・?


「ムウは自分自身弱いって言ってるんだぞ・・・」


「おっそらく演技でしょう・・・そうではなくては、フウ様の力を抑え込めるわけがない・・・」


「・・・・・・・・・・・」


そう言われて、黙るユウナ・・・・確かに普通の人間があの力を止めれる訳がないと認識しているのであろう・・・・・・実際はムウ自身は特別な力を使ってないとしても・・・


「・・・・じゃあ、フウは・・・あいつは何者だ・・・」


そう言われて、エレナは考えだす、そして・・・


「・・・・・・・・解りません、フウ様が何者かは、ただ恐ろしい力を持っている、下手をすると神と同等の・・・それに対してムウ様は・・・恐らく、ムウ様のお体には制限があるのでしょう・・・で無ければ、演技だとしても・・・あの様な体の使い方、魔力の使い方や量の少なさは有り得ませんから・・・」


そう言って、区切った後、こう言った・・・


「おそらく、あのお方は、フウの中にある力を抑える為に降臨していただいたのでしょう・・・」


「・・・まさか、そんな事・・・」


ない・・・そう言おうとする、ユウナにマイルがいきなり・・・


「そうか!そうだったんだ!!!」


といきなり叫びだした・・・


何事か?と思い、何がそうだったんだ?と聞いてみたら・・・とんでもない内容だった・・・・


このマイル、私達は英雄のマイルと同姓同名なだけだと思っていたのだが、ギルドカードを見せてもらうと・・・何と本物だった・・・


ギルドカードは個人を特定させる為偽装は不可能だ・・・だから本物の英雄マイルなのだろう・・・何故、英雄クラスの大魔法使いがここに?・・・


何でも、一度、マルイ様は王都に居るバクバ王にある依頼をされたが、それを断っただが、その断ったのが、王の逆鱗に触れ、気づいた時には、誰かに殺されたらしい・・・例え、不意を突いたとはいえ、英雄クラスの人物を一瞬で殺す戦力があるとは、その話にこの場に居る、全員が戦慄した・・・


だが、そうなると、ここに居るマルイは、何で生きている?その疑問を抱いていると、その答えをマルイは言った・・・何でも、フウ様が自分を生き返らせてもらい、それから、僕はここに住まわせてもらっていると言った・・・って!?


「「「生き返らせた?!!」」」「?!!」


生き返らせる・・・そんな・・・神話でしか聞いたことしか無い事をフウ様はやってのけたのか?!・・・その話に全員が耳を疑った・・・


その後の話も信じられなかった・・・英雄二人を真正面から打倒したことから始まり、さっき話した通り死んだ自分を生き返らせ、侵入不可能と言われた王都の城に入って王を暗殺したと・・・・・・・・・


・・・本来なら信じられない・・・だが、今話しているのは、ギルドの最高実力者であるマイルである、一笑に付することはできない・・・・・・・


「それなら納得いく・・・今日見たあの人外な魔力の放出も!!自分が死んだと思ったのに生きていたと言う真実も・・・・・・・!!」


そう興奮気味に大魔法使いであるマイルに言われ・・・他の4人もその話を信じてしまったのである・・・ムウがフウの力を抑える為に神から遣わされた神の化身であることを・・・


「やばい、ムウ・・・様に失礼な言葉使いばっかし使ってた・・・」


「これから悔い改めていきましょう・・・」


「・・・・・・・(祈っている)」


「・・・・・ムウ様、神の使い?神の関係者?・・・・・・・」


「おお、我らを導き給え!!」


・・・・・・・・・・それからムウに対する評価は、本人がいくら否定しても変わらなくなった・・・・・・・・


――――――――――――――――――――


フウがホムンクルスを作って何日か経った時・・・俺は1つの決断をした・・・


「あっフウ俺里帰りするから・・・」


そう、朝食を食べた後、ウムフを背負ったフウに言った、皿洗いをしていたフウの手から皿が落ちて割れた・・・


「おい、大丈夫か・・・・?」


何だ?フウが皿を落とすなんて・・・今まで一度も無かったことだぞ・・・?


「・・・どうして、帰るのですか・・・あんな場所に・・・」


あんな場所って俺が生まれた場所なんだけど・・・・・


「いや、普通に親に顔を見せようと思って、そう言えば、去年、魔の森に住んで居た所為で戻らなかったからなあ・・・」


そう言うと、フウが


「・・・解りました・・・準備します・・・」


と言って来た・・・ちょっと待て!!


「いや、今回は一人で行くつもりだからな・・・馬車を借りてゆっくり行くつもりだからな・・・」


多分フウと一緒なら一瞬で着く未来しか想像できない・・・だが、俺は少しでも自立しなければと最近思ってきた・・・朝起きて、フウの介護付きでゴブリン退治して、飯食って寝る・・・・その繰り返し・・・しかも、飯はフウがほとんど作っています・・・。


ゴブリンの退治すら本来ならやらなくていい事だ・・・・・こんな状態で過ごしている現状、リハビリがてら、村に戻ろうとしたのだ。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやです・・・・・・・・・・・・」


・・・・・・・・・駄目だ・・・そう思い、俺は心を鬼にして・・・断ろうと・・・・・・


「・・・い・・・・や・・・・・・・・」


・・・おに・・・・に・・・・して・・・・


フウの頬に涙が流れ落ちる・・・


「・・・・う・・・・・・うえ・・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「解ったお願いする・・・・」


「・・・ありがとうございます!!!!!」


・・・絶対嘘なきだろうお前!!!!

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