葛藤

・・・奴隷を買うか、買わないか・・・・・・


素材を渡した次の日俺は悩んでいた。目標としていた金貨俺はその金貨を手に入れてしまった・・・完全にフウのおかげだけど・・・だけど、このお金で買っていいのか・・・


・・・・・・ギルドで自分で稼いでくるか・・・・・・・・・だけど、どう考えても薬草探しで報酬が金貨の依頼なんて探せないよな・・・・・・・・・・とりあえず、ギルドいってみるか・・・


「なあ、フウ、ギルドに行ってくる」


「うん」


そう言って、外に出ると、フウも付いてくる・・・・・・・


「なあ、フウお前は宿屋で待ってていいんだぞ・・・・・・・」


「・・・一緒に行っちゃ駄目?」


そう言って俺を見てくる・・・・


・・・そう言われても、俺奴隷を買う為の資金稼ぎに行くんだけど・・・・・・・・そんなのにフウを連れて行くのって駄目だろ・・・・・・・・


「・・・出来たら一人で行きたい」


「どうしても?」


何だか、フウの目に涙みたいなのが見えるんだが・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「解った、一緒に来ていいよ・・・」


そういうと、すごい勢いで頭を振って笑顔になった・・・・目標叶えられるかなあ・・・・・・・・


そうこうしている内にギルドに着いた。討伐系は俺が倒せないので無視、あくまで俺が依頼を達成しなければいけない、もう既に宿代をもらっている時点でヒモみたいな状態だが、夢の達成には自分のお金を使いたい!!


という訳で、依頼書を見るが全然いいのが無い、当り前だ採取何て誰でも出来る仕事高い値段が付く訳が無い・・・と思っていたら、1つの依頼書が目に止まる・・・


『幻想草 依頼期間1週間、魔の森の奥深くにあるこの草を持ってきてほしい、報酬一束金貨一枚』


幻想草、確か俺が住んでた妖精の村の近くに確かそんな草があったって言ってた様な・・・


「なあ、フウ幻想草って知ってるか?」


「?1000束位持ってるけど、どうしたのお父さん?」


・・・・・・・・物を知ってるかどうかの前に持ってるよこいつ・・・・・・・・


「ああ、幻惑玉足りなかった?必要だったら今から作るけど何個必要?」


幻惑玉、それは小さな玉であり、その玉を割ると煙が出てその煙を敵に吸わせると混乱状態になる。何故か俺には効かないけど・・・って、えっ?


「何で?幻惑玉が出てくるんだ?」


「?幻惑玉の原料が幻想草だからだけど??」


・・・まじ、えっそうなるとこの一束金貨1枚の幻想草を使って護身用の武器を使ってたの?


「ちなみに1束でどの位の幻想玉が作れる?」


「1個だけど・・・」


そうか、そうか、幻想玉1つで金貨1枚か・・・ちなみにそれ100個持ってます・・・違う種類の玉も持ってますが、その草も似たような物だろう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「帰る・・・・・・・・・・」


何だか、今更フウが持っているのに自分から探しに行こうとは思えず、だからと言って、フウからもらって依頼を達成をしたら昨日の金貨をフウから無償で貰ったのと同じだと考え俺は、依頼をすること自体、諦めた。


多分同じ様な依頼が来るとしても、既にフウが持ってるんだろうなというあきらめの境地で宿屋に戻った・・・・・・・・・・・・・


そして、素材を渡して一週間後、俺達はギルドにやって来た、この一週間何も気力が起きず、ただただ寝てる日々だった・・・・もう、手の中にある金貨で奴隷を買おうとしたが、ぎりぎり理性で抑え込め、何とか今日まで持たせた・・・・


今日は居る金貨もフウのおかげで、手に入るのに・・・本当にどうやって、自分で稼げばいいんだ!!


そんな葛藤をしながらギルドに入ると、すぐに大剣の男が近くにやって来た・・・


「ついて来い」


えっ?受付は?そう思いながらも、ずんずん先に行く大剣男を見て、俺は慌てて後ろを着いていった・・・いつもいきなりだなあ本当にこの人・・・


そうして、後ろを着いていくとお決まりのギルド長室に着きました・・・・・・・・・俺Fランク冒険者なんですけど・・・何度も入っていいんですか?


「俺だ」


「・・・入れ」


それだけのやり取りで、どんどん部屋に入ってく、俺も遅れない様に着いていく。


「・・・・・・・何故、金貨を持っているのに服を買わないのだ」


そう言われて、気づく、そういえば、服一年前から変えて無かったっけ?一応精霊さんが水洗いとかしてくれたけど、すげー汚れてるよなあ・・・フウに至っては、草と蔦だけで作られて服で、それって服なの?って状態だし・・・・・・・・


「まあいい」


いいんだ


「とにかく、査定が終わった、白金貨20枚と金貨25枚だ」


白金貨20ま・・・・・・・・・・白金!!!!!!!!!!!!???????・・・・


確か白金って金貨100倍の価値だったよな・・・


100銅貨=1銀貨、100銀貨=1金貨、100金貨=1白金貨だったはず、銅貨の100万倍?・・・・・・・まじ?


俺が余りの事にボーとしていると、


「この金貨を渡す前にお願いがあるのだが」


へっ?お願い?


「この男と試合してくれないか?」


・・・何で?


「何故でしょう?」


「こう言っちゃなんだが、お主が持ってきた素材全てSランクの冒険者すら持ってくるのが困難な素材なんだ。それなのにお前がFランクだとおかしいからな、簡単に言えば昇級試験だ」


・・・・いやいやいや


「この素材を持ってきたのはこいつ!!」


こう言ってフウを指さした。俺は全然強くないって!!


「・・・ちなみに年齢は・・・」


そう言われたので、フウを見る、自分で言えと目で合図する・・・


俺が言うより、フウ自身が言う方が信憑性があるだろう・・・信じるかどうかは別にして・・・


「1歳」


その言葉に一瞬、大剣男とギルド長が止まった・・・


「・・・・1歳と聞こえたが、空耳か?」


まあ、信じられませんよね、俺も信じられないし・・・・


「ええ、多分?1歳ですよ、拾った時は赤ん坊だったから何か月か解らなかったけど・・・」


「・・・・・・・・・待て拾った?」


「ああ、そういえば話していなかったですね」


フウの出生について別に内緒にしていないので喋った・・・フウ自身にはもう何カ月か前に俺が本物の親じゃない事を知っているので今更だ!!


まあ、精霊の村については言えなかったので、フウが魔の森で急成長した事と魔物はフウが一人で倒していたことしか言わず、精霊さんの師事については触れなかった。


「・・・という訳です」


「・・・・・・・・・すざましい1年間だったのだな」


「生きていたのが不思議でした」


本当に精霊さんと会わなければ死んでいた・・・まあ言えないけど・・・


「・・・・とにかく試合はしてくれないか」


・・・今の話聞いてた?


「いや、俺は戦えないんですが」


「何も一人では無い、その子と二人でだ」


「いや、だとしたら俺いらないですよね!!」


もう、俺、普通のFランクすら負ける可能性があるのに、精霊さんにゴブリンすら倒せないかもって言われているくらいなのに・・・・


「・・・・解った、フウだけでもいい、闘ってくれないか?」


そう言われた・・・いやいや、フウも闘いたくないんじゃないか?そう思って、フウに尋ねる


「フウはどうしたい」


「闘いたい・・・」


えっ結構ノリノリ?そんな事を考えていると


「だけど、お父さんと一緒がいい・・・」


・・・・えっと


「フウお父さんがいると邪魔になるよ・・・」


「・・・見ててほしい」


「だから・・・」


「近くで見ててほしい・・・」


そう言って俺を見てくる・・・はあ、しょうがない・・・


「解りました、その試合受けます・・・二人で」


そう、ギルド長に向き合ってそう宣言した。

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