奴隷が欲しいので赤ん坊を育てた

@nanigaiino

魔の森で迷って

俺の名前はムウ!


年齢は15歳で、2カ月前に成人になったばかりだ!


俺は村に住んで居たのだが、誕生日を迎えた日に村から出て、村の近くにある街フォーカにやって来て冒険者になったんだ!


何で、わざわざ村から出て冒険者になったって?!


…そんなの!冒険者になってお金を稼いで…


奴隷を買う為だ!!


その為にこの街へ俺はやって来た!!


…何だよ…誰か!文句あるか?!


何で奴隷を買おうとしたのかって?


…そんなの…俺が…今まで異性…どころか同姓の人ともコミュニケーションを取れたことが無かったからだ!!


今まで生きて来た中で、同年代の友達ほとんどおらず…唯一会話を出来るのは家族のみ…


もちろん、異性との会話何て母親以外した事が無い…!


そんな異性とのコミュニケーションすらまともに取ってこれなかった、俺はある日、父親のエロ本を見た…。


今の時代まだ、印刷技術は余り確立されていない為、絵や写真では無く、全ては文字で書かれていた。


始めは、エロ本というものが解らず、どんな物か解らなかったが、次第に興味を持ち始め、父親の目を盗んで俺は、毎日見る様になった。


そして、次第に、自分もこんな事を実際にやってみたいと思う様になった…


…だが、異性とコミュニケーションをとる等、ボッチの俺にはキツイ…


その為、俺はそのエロ本を見ながら、実際にそんな事をするなんて出来ない…


そう思っていた…


ある日、父親のエロ本をこっそり見ている時、その中で、奴隷に対し、エロイ事をする描写があった。


その時俺は天啓を得た!


(これだ!!)


異性とコミュニケーションを取った事が無い俺でも、奴隷を買えば、好きなように扱えるのでは?!


そうすれば、あんなことや…こんな事…いやいや…そんな事まで出来るのでは…?!


…うへへ…


その時から、今まで灰色の人生を送って来た俺の夢は、奴隷達を買って、自分だけのハーレムを作る事になったのであった…


――――――――――――――――――――――――


そして、15歳になった日俺は意気揚々と街へとやって来た…


だが、1つ俺には大きな問題があった…


仲間がいない事…?


いいや違う…ソロの冒険者何て、この世界にごまんといる。


大きな商会等の伝手が無い?


いいや違う!


そんなの大きな依頼を受けて居れば、そんなものいくらでも手に入る。


…そんな、将来的な問題では無く。


現実の俺の目の前にある大きな問題…


一番の問題…


…それは『俺が魔物を一匹も倒せない』という真実だ!


仲間がいなくても大丈夫?そんなの、実力がある者が言える言葉だ!!


ゴブリンを倒せない冒険者を仲間にしたい人なんていやしない!!


第一!コミュニケーションが解らない!!


大きな依頼を受ければ、伝手は手に入るかも知れない…


だが!そもそも俺の実力じゃあ、そんな依頼を受けられない!!


そもそも俺は弱すぎるのだから…(´;ω;`)


俺の身長は、たった150㎝しかなく、その身体ではまともに武器すら振り回せない状態だ。


しかも筋力も、かろうじてナイフを扱える程度の筋力しかない…


…そんな状態でどうやって、魔物を倒せと?!!


街へやって来た時は、村から持ってきた薬草を街で換金し、当面の資金を確保して宿屋に泊ったのだが、その後、ギルドへ登録した後、薬草採取以外の依頼を受ける事が出来なかったのだ…


本当に、勢いで街へ来てもどうにもならなかったね(泣)


そんな訳で、ギルドの依頼の薬草採取のみで生計を立てて早二ヶ月…


俺の資金は底をつきかけていた…


いや、宿屋のお金…本当に高いんだって、薬草採取だけじゃやっていけないんだって!!


はっきり言って、このままだと、奴隷どころか明日の宿代すら危ない経済状況だ!


しかも、今ある服は一着しか無く、もう既にその服でさえ薬草を取って来た時に着色され、既に緑色に黄ばんでいるのだ!!


もはや一刻の猶予もない!!


そんな訳で、俺は少しでも現状を打開すべく依頼料が高い薬草採取の依頼書を選んだ!!


その依頼内容は、ここから3日程歩く場所に生えている希少な薬草を採取というものだ!


だが、そこで一つの問題がある…それは、薬草が生えている場所だ!!


その場所は、魔の森と言われている森で、本来なら危険な場所だと周りから言われている。


だが、入口辺りはそうでもないので、俺がいつも常時依頼で依頼される薬草を採りに行っているのだが…


今回の依頼は、いつもの薬草の様に、入口辺りに生えているものでは無く、森の奥まで入らないと手に入らないというものだった…


今までは入口のみだから日帰りで帰ってこれたのだが、今回は何日か歩く為、大変、危険ではある…


だが、しかし!!今の俺には大枚を叩いて買った魔の森の地図がある!!


残念ながら俺の財力では薬草までの道のりまでの地図しか買えなかったが、これさえあれば危険地帯を避けて薬草が生えている場所まで行ける!!!


はっはっは!!!これさえあれば魔の森も怖くは無い!!!余裕で依頼をこなせるぜ!!


そう思ってた時期も俺にもありました…


今俺は魔の森の奥深くで迷っています…


何故こうなったかと言いますと、あれは、魔の森に入った初日の事…


魔の森に入って地図を広げた俺…


最初は、地図の通りに行こうとしたんだが…


地図の道の脇道に…いつも取っている常時依頼用の薬草の群生地がありました。


このいつも取っている薬草は常時依頼の為、いつでも買い取ってくれる薬草だった…


だから、俺はこの群生地を見た瞬間、この薬草も取ってしまおうと考えてしまった。


…群生地には今まで見たことが無い程の薬草が生えていました。


いくら依頼料の単価が安くとも、これだけの量を持っていけば、どれだけのお金が手に入るのか…


今している依頼の依頼料と合わせれば、どれだけのお金が手に入るのだろう…


お金が手に入れば、夢のハーレム生活に一歩近づける!!


そう考えた俺は、その薬草をとる為に、脇道に入りました…


それが、間違いの選択だったとは知らずに…


薬草を採っていると、更に奥にもいつもの取っている薬草があった…


俺は意気揚々とそのやくそも手に取って、カバンに入れた…


ここで引き返していれば‥‥良かったのに…


俺はこれなら、買った地図代をこの依頼では無く、常時依頼のいつも取っている薬草だけで補填できるかも!!


そう考えた俺は…どんどん、薬草を求めて、脇道にそれていって…


気付いたら、森の奥まで行ってしまいました…


そして、俺は…元の…帰る道が解らなくなっていた‥‥


(NO---------------------!!!!)


俺は心の中で絶叫した!何で大声を出さなかったって?!口に出せば魔物が寄ってくるからだよ!!!


(やべーよやべーよ!!!)


そう思い、辺りを見渡すと、そこには大きな狼が居た。


ガウルと言う、普通の冒険者なら雑魚と呼ばれている分類の魔物だが、俺はゴブリンすら倒せない男!


しかも、こいつゴブリンよりもはるかに強い…


俺はガウルを見るや否や一目散に逃げた。


だが、逃げた瞬間、ガウルが俺の後ろを追ってくる。


(追って来るなよ!!)


そう、心で思いながらも、逃げる…逃げる…逃げる…


逃げている間、俺は更にドンドンと森の奥に入っていくのであった…


その後、俺は、迫りくる魔物達から逃げて逃げて逃げまくった。


その度に俺は魔の森の奥に更に…


入り込んで一週間後、気づいたら周りがドラゴンだらけの場所に来ていた………


何でこうなる!!!


というより、よく生きてこれたな!!!俺!!!


それも!これも!!村で色々な事を教えてくれた村のおじさんのおかげだ!!


ありがとうおじさん!!


村のおじさん…無口で余り喋る事をしなかった…名前すら名乗らなかったおじさんだが、村になじめなかった俺に色々教えてもらった。


小動物の狩り方、罠の作り方、食べられる草、キノコ、果実の見分け方の知識…


そして今回一番役立った魔物から逃げる方法と、村から出る時におじさんから餞別にもらった、煙幕や爆竹、爆弾と言った道具…


俺はこれで何とか魔物から逃げ切っていた。


とはいえ、もはや爆弾といった有能な道具は既に手元になく。


あるのは煙幕や爆竹の様な、音を出す様な道具位しか手元にない…


爆弾もそこまで高威力では無かった…せいぜい、魔物を怯ませるのが精一杯だったが、それでも逃げるのには役に立った…


しかし、それも今手元にない…もはや、これまでか…


今まで、俺は、道具と知識、そしてものすごい幸運で生き延びていた…だが、それも今日一杯だろう…


…物凄い幸運と言ったが、こんな魔の森の奥深くまで来ている時点で、途轍もなく運が悪いよな…


そんな絶望的な状況から、これからどうするかを考えていると不意に遠くで赤ん坊の泣き声がしたのが聞こえた。


何で、赤ん坊の泣き声がこんな場所で聞こえるのだ?


疲れで幻聴まで聞こえてきたみたいだ…


(‥‥‥‥‥‥…)


もう!!幻聴でもいいや!!


赤ん坊の声が聞こえる所に行こう!


はっきり言って!こんな場所を一人でうろうろするのはもう嫌だ!!!


こんな魔の森の奥に一人で居る時点で半分死んでいる者なんだし!!


この赤ん坊の声が魔物の罠だったとしてもあんまり変わりがない!!


その時はその時…!!もうなんでも来やがれ!!!


そう投げやりに思いながら俺は泣き声の場所に行った。


…もう、赤ん坊でいいから、誰かに会いたい…(´;ω;`)


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