第7話 自由を謳歌する
父が家を出てからは、母は働きに出始めた。
小学生の頃などは、長い休みは、ほぼ祖母の家で過ごしていた。
小学生も高学年になった頃には、年に1度友人と海外旅行に行ったり、月に何度か呑みに出掛けるようになった。
呑みに行くときに、何度も一緒につれて行かれた事もある。
その度、母は泥酔し、私と姉とで家に連れ帰っていた。
姉と留守番する日も、食事は、私が支度をした。
中学1年が半分くらい過ぎた頃、母は自由を謳歌しすぎ泥酔したあげく、階段から転げ落ち、朝方に呑み友だちに担がれて帰ってきた。
前歯を折り、右腕を骨折していたが、大事には到らなかった。
そして次の日からは、仕事へ行った。
そして、その日から骨折が完治するまで、食事の支度、洗濯や掃除は私の仕事となった。
中学2年の姉に仕事が分担される事はなく、私がやるのは『当たり前』、姉がやるのは『ありがとう』と言う事らしかった。
私は家政婦としてしか必要ではないのだろうな、と感じ始めていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます