欲
谷を越えた遺跡にあるその石には、欲しいと願ったものが手に入る、不思議な力があると言われていました。
石を手に入れるために、何人ものライバルを騙し、痛めつけ、殺してきた男がいました。人々は非道な男が石を手に入れることを恐れ、彼の前に立ちはだかり、ますます多くの犠牲が出ました。
凄惨な戦いの終わりに、彼はついに石を手に入れました。しかし、石は何ももたらしてはくれません。
長いあいだ、石そのものを欲しいと願っていたために、彼にはもう、はじめに欲しかったものが思い出せなかったのです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます