まだまだ書きますイチャラブ話(その3、前半)

※例によって、ララ様の肉体は胸囲が108cm時のものです。

※喧嘩してますからいいですよね。ね、ララ様。

 まあこれを機に、高所恐怖症を治してください。


「命令だ。私の高所恐怖症を、克服させろ」

「どうしたんすか、師匠?」

「私は高所に立つと、その………………失禁して、しまうのだ。だが、アルマ帝国第四皇女たるもの、そんな無様は許されない。ましてや皇帝警護親衛隊の隊長である、私には」

 ララは深刻な様子で、龍野へと語り掛ける。



「そこでだ、龍野。貴様に“特訓”を施してほしいのだ」



 意を決した様子で、ララは龍野に告げた。

「わかりましたよ、師匠!」

 それに対し龍野は、二つ返事で請け負った。


「とは言ったものの……」

 アルマ帝国第四皇女、ララ・アルマ・バーンスタインから“恋人としての”をされてから三日後の事。

 龍野は、特訓の方策を見つけ出すのに悩んでいた。

「あら、龍野君。そんなに悩んで、どうしたの?」

 ヴァレンティア城に来た龍野は、彼の本妻にしてヴァレンティア王国王女である女性、ヴァイスシルト・リリア・ヴァレンティアに呼び止められる。

「ヴァイスか。実は……」

 かくかくしかじか、龍野はララの“お願い”の話をする。

 それを聞いたヴァイスは、微笑みながら答えた。

「うふふ。では、微力ながらお手伝いさせてもらうわね」


     *


 それから一週間後。

「おーい、龍野~!」

「あっ、ララ!」

 二人は成田空港で、出会っていた。

 ララの龍野に対する呼び方が変わっているのは、悪目立ちしてアルマ帝国第四皇女と悟られないようにする為である(他にも、服やちょっとしたメイクなどで対策している。ただし身内が見れば分かるレベルであるが)。

「待ったか……待った?」

「いや、今着いたばっかだぜ」

「そっか。それじゃ、行こっか!」

「あいよ!」


 移動する電車の中、龍野はヴァイスからの“お手伝い”を確認していた。

(えっと、アイマスクに、二泊三日って事で紙オムツ3枚、飴玉が10粒、それに謎のキャンドルが2つ……。紙オムツはまあいいとして、飴玉とキャンドルはナニに使うんだ?)

 甘えてくるララを横目に、龍野は“お手伝い”の使い道に困っていた。


「さて、師匠。到着しましたよ」

 そうこうしている間に、二人は葛西臨海公園駅へ到着していた。

「し……いや、ララ。これを」

「何だ……何、アイマスク?」

 戸惑いつつも、ララはアイマスクを装着する。

 それを確認した龍野は、ララをお姫様抱っこで運んだ。

(師匠。もう、特訓は始まりましたよ)




 それから5分後。

 二人は“ダイヤと花の大観覧車”に乗っていた。

「さあ、ララ……いや、師匠。マスクを外して下さい」

 言われたララは、そっとアイマスクを取る。

「外したぞ……ひぃいいやぁああああああ!?」

 そう。

 まだ十数mしか登っていないにもかかわらず、ララは悲鳴を上げた。

「そういう訳で、特訓開始です。覚悟してください、師匠」

「いっ、嫌だ、嫌だぁああああああっ!」

 開始早々、恐怖を味わったララは、龍野にしがみつきながら盛大に失禁した。


「ふう、大変だった(ヴァイスの持ち物が無ければ、危なかったぜ。それにしても、いくら様子見とはいえ……これはもう、重症だな)」

 それから十分程度でゴンドラを清掃し、ララに紙オムツを穿かせて濡れたパンツを仕舞い、何事もなかったように振る舞う龍野であったが……ララはそんな龍野を、恨めしそうな目で見ていた。両脚をガッタガタに震わせながら。

「うぅ、貴様……いえ、龍野ぁ~」

「『特訓してくれ』って言ったのは、し……いや、ララだろ?」

「~ッ、しかし騙し討ちとは……!」

「はいはい、夕方に秋葉原行くからそれまで耐えな」

「!」

 龍野は報酬をチラつかせつつ、ララを特訓へ走らせた。




 結局、初日は東京タワー、東京スカイツリーなど、「高い所ばかりに強制連行する」という“ど”が付くストレートな方法を試した。

 しかし……


「うっ、ぐすっ、うわぁああああん!」


 とまあ、泣いていた。

 無論龍野の方法では効果が無かったというのもあるが、ララは自分の不甲斐なさに、どうしようもない程悔しがっていたのだ。

 その夜、一通り泣き止むのを待った龍野は、ララとを過ごした。なお、十五回程“抜かず”だったらしい。


     *


 二日目。

「さて、行くか!」

 最初は低い場所から、少しずつ高度を高くする作戦に変更した。

 その時、ノックが響いた。

「ん?」

 部屋の前に、ボーイが居た。

「失礼します、須王様。これを」

「あいよ、ありがとさん」

 ボーイは手紙を渡すと、一礼して去る。

(誰からだ?)

 龍野は封を破ると、中身を見る。

 そこには、こう書かれていた。



「龍野君へ


 おはよう、龍野君。

 ララ殿下への特訓は順調かしら?


 さて、差し出がましいとは思いつつも、私も特別なメニューを考案しました。

 今日の18:00に、羽田空港へ行ってください。

 航空自衛隊の輸送機、C-2を1機、手配してもらっております。

 スタッフは前日に派遣した、ヴァレンティア王国の関係者ですので、機密保持に関してはご心配なく。


 空の旅に、そしてララ様の特訓に幸いあれ。



 ヴァイスシルト・リリア・ヴァレンティア」



 ご丁寧に、名前の部分に金の印鑑を押してある。

「まったく、ヴァイス。お前は俺の最高の幼馴染、そして奥さんだぜ。そんじゃ俺も、せいぜい“お手伝い”を有効活用させてもらうか」

 龍野は最大級の助力に感謝すると、ララと一緒に朝食を取り始めた。

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