目眩

この二カ月あまり、目眩がする。

仰向けになっていると、すべり台の斜面に寝そべっているような感覚だ。

いまにもどこかへずり落ちていきそうな気配に襲われる。

いつでもそうだというわけではない。

座っていると、崖の下を覗き込んで体が前に持っていかれそうな気配がする。

ときには、右斜め前方へと傾くような感じ。

歩いていると、真っすぐ歩いているのか怪しくなる。

字を書こうものなら、うまく書けないどころではない。

字が汚いのは置いといて、拍車をかける如く字が踊っており、しかも書こうとする字をよく間違える。

次書く漢字を先に書こうとする慌てん坊さんだったり、勝手に漢字を作るなと言いたくなるような変な漢字を書いたりしてしまう。

そのたびに修正するものだから、ノートのあっちこっちで修正テープがペタペタリ。

なんだかとっても情緒不安定。

これもどれもみんな新型コロナのせいだと思いたい。

コロナ不安で、自律神経が乱れている。

もともとネガティブな状況を目の当たりにするとストレスを感じやすいのだけど。

それにしても、ここまでなのはわたしも初めてかと。

いろんなことがある度に症状が違うので、過去の比較ができないのが残念なところ。

こういうときは、よく寝て、よく食べて、よく体動かして、瞑想する。

そういえば偉人が言ってましたね、大人になると瞑想する時間を持ちなさいと。

坊さんにでもなれという意味かと思ったことも、ちょっとはあったりなかったり。

そういう意味ではなかったと、それがわかっただけでも良いもの。


みなさんも、よく眠れているのかしらん。

どんな大人も、子供も、不安を抱えて生きています。

もともと明日がどうなるかなんて誰にもわからない。

それでもある程度は予測はついた世界にいたわけで。

でもでも、地震、台風、自然災害、天変地異、戦争などなど、これらだって、いつ起きたって不思議ではない世界だったわけなので、新型コロナが世界に広まったからといって、明日が突然不確定になったわけではない。

予測しやすかったというだけの違い。

その違いが、わたしたちに幾ばくかの幸せを与えていてくれたわけで。

それがわかっただけでも、よかったのかもしれない。

それすらも、あるがまま受け入れられないと、感情的になってなにかのせいにしては、八つ当たりしたり悪口言ったり、してしまうのかもしれない。

明日のことは誰にもわからない。

わからなくても、明日はきっとやってくる。

わたしにも、あなたにも、みんなにも。

そんな明日がいい日になることを、みなさんに幸せが訪れることを、わたしは願っている。

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