じゅうがつ★

きょねんの、じゅうがつ だっ・・た

はっきりと 5センチ さきに ある

彼の 手から はぐれ・・たの。

はっ・・きり

りあるに えぐい


その でんわは ちち からの でんわで

父おやは 私を かんたんに 壊せた

すっごく、こともなく かんたんに。


その電話は、わたしから、かけた

しあわせに、なれない、そう 感じた。

しあわせに、なれなく、してるのは

父親 そう、直感で、感じた。

だから、父親に、電話した。

だから、そう 宣言した。

「わたし、しあわせに、なるね」

そんな こと 言われたこと、なかったろう。


しっていた。

なにか 抵抗が、返ってくるはず

なにか もやもや が そこに あるはず

なっとく しない はず

わたしの しあわせを よくは思って、

いない

のは 20ねんかん、クリアに、まるわかり。


そのあとの、ちちおやの わたしへの

ことば

わたしを

ならくの したに

つき

おとした。


つぎの 日から、まるで、なんかに感染した

みたいに

つぎの 日から 記憶を、なくして

つぎの日から、 別人みたいに

わたしは、なった。

ひとに、えがおで、ちかずいて いかなく

なった。

ほんとうに、ひとりに、なった


そのことは、それを ポズィティブに

とれと

言うのなら


そのこと で ぎゃくに こうを そうして、

そのことが、ぎゃくに わたしの ために

よかった

おもうのは やや 無理やり だ。


わたしは、そのせいで、それまで、ずっと

馬がにんじんを、おいかける ぐらいに


すきな ひとの ことしか あたまには なく

したがって あせって

したがって いらいらし

したがって あるいみでは しあわせ だった

し、あるいみでは、つらかった。


つらさと しあわせとは、半々。

500てん まんてんの、しあわせ と

その しあわせは、すきな ひとが

じぶんを 待ってる、って かんじる、

しあわせ

で、もう500てん まんてんの ふこうは

その手に、じぶんの 手が、

うまく、にぎれない って いう、ひびの

あせりと、いらだち と、きょうふ

だった。

むしろ それは ・・ 最大の きょうふで

まいにち、脳裏を よぎったし。

わたし、なんて。わたし、なんか。

わたし、なんて。わたし、なんか。

本心は、そんなキモチで、いっぱい、で。

彼の手が、こわかった。

わたしで、いいのか、不安だったし。

わたしで、いい、はず、ない。

こんな、わたしの、コンディションが、

悪すぎた、から。

ゆったら、シンデレラが、だんろの、まえで

灰だらけで。

こんな、コンディションの、じぶんが、

信じられ、なかったが、

彼を 好きすぎたので、差し出せない、

プレゼントが、じぶんの、なかに

ずっと、たまって いく みたいに。

プレゼントだらけに、なった、わたしの

こころの なかは、多分、重かった。

でもさ、

コンディションて?なに?

それって、いいわけかな?

コンディションが、悪かった。

それって、実力のない、サッカー選手の、

言い訳かな。

熱が、あった から とか。

痛めた 足の、 せいだ、とか。

あいつの、せいだ、とか。


おとうさん、わたし、しあわせに

ならないから、

あんしん して。


そう、言えば、良かった。

そう、言っていれば ・・。

いまから、でも、きょねんの、じゅうがつ★

の、わたしの、あのときの、

ことばを、撤回したい。

いい直したい。


そう すれば、

わたしは 傷つけ られな かった

から。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る