レベル25 手に入れた平穏と異世界ライフ

エデン教会の敷地は広大で

多くの信者がもし全員で巡回に来ても入れるだろう。おそらく余りあるほど

スペースの余裕さえある。

その敷地の南部には

樹木が生い茂っている。植物には

詳しくないから、断言できないけど

見たことない木がある。

形は・・・ブナに近いかな。

人目ひとめがつきにくい場所に建てられているのは、召喚、転生の勇者にされた

人達が閉じ込めていた寮のようなとこ。

そこに奴隷の異世界勇者50人を解放。


「今から、安全な所に転移するので

魔方陣の上に立ってください」


僕の言葉を従い魔方陣の上に立つ。

神々しく輝く幾何学模様の魔方陣は、

50人のサークルに入っても

まだまだ入れるほど。

辺りを見回り最終確認よし・・・転移!

浮遊感が起きそして、一瞬にして

目的の神創山しんそうざんの頂きに

辿り着く。周りがこの一瞬にして移動できたことにどよめく。


「わぁぁ・・・すごい。中世のような

お城がある」


隣の夏目広次が、周りを見渡せ目を輝かせている。他の勇者達も驚きのあまり口を

開き景色やミニサイズのプラハ城を見る。


「それでは、中に入りましょう皆さん。

色々と詳しい話がしたいので」


戸惑う皆に僕が促し前に歩く。好奇心の人や

半信半疑はんしんはんぎ、敵視など

様々な人がついてくる。後ろに振り返り

歩く速度を上げ玄関先・・・って

大手門を三回トントンと叩く。


「ティファニー約束通り帰ってきたけど

聞こえる?」


中は広く暫く開くまで時間が掛かるだろう。

もしかして声が届いていなかったら

開かないこともある。そうなるとしたら

どうすればいいか・・・。

鍵を作って入ろうかなと考えていると

ガチャと施錠が解かれる音が鳴り

次にドアをゆっくりと開いていく。


「おかえりシゲザネ!」

「ただいま、ティファニー。

無事に帰ってきたよ」

「えへへ、なんだかこう話をしていると

一緒に暮らしていたこと思い出すね」


少し頬を赤らめながら満面な笑みに

僕はその天使のように微笑むティファニーに

直視できず目を逸らす。


「チートの人、もしかして異世界の美少女と一緒に暮らしていただと!?」

「キヤァーー、恋人なにか、かな?」

「いやいや、夫婦だろ。あのやりとりから

して・・・んっ?思い出すと言っていたから元は夫婦とか?」


後ろから僕とティファニーの会話を聞いていた人達はお互いの感想と推測を言うが

それはやめほしい。


「・・・!?」

「こ、恋人・・・夫婦・・・・・・」


そして、ティファニーも聞こえ気になった

単語を呟くが聞こえている。

顔は赤く染めて目を泳ぎチラチラと僕に

見ては視線が合うと僕は

全力で別の方に向くと、光の粒が見えた。

顔を上げその小さな光は、僕の肩に

集まっていく。右には桃色の光で

左はコバルトブルー。小さな人型に作り

妖精へと完成する。


「久し振りにここに来れば、二人とも

イチャイチャして、場所を選んだ方が

いいよ」


桃色の妖精は、フェアリー。片方は――


「同意です。見ていて恥ずかしいです。

・・・いえ、これがいつもの二人では

ないですかフェアリーさん」


コバルトブルーの妖精フタリ。

この二人の妖精が顕現したことにより

周りの反応は静寂が生まれ

そして次に起きたのは好奇心に集まってくる異世界に召喚、転生してきた人達。


「リアルの妖精はじめてみた!」

「これが、妖精なのね」

「可愛い♪」


僕の肩に浮遊していた二人の妖精は

困惑する。珍しい伝説上の妖精に翅や頭を

撫でたり話しかけたりなどされるまま。


「キャッ!?そ、そこの黒髪の女、

わたしの髪を勝手に触るなぁぁぁ!!

ひゃあ!?つ、次ははねを」

「うぅ~、なんなですか!勝手に

翅や頭をでるなんて・・・うぅ」

二人の妖精は翅を動かし上昇する。

翅が速く動かしたことで妖精特有の粒子のような色が落ちて消えていく。

「「おぉー!!」」っとその美しさに

ファンタジー感に声を発する。

僕は声を発しなかったけど、心を奪われる

幻想的な光。二人はティファニーの長い

赤髪の後ろに避難する。


「妖精さんが、困っているからみんな

落ち着いてねぇ」

「「・・・はい」」「「すみません」」

「そうですね」「やりすぎたか」


ティファニーの優しい笑顔を向けられ

勇者男女の集団は反省する人と

顔を赤らめるなどして返事する。

同時に喋っているので一部しか聞こえない。


「と、とりあえずみんな落ち着いた

わけだから、どこか話せる所に

移動しよう」


僕の言葉に振り返った・・・一部の人は

頷く人もいれば疑問視する人。聞こえて

いない反応だこれは。

すると、ティファニーは、僕に

手を高く挙げて左右を振り声高に言う。


「シゲザネ来てーー、フタリが伝えたい

ことあるらしいよ!」

「ああ、わかった」


走って向かうと道を開けティファニーの

側に立つと笑顔を向けられ、初対面と

同じの勇者達と同じく目を逸らす。

って、そろそろ慣れないといけないだろ。

いつもの表情、表情と心中に唱えながら

目を見ると、「んっ?」と可愛いく

笑顔で首を傾ける。くっ―!

落ち着け僕の心。今度は目を逸らさずにできたが、ドキドキしているとフェアリーと

フタリが僕の前に移動して滞空状態。

伝えたいことがあるとはなんだろうか。


「この・・・役立たず!?」

「えい・・・です!」


フェアリーとフタリの合体ダブルキックを

鼻に蹴られる。・・・えーと、どういうことだろう?


「わたしが弄ばれているって言うのに

よく静観できるよね。よくできるなぁって逆に感心したよ。優しさを発揮するのは

ティファニーだけかあぁぁー!!」

「そう・・・です!ティファニーさんが

好きなのは知っていますが

もう少しわたし達にも

優しくしてほしいです」


二人の不平不満の爆発に僕は違うと否定する。だって襲って、きたといった邪な感じ

がなく完全に好奇心だったから。

しかし、涙目になっているなら次から

止めるようにしよう。だからこの罵声も

甘んじて受けるとしよう。


「ごめん。妖精に興奮するのが

理解していたから・・・えーと

その、次は気をつけるからごめん」


理由と妖精の可愛さに興奮するのは

仕方ないと考えていたけど、一応、僕が

主でいいのかそれとも仲間・・・。

二人の怒りを鎮めるため

頭を軽く下げ謝罪をするとティファニーが

僕の横に来て屈託のなき笑顔で妖精に。


「二人とも許して上げてわたしも

謝るから・・・ねぇ」


ゆるふわとやんわりな表情と声。

ウインクして一緒になって謝ってくれる。

ウインクは狙ってではなく会話から

自然とした行動。というよりもティファニーはそんな計算とかできない

天然で明るい美少女だからだ。


「・・・し、しょうがないよね。

ティファニーが言うならしょうがないよね」


目を閉じ頬を赤らめる桃色妖精フェアリーは

腕を組み怒りを鎮めてくれた。


「・・・はいです。愚鈍なシゲザネは

猛省するようにです!」


コバルトブルー妖精フタリは、

どこからそんな感情が起きるのか

高揚感からなる声音で諫める。

なにが、熱くなったのか理解できていないが

曖昧ながらも許してやるっという

のが伝わる。


「うん、仲直りってことで解決だね。

皆さんとシゲザネ、二人が可愛いからって

迷惑をかけたらいけないよ」

「「はい!」」「「ええ!」」「わかった」

「あれ、えっ?僕はとくに何もしていない

気が・・・ご、ごめん僕も反省する」


とばっちりだと、少しの嘆きもフェアリーの

フタリの恨めしそうにされ謝る。

理不尽だと、心中だけで留まるとしよう。

そして、次は二人を顕現するのを

考えるとして。


(フェアリーとフタリが同時に現れて

感動的だな。もしかしたら、一体ずつしか

顕現できないとかそんな制約が

あると考えたが、そうなくてよかった)


安堵の息を吐き視線をティファニーに

向けると、二人の青と桃色の妖精は

僕の前で吟味し始める。突然、目の前に

現れ1歩下がる。


「伊達また、ティファニーの事を考えて

いたのよね」

「シゲザネ・・・少し動かないで

くださいです」

「え?うん・・・」


何をするのか不安だったが、指示に従うことにした。二人は僕の肩を再び座る。

右はフェアリーで左はフタリ。

フェアリーは小声になる。


「不本意だけど、協力するわよ」


突然そんなことを言われ数十分前の会話を

関連するものを掘り出すが検討もつかない。


「すまない。どういうこと?」


フェアリーがため息続けてフタリもため息。

フェアリーが呆れ顔を向けられ苦笑を

何度目になるか浮かべる。


「鈍いにもほどがある・・・伊達、忘れたの?ティファニーに告白して帰ったら

返事するってティファニーが

言っていたことに?」

「どうして知っているんだあぁぁ!!?」

「落ち着くです。せっかくひそひそと

ティファニーさんに聞こえないよう

フェアリーの斟酌しんしゃく

水泡すいほうに帰すつもり

ですかです?」


フタリの言葉に冷静さを欠片ぐらい

戻ったが、ティファニーと他の人も

視線を向けられしまい、うっ!と後悔の

声を漏らす。フタリが翅を動かし

僕の前に滞空し、視線はティファニー達に。


「気にしないほしいです。いつも叫ぶ

特殊な人なので迷惑ですが、そこは

目を瞑ってほしいです」


フタリなんだか僕が変人だと勘違いしないかなその説明だと。なんだそうなのかと

不本意にも甚だしい反応する人達。

ティファニーは、近かった距離がさらに

縮んでいき右隣に不安気な表情で言うのは。


「シゲザネその・・・困っているなら

わたし相談ぐらいするよ。

一緒に住んでいたときだってよく・・・

シゲザネ?」


顔が見れない。くっ、フェアリー余計な

事を言うから意識してしまって・・・

途中から限界が訪れた。それと、

僕が悪い袋小路ふくろこうじに追い詰められたとか考えたのだろうあの

反応からして。


「あー、ティファニーわるいのだけどね―」

「ストップですフェアリー・・・

ここは、わたし達でサポートです。

サポートするのが、わたしらの役目です」

「そうね・・・ティファニー聞きなさい。

そして、応えなさい!

伊達に告白され、まだ返事していない

でしょう。なんだか面白くなってきた」

「・・・使命感を燃やし自由人ですか?

いえ、自由妖精ですかです!」


顔を上げるとティファニーの顔は、赤くなり

しどろもどろになっていく。

そして、目が合って迅速に別の方向に

移動する。そこには、異世界召喚、転生された人らが見ていた。女性陣は

ハラハラした表情とニヤニヤ。

男性陣は、羨望の眼差しか早く終われよと

どうでも良さそうな眼差し。

あれ、もしかして見ているのですか?

恥ずかしいからやめてほしいのだけど。

注目された状態ではティファニーの返事がないだろうし、それに・・・こう

大事な事はもっと大事な場所でするべきで

あるはずだから。

ここは気持ちを切り替わり行動をしよう。


「・・・こほん。みんな、待たせたって

違うがそろそろ本題に入りたいから少し

歩こう」


無断にこの空気を変えて、一方的にで話を

本題にさせ、勝手に先に歩き中央に足は向かう。しばらくして二人の妖精が・・・

否、フェアリーが左の肩に座る。フタリは

・・・と後ろを見ればティファニーの

右肩に乗っていた。

他の人達は不満そうにしてついて

また別の人は茶番劇が終わったなど

言ってついていく。

本来こほ本題わしに来たのだから

ちょうどよかったかもしれない。まだ

残っていた疑問の1つを解決しないと。


「フェアリーその・・・どうして

告白の件をしているの?

あの場面はフェアリーはいなかったのに」


その質問に対してフェアリーは呆れ顔になり

嘆息した後は、説明を始める。


「今さらだよね。いい?わたしは

伊達の記憶と想いとか生まれたんだから。

あっ、そう不安顔しなくても消費していないから。だから、記憶は平常なんだ!

眠っている場合は見ていた記憶は、わたしも見ているからすぐに知ったわけよ!

どう、参った?スゴい!これが天才妖精!」


胸を張り、自慢するフェアリーにこっちは

ため息がこぼれる。なんていうか、

驚いた。見ていた記憶はわたしも見ているが

とくにだ。だから、出来なかった告白と

熱い想いがチャンスに告白に知っていると。

しかし、遥かに注意せねば、ならないのは

想いだろう。・・・フェアリーとフタリが

一番の理解者で必ずどうやっても知れてしまう恐るべき存在に見える・・・世界王と

名乗ったアレも知っているのかな?

・・・・・これは、いい別に。

フェアリーとフタリがティファニーの笑顔に

頬を赤らめたのは・・・僕の想いがあったからではないか。そうだとしたら

フェアリーとフタリはティファニーが

大好きであることに。きっと、僕と同じぐらいに熱意で。


「あっ、勘違いしないでほしいけど

わたしらは悪魔で記憶という情報と

感情をつかさどる想いのみで

わたしらの感情や想いとか支配されて

いないから大丈夫だよ♪」


最後をいい終えると舌を出しウインクする。

けっこう支配とかぶっそうなんだけど。


「そうなんだ。つまり・・・えーと

性格だけは、僕に影響はないと?」

「そんなわけないでしょう。誰だって

話して、見て、笑って・・・それで心は

影響はしますよ。だからだよ、

わたしのこの美しい性格は

わたしがそうした・・・だと思う?」

「思うって・・・」


曖昧模糊・・・冷や汗をしているし

そこはあまり知らないのは本当だと

一目瞭然か。この後、フェアリーとフタリの

言葉に神秘的な構造と小さくなっても

プラハ城で非常に高い。

その中央に貴族の家で見る長すぎる机を

僕は作り出し椅子も魔法で作り

みんなは、もう慣れたのか反応はまったく

ない。そして、作った椅子を座り

ここから話をする。

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