レベル9平穏な日々
「おはようございます
シゲザネさん!」
僕の部屋のドアから出れば目の前に
リビング。
朝食の準備をするティファニーが
振り返り微笑みながら挨拶する。
「ああ、おはよう
ティファニー。」
「待ってて下さいね。
すぐに出来ますので。」
「わかった。」
僕は椅子に座りできるまで待つ。
(いつもは、待っている間は
洗顔とかするのだけど、
もちろんこの異世界で水道はないので
最寄りの川か、魔法で水を出すかの
どちらかだけど、
僕は超基本的な魔法しか使えないし
川まで徒歩10分くらい。
不便なこと多いけど・・・
ティファニーと生活していると
楽しい。)
助けた女の子が助けられて
結局ここから行くところないので
居候だろうか?
とりあえずそんなことで同棲させて
もらっている。
「出来ました!」
「今日の物はなんですか?」
「コーンを使ったスープと
「なるほど、ウインナーと
コーンスープか。」
教会と軍の食事から離れしっかりした
異世界の料理を食べれているのも
この恩人のティファニーの
おかげだ。
いつかこの恩を数倍にして返そう。
そう込めていただきます!
と、言ってスープを最初に口にする。
「やはり、ティファニーの
料理は美味しい!」
「えへへ、ありがとうございます。」
自分の分を持って僕の向かいに座る
ティファニーについ嬉しくなる。
これがどんな感情なのか知らないが
知らない。
この同棲から一週間が過ぎ
僕がこの村に慣れるまで
ティファニーの仕事が忙しいだろうに
案内してくれた。
そして、最も驚いたのは。
「僕が目覚めた日にまさか、
ティファニーが僕と同い年だったのは
驚いたなあ。
見た目や言動からして
中学生だって、思ったけど。」
俺の言葉にティファニーは
可愛く首を傾ける。
「えーと、
チュウカクセイって、なんですか?」
そう言えばここ異世界だったなあ。
中学生などの単語があるわけがなく、
どう答えようか悩む。
「そうだな・・・
13から15歳の子供が教育機関に
学びそして・・・想いでの場所?」
「そうなのですか。
わたしの村とか町とかそんな
所ないので知りませんでした。」
キラキラした眼差しで僕を
見られるとなんだか困るのだけど、
これなら、もっとしっかりした
説明すればよかった。
今から言おうか悩んでいると
ティファニーは、絶えないその笑顔で
過去の僕の話をする。
「それに、シゲザネさんの話は
斬新的で面白いです。
武士とかアニメとか!」
「・・・でも、二度とその世界に
戻れないよな。」
郷愁感と喪失感を味わうようになったのは
きっと、この生活だろう。
当時の僕は日々の戦いに憎悪で諦観して
生き残ることだけ
考えていた。
戦争中になんとか生きそして離れ
サバイバル生活した。
それでも心の余裕は出来るように
なったけど、
それでも余裕はなかった。
だけど、ティファニーといるように
なってから
ゆとりができた。
そのおかげで人間的な感情が
戻ってきた。
だから何度だって感謝しているし、
・・・この生活がずっと続けたと思い
始めている。
「よし、決めた。
食べ終えたらギルドで魔物を討伐する。」
「魔物を・・・。」
その笑顔が一変。
不安な顔で僕を見てくる。
その心配はすごく嬉しいがそろそろ
働かないと迷惑だろうし、
それに魔物を倒すのは
人のためになるし
ファンタジーでワクワクしている。
「大丈夫だよ。
僕の元のジョブは勇者だったわけで
魔物の倒すのに専門・・・だと思う。」
心配させないように強い発言しようと
思ったけど
なんだか失敗した気がする。
「うん、頑張ってね。」
やや無理に笑うティファニーに
絶対に怪我をしないと
決意した。
絶対に不安を一抹さえも与えない!
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