第87話

「その際、女性は、『死体がァ~ー』と叫んでいました!!」

 メロンが説明を加えた。


「……」

 白石百合の頬が、かすかにひきつって見えた。


「フゥ~ム…、『死体がァ~』…

 ですねェ~……」

 律儀に、冨田はメモを取りながら繰り返した。


「ええ…、悲鳴の女性は、あっちのトイレの側からこっちへ駆け抜けて行きました!!」

 指で廊下の右から左へ差し示した。

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