第186話 S級チート『ゴールドフィンガー』

 その後。

 トワも含めたみんなでウヅキの作ったおいしい晩ごはんを食べた。

 普通にごはんを食べる姿は年相応の女の子そのもので、俺もまた一安心である。


 そして――、


「どうだ、ハヅキの気持ちいいところを、俺は全部知っているんだぞ?」

「あっ、ん……そこは、だめ……」


 俺の指がハヅキの気持ちいいところを的確に刺激していくと、ハヅキの口からは次第に甘い嬌声が漏れ出ではじめた。


「ほら、ここをグリグリされると気持ちいいんだろう? ほれほれ? ほれほれ?」

「あ、うにゅ、きもちいい……あっ」


「よしよし、素直な子は嫌いじゃないぞ?」

「あぅ、ん、あっ、ん……」

 ハヅキの口からでる切なげな声は次第につやの色を増していき――。


「だいぶできあがってきたみたいだな。じゃあ次はここだ――!」

 調子にのった俺はさらにさらにと、容赦なくハヅキの敏感なところを責めたてていく――!


「あっ、まなしー、そこ、だめ……」

「まったく、そんな気持ちよさそうな顔しちゃってイケナイ子だな? それにダメなことなんてはないだろう?」


「だめ、トワ、みてる……」

「別に見られててもいいじゃないか。それにさっきも言ったろ、素直な子は嫌いじゃないって。こうやってこりこりを触られて気持ちいいんだろう?」


「あっ、ひんっ、んぅっ、あぅ……!」

「ここが、ここがええのんか――!?」


 押し寄せる快感に我慢がきかなかったのだろう、


「あっ、あ、んんんんんーーーーーっっ!」

 ハヅキの身体がビクンビクンと可愛く跳ねた。


 …………

 ……


「よーし、じゃあ流すから目を閉じてろよー」

「うにゅ」

 というわけで、俺はざばーっとお湯をかけてハヅキの頭のシャンプーを流してあげた。


 つまりはそう、見てお分かりの通り。

 俺は温泉でハヅキの頭を洗ってあげていたのだった。

 それはもう疑う余地がないほどにいたって健全な日常シーンであることよ。


「それでどうだった? なかなか気持ち良かっただろ?」

 俺は使用していたエステ系S級チート『ゴールドフィンガー』による神の手マッサージの感想を聞いてみた。


 ま、ハヅキの気持ちいいところをこれでもかと狙い撃ちしていたから、答えは分かっているけどね。


「きもち、よかった……でも、だめって、いった……」

「いやそのな? ハヅキの反応がすっげー可愛かったから……」


「みみ、こりこり、だめって、いった」

「耳とか耳の周りを触ると、ハヅキがビクビクってなっちゃうのが可愛くてついさ……」


「きちく……しらない、ぷいっ」

 ぷくーと、ほっぺを膨らませてそっぽを向いちゃうハヅキ。


「ああごめん! 俺が悪かった! 調子乗っちゃってすまん! 俺が超悪かった! このとおりだ! 全面的に100%俺が悪い! だから機嫌を直してくれないか? な、お願い」


「はんせい、してる?」

「してるしてる! めっちゃしてる!」


「まえも、いった」

「うぐっ、3度目はないように最善を尽くします……」


「じゃあ、ぎゅー、して」

「おっけー、それくらいおやすいごようだ――」


 ぎゅーーーーーーーーーーー。


 こうして。

 前回のふくらはぎマッサージに続いてまたもや調子にのってしまった俺だったものの、心優しきハヅキによって今回もまた許されたのだった。

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