フィア・ラプラス

「さて、リウィス帰国するぞー」

テオがリウィスに言うと。

「いってらっしゃい、リウィス」

リウィスは、母と父にそう言われ別れをした。

「いってくる、母さん、父さん!」

嬉しそうな、リウィスにテオは。

「よかったな、会えて」

テオが帰りの馬車で言ってきた。

「はい、10年ぶりぐらいですから」

リウィスが言うと。

「テオどのに手紙がきてます」

1人の兵士が馬車に手紙を入れた。

「誰からだ…」

手紙の差し出し人を見ると。

「フィアからだ…」

テオが言うと。

「フィアさんからですか…」

リウィスとテオは言葉をなくした。

「なぜだ、よかったじゃないか」

のんきにガルドが言うと。

「あのなー、今回フィアはこの戦に出ていないんだぞ、それがバレたら俺達全員説教が始まるぞ!」

テオがガルドに言った。

「まぁ、あの戦闘狂は今回呼ばなかったことを聞くと怒るだろうな…」

ガルドが冷や汗をかいて言った。

「今回のことはフィアには、内緒だぞ、いいな!」

テオがガルドとリウィスに言うと。

「わかった」

ガルドとリウィスは一瞬お互いの顔を見て言った。

「着きましたよ」

馬車の兵士がそう言うとテオとリウィスとガルドは降りると目の前に。

「あんたら、どういうこと!」

テオ達に怒った声で話してきたのは。

「フィア!」

テオが驚いた顔で言った。

「じゃあ、俺は帰りまーす」

フィアがいてその場から逃げようとしたガルドにフィアが。

「ちょっと待ちなガルド!」

フィアがガルドを呼び止めた。

「俺はこの辺で…」

リウィスが逃げようとすると。

「リウィスも待ちな」

リウィスも呼び止められた。

そして次の瞬間

「すみませんでした!」

リウィスとテオとガルドが土下座した。

その瞬間フィアが。

「なんで、私を呼んでくれないのかしら、何考えてるの、テオ!」

フィアの説教が始まった。

「いや、今回お前は、隣国に派遣で任務に行ってたから…」

テオが言い訳をすると。

「「ごつん」、そんなもん、知らんわ」

フィアがテオの頭を殴った。

「で、リウィスはどうなんだ」

フィアの視線がリウィスに行った。

「えーと、すみませんでした」

リウィスが、再びフィアに土下座した。

「まぁ、リウィスは許そう、まだ16だし」

フィアが言うと。

「ありがとうございます」

リウィスが言うと。

「次は、無いぞ」

フィアが言うと。

「は…はい」

リウィスが怯えた表情で言うと。

「自分も、すまなかった」

ガルドが頭を軽く下げると。

「なに、上から目線なんだよ!」

フィアはガルドの横腹を蹴った。

「いた……」

ガルドが痛がっていると。

「そこまでにしろフィア…」

騎士団長が止めに入った。

「騎士団長も騎士団長だよ、なんで私を呼ばないんだよ!」

今度は騎士団長にまで食いついた。

「ご…ごめん…なさい」

騎士団長も謝った。

「まぁ、いい、今回だけだから!」

フィアは行ってしまった。

「あの、戦闘狂の蹴りまじ、痛え~」

ガルドが言うと。

「おい、テオいつまで倒れてるんだ!」

倒れているテオに騎士団長が話しかけた。

「痛てぇ~」

テオが起き上がった。

「あいつのゲンコツ、いかれてる」

テオが文句を言った。

「まぁ、しょうがねぇ」

騎士団長が言った。

「とりあえず、王城に行こう」

テオ達は王城に報告に向かった。




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