リウィスの過去

「砲撃よーい、発射ーー!」

前線は、激しく戦っていた。

「カラミティ・シールド!」

魔人が、砲撃の玉を、いとも容易く魔法のバリアで無効化してくるのに、軍人達は。

「おい、こんなの勝てっこないだろ!」

軍人達は、震えながら、砲撃を続けていた。

「後少し!」

そして、リウィス達が砦に着くと。

「あれは…」

リウィスが、魔人を見て固まった。

「どうしたリウィス!」

固まったリウィスに、カインが声をかけた。

「・・・」

しかし、リウィスは呆然と立って魔人の方を、見ていた。

「やばいな、リウィスの過去の仲間が魔人化してるとはな!」

テオが、とてと困った表情で言った。

「リウィス行くぞ!」

カインが、声をかけてもリウィスはただ、呆然と立っていた。

そして、リウィスがこう言った。

「レグスの兄貴……」

その瞬間、リウィスが。

「うわああああ!」

リウィスの身体が、黒いオーラに飲み込まれた。

「まずい!」

テオが、リウィスの身体の周りの黒いオーラの中に突っ込んだ。

「リウィスーー!」

テオのリウィスを呼ぶ声が、黒いオーラの中から聞こえた。

「リウィス…」

魔人が、リウィスの方に走ってきた。

「来るなー!」

軍人達は、砲撃を一斉に魔人目掛けて発射した。

「きかぬわーー」

魔人は、まるで鋼鉄の鎧を着けてるかのように、砲撃した玉をくらっても怯まずリウィスの方へ走った、そして、砦の門の扉を、破壊した魔人がリウィスの方目掛けて突っ込んできた。

「きたぞー、戦闘準備」

騎士団長達が来て、魔人の方に軍の魔導剣士達が突っ込んだ。

「はぁはぁ、何とか間に合った…」

テオはボロボロになりながらも、気絶したリウィスを抱えて王城へと走った。

「カイン、シスナついてこい!」

テオは、ボロボロになりながらもリウィスを抱え、シスナと、カインを、呼んで王城へと走った。

「あとは、任せたぞ、ロムル騎士団長!」

テオは発信機で騎士団長に言うと。

「おぅ、任せておけ!」

騎士団長が、発信機でテオに言った。

「リウィスーー!」

魔人は、軍の魔導剣士にやられながらもリウィスを追いかけた、しかし、その後、魔人は討伐された。

「リウィス、リウィス、起きろリウィス!」

リウィスが目を覚ますと。

「よかったー!」

シスナと、カインがホッとした顔でリウィスの方を見た。

「俺は、どうしたんだ、たしか、戦場にレグスの兄貴がいてそれで………」

リウィスは、暴走した記憶が無く頭を抱えた。

「よかった、リウィス起きたか」

身体のあちこちに怪我を負ったテオが、リウィスの所に来た。

「そうか、また俺暴走したのですか…」

リウィスが、落ち込んで言った。

「まぁ、仕方がない、過去のことを思い出したか?」

テオがリウィスに聞くと。

「はい…、また少しだけど」

リウィスが、テオを心配した目で見て答えた

「そうか、まぁ、今回の魔人を討伐されたそうだ」

テオがリウィスに言うと。

「そうですか、まぁ、魔人は討伐対象ですから仕方ないですね」

リウィスが言うと。

「なぜ、リウィスさんは暴走したんですか?」

シスナがテオに、聞いた。

「まぁ、お前達には話しておこう、リウィスは、この国の人間ではない」

そうテオが、シスナと、カインに告げると。

「そんなことを、聞いてるんじゃありません、あの、魔人と、リウィスさんの関係です!」

シスナが、テオに言うと。

「まぁ、リウィスの過去の戦友だよ」

テオが、簡潔に言うと。

「待って、リウィスはこの国の人間じゃないってどういうことですか?」

カインが、テオに聞くと。

「まぁ、リウィスは、隣国の、カルテニア王国の兵士だったんだ、しかし、リウィスは、小さいころから、カルテニア王国の兵士がいやで、1人で、このラーゼル王国に逃げてきたんだ、そして、俺が、見つけて保護したっていうわけだ」

テオがシスナとカインに言うと。

「そうだったんだ、そんな過去が…」

カインと、シスナは少し落ち込んだ表情で言った。

「そんな、顔するな」

テオが、カインとシスナに言うと。

「俺の、ことはいいから、お前達はもっと強くなれ」

リウィスが、カインとシスナを、励ました。

「あぁー」

カインとシスナは、リウィスの過去を知って、リウィスに。

「お前は、苦労したんだな…」

カインが、リウィスに言うと。

「そんなこないよ、これも運命だよ」

リウィスが、泣きそうなカインに言った。

「リウィスさん…」

もうすでに、シスナは泣いていた。

「泣くなって!」

リウィスは、泣きそうなカインと、泣いているシスナに困っていた。

「いい戦友を持ったな、リウィス!」と、テオが、リウィスに言った。

「ああ、いい仲間だよ」

リウィスが、テオに言った。

「まぁ、俺は今回の魔人の騒動で忙しいから俺はいくぞ!」

テオは言って王城の医務室を出た。

「こらから、どうするかー」

リウィスは、窓から外を見て言った。








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