第1177話、わたくし、『サイコ○ス』はもう一つの『ま○マギ』だと思いますの⁉

ちょい悪令嬢「──はい、本日は前々回予告しておいたように、歴史的超問題作アニメ『PSYCH○ーPASS サイコ○ス』第1期の、動画サイト『ア○マTV』様における全話一挙無料配信をすべて視聴し終えた上での、『徹底考証』を行いたいかと思います!」




メリーさん太「え、あれから三日くらいしかたっていないと言うのに、もう全二十二話を見終えたのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「本作の作者も無理の無いように、一日あたり三〜五話くらいに抑えようかと思ったのですが、見始めたら最後、なかなか途中で切ることができなくて、前半十一話で一日、残りの後半部十一話で二日と、計三日で見終えてしまいましたの☆」


メリーさん太「……うんまあ、あれ程の傑作だし、途中で中断するには、文字通り『鋼の精神力』が必要だろうな」


ちょい悪令嬢「それに、他にも見なければならない作品が目白押しですからね」


メリーさん太「ああ、これも前々回で言っていたけど、今期の夏アニメだけでは無く、旧作の大傑作の数々も、全話一挙無料配信されているんだっけ?」


ちょい悪令嬢「そうなんですよ、特に『甲鉄城のカバ○リ』と『あ○日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』は『サイコ○ス』第1期同様に、後二日ほどで無料配信が終わってしまいますので、優先して視聴しなくてはなりませんの」


メリーさん太「後二日で、一クール作品を二本全視聴するなんて、どう考えても無理じゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「『あ○花』のほうはTV版だけでは無く、劇場版も見なければならないのですが?」


メリーさん太「──もうそれって、絶対不可能ってレベルだろ⁉」


ちょい悪令嬢「でも、ほんのついさっき、『あ○花』TV版第1話の冒頭シーンを見てみたのですが、本作の作者の大好きなシチュエーションでしたし……」


メリーさん太「……ああ、あいつ、ああいうのが『大好物』だよな」


ちょい悪令嬢「実写で言えば、『異人たち○の夏』みたいなやつですね♫」


メリーさん太「──いいよな、『異人たち○の夏』!」


ちょい悪令嬢「なんか『あ○花』って、回を重ねるごとに不評になっていったそうですが、あの『つかみはOK♡』そのものの出だしを見せられると、全話(&劇場版)を通して見ないわけにはいきませんわ!」


メリーさん太「それに加えて、『カバ○リ』のほうも見るつもりなのかよ? ホント、アニメ視聴に関してはタフなやつだよな」


ちょい悪令嬢「まあ、大本命の『サイコ○ス』第1期は見終えているので、随分気が楽ですけどね」


メリーさん太「──そうそう、『本題』はそっちだろうが⁉ で、どうだったんだ、『第一ファーストイン印象プレッション』としては?」




ちょい悪令嬢「ポイントとしては、大きく二つ有りますね。──一つは、『本作の作者の既存作との共通性と言う意味での、この秋開催の某「ホラー小説大賞」へのエントリー作のアイディアづくりに役に立ってくれたこと』と、もう一つは、『この作品こそが虚○玄氏にとっての、もう一つの「ま○か☆マギカ」であること』です」




メリーさん太「──またすげえ『問題発言』をぶちかましてくれたな⁉ ちゃんと詳しく説明してくれるんだよな?」




ちょい悪令嬢「一つ目については、当作品の『世界観』に関わるポイントなのですが、ズバリ申しますと、これってアニメやラノベやSF小説においては、『良くある話』でしか無いのですよ」




メリーさん太「……な、何だこいつ、いきなりあの超名作をディスり始めたぞ⁉」


ちょい悪令嬢「だってそうでしょう? 近未来の『超管理社会』において、特殊な任務を帯びた『超法規的な警察組織』がオーバーテクノロジーな装備を擁して、世間(電脳世界ネット)を騒がす謎の『カリスマ天才キャラ』と暗闘を繰り広げるなんて、古今東西を問わず枚挙にいとまがないのでは?」


メリーさん太「あー……そういや、制作担当会社の『プロダクションI○』様の代表作である、『攻○機動隊』シリーズなんて、モロそのタイプだよな」


ちょい悪令嬢「──ただし本作においては、さすがに希代の鬼才であられる虚○氏がメインスタッフとして参加なされているだけあって、これまでの作品とは一味もふた味も違うわけなのです☆」


メリーさん太「それがさっき言っていた、『二つのポイント』か?」




ちょい悪令嬢「一つは、作中の超管理社会においては簡単に言えば、人から『暴力性や残虐性』を根こそぎ無くすことで、あらゆる犯罪を未然に防止しているのですが、そうは言っても何らかの『例外的事態』によって何らかの犯罪が起こる可能性は皆無ではありませんので、そのように例外的に『凶暴性や残虐性』を有する犯罪者に相対するには、取り締まる側の警察組織の中にもある程度の『凶暴性や残虐性』を有する『犯罪者予備軍』を配置せざるを得ず、言うなれば、社会から疎外されている者を同じく社会から疎外された者が取り締まると言う、非常に皮肉が効いた作風となっております」




メリーさん太「……それってもしかして、警察側も凶悪犯罪に携われば携わるほど、心の中の『凶暴性や残虐性』が高まっていき、最後には『犯罪者』そのものとなり、今度は自分が『駆られる対象モノ』となって、同僚たちと敵対してしまうと言った『筋立てカラクリ』なんじゃ無いだろうな?」


ちょい悪令嬢「あら、どうしておわかりで?」


メリーさん太「それってまんま、『ま○マギ』における、『魔女と魔法少女』の関係そのものじゃねえか⁉」


ちょい悪令嬢「ねえ、虚○さんらしいでしょう?」


メリーさん太「……それがさっきあんたが言っていた、『もう一つの「ま○マギ」』ってことか?」


ちょい悪令嬢「いえいえ、これはあくまでも初歩の初歩の『基本設定』に過ぎず、作品が終盤に向かうほどに、更に色濃く『虚○カラー』がにじみ出すことになっております♫」


メリーさん太「──なんかむちゃくちゃ楽しそうだな⁉ 何だよ『虚○カラー』って?」




ちょい悪令嬢「作品世界の管理システムを担う『非人間的キャラ』たちが、主人公の女性公安局員をどうにか自分たちの仲間に引き入れようとするところなんて、まんま『ま○マギ』終盤部における、『地球の人類史の真実』を騙ってどうにかま○かちゃんを誑かして魔法少女にしようとしている、『キュ○べえ』そのものだったのですよ☆」




メリーさん太「……ああなるほど、確かにキュ○べえって、ある意味『地球全体の管理者』みたいなものだからな」


ちょい悪令嬢「そこで本作の作者はやっと気づいたのです、虚○氏の『本質』とは、実はそこのところにあるのだと」


メリーさん太「虚○氏の『本質』って?」




ちょい悪令嬢「『ま○マギ』のような大変魅力的な超娯楽大作を見せられると、『魔法少女』作品であることや『百合』モノであることばかりに目を奪われてしまいがちですが、その本質は『圧倒的上位存在による絶対的管理体制への叛逆の物語』だったのです!」




メリーさん太「な、なるほど、一見まったく違うように見える両作品だけど、確かにその点は共通しているよな」


ちょい悪令嬢「むしろ、『魔法少女』や『クトゥルフ神話』等の虚飾を排して、『近未来SF』としてシンプルに超管理社会を描いたことによって、他の作品よりもあからさまに『テーマ』がわかりやすくなったのでしょうね」


メリーさん太「そうか、『サイコ○ス』って『ま○か☆マギカ』だったのか。やはりできるだけ複数の作品を見てみないと、その作家の『本質』と言うものはわからないものだな」


ちょい悪令嬢「もちろん、同じくメイン脚本家の深○真氏やシリーズ構成の冲○丁氏や監督の塩○直義氏や総監督の本○克行氏ならではのテイストも、ふんだんに取り入れられていますけどね」


メリーさん太「むしろそのような錚々たるメンバーの『天才性』が相乗効果を及ぼし合うことで、更に作品に深みをもたらしたってわけか」


ちょい悪令嬢「アニメファンの中でも『硬派』寄りで、『魔法少女』モノが苦手と言う方は、是非ともご覧になっていただきたいものですわ」




メリーさん太「……ちなみに、これまたさっき言及していた、この作品を視聴することによって、きたる某『ホラー小説大賞』へのエントリー作品のアイディアづくりに大いに役に立ったと言うのは、どういうことなんだ?」




ちょい悪令嬢「それについては、次回以降実際に【試作版プロトタイプ】を作成することによって、具体的に語っていきたいかと存じます♡」

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