第1149話、わたくし、もはや日本は『戦闘機開発』の主導的立場にいると思いますの⁉

ちょい悪令嬢「──読者の皆様、『うたわれ○もの 二人の白皇』アニメ版の最新第4話は、もうご覧になりました? 本当にすごかったですね、まだまだ始まったばかりだと言うのに、早くも(第二期の)メインヒロインが『ラスボス宣言』をしましたよ! いやあ、そう来なくっちゃ! これこそ本作の作者の大好物の、『世界観のちゃぶ台返し』でございますわ!」




メリーさん太「………………は?」




ちょい悪令嬢「ほら、メリーさんもご一緒に盛り上がりましょうよ! 今期の夏アニメは間違い無く、『豊作』でございますわ! 確かに『リコ○ス・リコイル』や『異世界お○さん』や『邪○ちゃんドロップキックX』も見逃せませんが、『平成エロゲパワー』もまだまだ現役ですわ!」




メリーさん太「『エロゲパワー』って………いやいや、今回も冒頭からノリノリのようだけど、またもや相変わらずの【アニメ談義】をやるつもりなのかよ?」


ちょい悪令嬢「あ、いいえ、違いますけど?」


メリーさん太「──違うのかよ⁉ だったら、今回の議題テーマは、一体何なんだ?」




ちょい悪令嬢「それこそ前回の続きとして、『日本における最新鋭ジェットエンジン開発技術』についてでございます!」




メリーさん太「……え、あれってまだ、語ることが有るの? あんだけ詳しく『スクラムジェットエンジン』に関して、解説し尽くしたと言うのに」


ちょい悪令嬢「今回は解説そのものと言うよりも、『補足説明』と言った感じですけどね」


メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「ほら、前回は単なる普通の(しかも米国製の)『ターボファンジェットエンジン』を搭載した、時代遅れの前世代戦闘機を、どうにか国内で組み立てただけで、超最先端ジェットエンジン立国たる日本に対してマウントをとろうとした、某頭K印国に対して、あくまでも偶然とはいえ、すかさず『J○XA』様が防衛整○庁様の資金援助のもとで、国産初の『スクラムジェットエンジン』の実験に成功すると言う、数世代も飛び越えた『格の違い』を見せつけてしまったのは、あまりにも大人げなく、まるでよちよち歩きの赤ちゃんを成年男性がいじめているようで後味が悪く、今回はせめて『同じ土俵』で勝負をしてやろうと、惨めな休戦中の南半島の米軍支配地域の原住民どもに、『ハンデ戦』を恵んでやることにした次第であります」




メリーさん太「──言いたい放題だな⁉ それで『同じ土俵』とは、どういうことなんだ?」


ちょい悪令嬢「ズバリ、『ターボファンジェットエンジンを搭載した次期国産戦闘機』と言う、名目上はまったく同じ条件での比較を行うわけですわ」


メリーさん太「え、でも、それに関しては、今回の試験飛行によって、頭K印の『ポメラニアン』もどきの名前のジェット機が、一歩先んじたんじゃ無かったのか?」




ちょい悪令嬢「先んじたも何も、あの『ポメもどき』ってそもそもの話、もはや完成させる意味が無いんですよ」




メリーさん太「──はああああああああああああ⁉ 何だよそれ!」




ちょい悪令嬢「このことについては、他ならぬ頭K印政府自身が認めているんですけどね☆」


メリーさん太「……何だと?」




ちょい悪令嬢「あいつら、ご自慢の『国産ジェット戦闘機』の試験飛行の裏でこっそりと、アメリカに最新鋭戦闘機のFー35の追加発注をしてやんのwww」




メリーさん太「そうなの? でも別に、構わないのでは?」


ちょい悪令嬢「せっかく初飛行も済んで、国産化の目処がついたのに?」


メリーさん太「だから、その国産機が実用化するまでの、『繋ぎ』ってことじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「……それって、おかしいのでは無いでしょうか?」


メリーさん太「どうして?」




ちょい悪令嬢「Fー35こそはステルス性能を有する最新鋭の『第5世代ジェット戦闘機』なのであって、『ポメもどき』のほうはステルス性能が不完全な前世代機に過ぎず、たとえ実用化してもFー35以下の性能しか無くて、『繋ぎ』として使うならむしろ『ポメもどき』こと『K○ー21』のほうであり、必死こいて今から完成させたところで、何の意味も無いではありませんか?」




メリーさん太「──言われてみれば、まったくその通りじゃん⁉」




ちょい悪令嬢「純国産品の戦闘機を保有していれば、『将来』のためにも、開発技術の向上や、完成機体の維持や整備のためのテクニックが磨かれると言った、(少々苦しい)好意的な意見も見られますが、そんなものそれこそ米軍機や既存の国産機を改良することで行えば良く、わざわざ莫大な資金を投入して新型機(とは名ばかりの時代遅れの前世代機)を開発及び量産してまでやるなんて、文字通りに本末転倒でしょう」




メリーさん太「……まあ、それはそうだろうなあ」




ちょい悪令嬢「あと考えられるのは、超高性能のだけどその分高価な最新鋭機なんてそれ程必要としていない国に、格安で売りつけると言った、『輸出による金儲け』を主目的にしていると言ったところですが、この『ポメもどき』が完成した時点で、いくら安価とはいえ時代遅れの前世代機が売れるとは限らず、むしろ開発費すら回収できないと言う惨憺たる有り様になる怖れすら有るのです」




メリーさん太「い、いやでもよう、『技術の蓄積』と言うものは、いくら資金がかかろうとも、国家としてやらざるを得ないんじゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「え? 蓄積しませんよ」


メリーさん太「は、はい?」




ちょい悪令嬢「ですから、いくら『ポメもどき』を開発しようが、量産実用化しようが、頭K印国にはジェット機開発技術なんて、蓄積されませんけど?」




メリーさん太「──はああああああああああああ⁉ 何だよそれ!(二回目)」




ちょい悪令嬢「メリーさんは、そもそもジェット機にとって、技術的に最も重要なのは、何だと思われますか?」


メリーさん太「そりゃあ何と言っても、文字通り『心臓部』であるジェットエンジンだろう? ──もちろん、まさにそのジェットエンジンの性能を最大限に引き出すための、空力学的に洗練された機体デザインも重要だろうけど」


ちょい悪令嬢「──実は、『頭K印ポメラニアン』は、その二つともダメダメなんですよ」


メリーさん太「なっ⁉」




ちょい悪令嬢「最も肝心なエンジンは、アメリカ合衆国ゼネ○ル・エレクトリック社製の『F414ーG○ー400K』だし、機体デザインも、協力会社の同じく合衆国ロッキ○ド・マーテ○ン社の指導の下で行われたそうだし、いくら試作機の飛行が成功しようが、実用機を大量生産しようが、最も必要な技術はまったく蓄積されないのですよ」




メリーさん太「何よりも肝心な、エンジンや機体デザインを外国任せって、それはもう『純国産』なんて口が裂けても言えず、単なる『組み立て工場』じゃんか⁉」


ちょい悪令嬢「何を今更、スマホも同じでしょ? あいつら『世界で最も人気のスマホは、頭K印製ダニ!』なんて言っているけど、ハードなりソフトなり、何か一つでも自国で開発したものが有るのかよ?」


メリーさん太「そういや、スマホについても、『組み立て工場』しているだけだったな」


ちょい悪令嬢「しかもジェット機はスマホなんかよりも、開発期間や資金が膨大にかかりますからねえ。いざ実用化してみたら、技術的に完全に『陳腐化』していりしたら、目も当てられませんよw」


メリーさん太「いや、それは日本の次期主力戦闘機の『Fー3』(仮称)にも言えるんじゃ無いのか? あっちのほうが開発期間がかかりそうだし」


ちょい悪令嬢「何言っているのですか、『Fー3』は現在最新鋭の『Fー35』よりも更に先を行く、『第6世代ジェット戦闘機』ですので、時間がかかって当然ではないですか?」


メリーさん太「そういえば、そうだったっけ」




ちょい悪令嬢「しかも、ほんの5年後には、ある一定の評価が──特に最も重要と思われる、ジェットエンジンについての評価が下されるので、非常に楽しみなんですけどね♫」




メリーさん太「……あれ? Fー3て、5年後に試作機が完成する予定だったっけ?」




ちょい悪令嬢「実は日本はこのたびイギリスと相互協力関係を結ぶことにより、Fー3とイギリスの次期主力戦闘機の『テンペスト』との間において、ジェットエンジンやアビオニクスシステムについて、共同開発することになっており、5年後に一定の目処のつくテンペストのエンジンやアビオニクスに対する評価は、そのままFー3の評価に結びつくわけなのです」




メリーさん太「イギリスが日本に、次期主力戦闘機の共同開発を持ちかけてきただと⁉」




ちょい悪令嬢「しかも、最新鋭機にとっても何よりも重要な、ジェットエンジンとアビオニクスについては、日本のほうが主導して開発していくそうですよ? ──さすがに『機体デザイン』ついては差別化を図るためにも、それぞれ独自に開発するようですけどね」




メリーさん太「ジェットエンジンを日本主導で行うって、おいおい、そもそもイギリスって、かつてのドイツ第三帝国と並んで、ジェットエンジンの発祥地じゃ無かったのかよ⁉」




ちょい悪令嬢「──それだけ、現在の日本の科学技術が世界規模で、最高レベルに達しているってことなのですよ。ジェットエンジンについては何度も何度も申しているように、最も必要不可欠な『耐熱金属加工技術』が得意中の得意ですし、電子制御技術なんてむしろ、『お家芸』と言っても過言では無いでしょう」




メリーさん太「いやいや、てっきりジェット機なんて、アメリカやヨーロッパやロシアとかの独壇場だと思っていたのに、いつの間に日本が主導的立場に立っていたんだ?」


ちょい悪令嬢「──と申しますか、もはやターボファンジェット戦闘機なんか、完全に『成熟』してしまって、これ以上伸び代が無く、今回の『スクラムジェットエンジン』のように、抜本的にハードを入れ換えるか、アビオニクスシステムのようなソフト面を進化させるくらいしか、いじるところが無いのです」


メリーさん太「……つまり、まさに日本の得意分野しか、残されていないってことか」




ちょい悪令嬢「そもそも、その国の技術力が真に問われるのは、軍事分野や宇宙分野ですからね。例えば今回の『S52○ーRD1号機』の打ち上げって、『スクラムジェットエンジン』ばかりが注目されてますが、本体の『S52○』シリーズのメインエンジンには、しれっと日本独自の最新技術の『固体燃料ロケットエンジン』が使われていて、その大出力と効率性によって、液体燃料ロケットなら二段以上必要だったところ、単段ロケットで実験が事足りたことも、『できるだけロケット打ち上げをローコストに抑えたい』と思っている海外の顧客に対して、非常に『訴求力』が高かったりするのですよ☆」




メリーさん太「……それに対して、今回『ポメもどき』の初飛行で日本にマウントをとろうとしていた頭K印のほうは、ようやく液体燃料ロケットを一度だけ打ち上げ成功した段階に過ぎないなんて、どうしてここまで差がついたんだろうか?」




ちょい悪令嬢「あいつら真の意味での、『向上心』が無いのですよ。スマホなんて欧米の技術に基づいて『組み立て生産』を行っているだけなのに、その売り上げで『日本に勝ったダニ!』とか粋がっていたんじゃ、いつまで経っても成長は見込めませんわ」




メリーさん太「……うわあ、文字通り『一刀両断』じゃ無いか。頭K印のやつら、これに懲りてちっとは反省すればいいんだけどな」




ちょい悪令嬢「反省? 頭K印が? ──いやいや、それは無理でしょう」




メリーさん太「──そこは嘘でも、少しはフォローしてやれよ⁉」

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