第1012話、わたくし、むしろ周辺国のほうが旧日本軍を『無敵の軍隊』として持ち上げてくれて恐縮ですのw

ちょい悪令嬢「……悲しい、非常に、悲しいですわ」




メリーさん太「おいおい、開口一番、どうした? 悲しいって、何のことだ?」


ちょい悪令嬢「ロシアですよ、ロシア」


メリーさん太「……またその話題はなしか? あの時代錯誤の侵略国家のやつら、何かまたウクライナで、非人道的なことでもしでかしたのか?」




ちょい悪令嬢「あいつら言うに事欠いて、今更『731部隊』がどうのと、言い出したのですよ!」




メリーさん太「………………………はあ?」


ちょい悪令嬢「これがかつての超軍事大国たる、『ソビエト連邦』の成れの果てでしょうか。言っていることがまんま、毒亜ドクーア三国レベルのたわ言じゃ無いですか?」


メリーさん太「いやいやいや、ホントに何でいきなり、『731部隊』なんかの話になるの⁉ しかも現在絶賛他国に『侵略』中の、ロシアの糞虫どもが⁉」




ちょい悪令嬢「なんかウクライナ国内で、アメリカ資本による、生物兵器だか細菌兵器だかの研究所が存在しているって、ロシアや中つ国のメディアが騒ぎ始めたのですよ!」




メリーさん太「…………え、まさかあの『プ○チンプリン』、今更になって、『悪いのはウクライナやアメリカだ!』とか、言いたいわけなの?」


ちょい悪令嬢「そのようですね」


メリーさん太「……バカじゃ無いの?」


ちょい悪令嬢「……バカですよねえ」


メリーさん太「……それって全然、じゃん?」


ちょい悪令嬢「……よねえ」




メリーさん太「おい、『プ○チンプリン』、誰もロシアとウクライナの、『どっちが正義でどっちが悪だ』とか、言っているんじゃ無いんだよ? おまえが武力で他国を侵略したこと自体が間違いであり、今すぐやめて一兵残らず撤退しろって言ってんだよ? おまえ全然わかっていないよなあ?」




ちょい悪令嬢「もしも百万歩譲って、本当にウクライナにアメリカ資本の『生物兵器の研究所』があったとしても、おまえらが侵略していい理由にならないだろうが? まさかおまえ、『正義の味方』気取りか? それとも自分の隣国にそんな危ない研究所があったら困るって言うつもりか? ──だったら、今すぐ中つ国を武力侵攻しろよ! あそこがまき散らした『大陸風タイリク・フーウイルス』のせいで、おまえらの国を含めて世界中で、一体何人感染して何人死んだと思っているんだ⁉ しかもあそここそがおまえらの国と最も多く国境線を接している、紛う方なき『隣国』だろうが⁉ 何が『731部隊』だ! 今頃になって時代錯誤の『デマ』を引っ張り出してくるくらいなら、とっとと中つ国に攻め込めよ!」




メリーさん太「……おい、『731部隊がデマと言うこと自体がデマだ!』とかほざいている、蛆虫ども、だったらいつ『731部隊』が開発した『細菌兵器』とやらが使われたと言うんだ? そんなものが存在した具体的な証拠が有るのなら、今すぐ出してみろ! 結局すべては、日本が敗戦して発言権どころか抗弁権すらも完全に無くなった後で、戦勝国がよってたかって『自分たちの中立条約違反や核兵器による大量虐殺を正当化するため』に、何とかして日本を『悪者』にしようとでっち上げただけだろうが⁉ そうじゃ無いと言い張るつもりなら、『731部隊』でも『南京大虐殺』でも『従軍慰安婦』でも『徴用工』でもどれでもいいから、まったく信憑性の無い『被害者の証言』とか、戦勝国による一方的かつ強圧的な裁判記録とかでは無く、誰もが納得できる具体的かつ客観的な証拠を出してみろよ!」




ちょい悪令嬢「いやいやいや、出せるわけ無いよねえ? 『731部隊』とか『南京大虐殺』とか、自称『被害者国』が言っているような、『事実』なんて皆無なんだからさあ?」




メリーさん太「むしろ、『731部隊』のようなスーパーバイオ軍団を擁し、敵の最重要拠点にして全中つ国民のシンボルたる首都『南京』をあっけなく陥落させるのみならず、アッと言う間に民間人三十万人を始末できるような凄腕の兵士揃いで、しかも半島の属国の女や男たちを性奴隷や奴隷炭鉱夫として大量に強制徴用しようが、抵抗する者がほとんどいなかったという、絶対的な『支配者』ぶりを誇っていた、アジアにおける完全無敵の軍事大国の大日本帝国様が、どうして戦争に負けたんでしょうねえwwwwww」




ちょい悪令嬢「とにかく、ロスケにしろ中つ国にしろ、アメリカに喧嘩を売るのは自由だけど、日本を引き合いに出すんじゃねえよ? しかもありもしない『絵空事』でさあ?…………いい加減にしないと、名誉毀損で訴えるぞ?」




メリーさん太「『いや、731部隊や南京大虐殺は、本当にあったんだ!』とか言い張る毒亜ドクーアやロスケの工作員は、口より先に証拠を出してみろよ? ──いいか、ロスケの一方的な中立条約破棄による日本の民間人の虐殺や、アメリカによる原爆投下を含む大都市爆撃は厳然たる事実だが、『731部隊』や『南京大虐殺』については、具体的な証拠なんて皆無だろうが⁉」




ちょい悪令嬢「……ホント、まさか今更『731部隊』なんて、取り沙汰されるとは思いも寄りませんでしたわ。──それも、厚顔無恥なる『侵略者』の口から」




メリーさん太「あらかじめ言っておくけど、これから先実際に、ウクライナに『バイオ兵器研究所』が実在していたことが判明したとしても、からな? おまえらロスケとそれに呼応した中つ国のメディアが、今更になって『731部隊』なんて持ち出してきて、日本に面当てしたこと自体が、『ギルティ』だと言っているんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「スタ○リンや毛○東が、自国の民を一体何十何百万人『粛正』したことか。それに比べれば、たとえ旧日本軍が本当に『細菌兵器』を研究していたとしても、取るに足らないレベルでしょうが?」




メリーさん太「しかしまさか、あの(かつての)大国ロスケまでもが、毒亜ドクーア三国みたいなことを言い出すとはねえ……」


ちょい悪令嬢「ゴミュニズムを捨てて、少しはまともになるかと思われたのですが、やはりロスケはロスケですね、心底がっかりですわ」


メリーさん太「でもこれでお陰様で、日本人における『北の大国ロシア』に対する『恐怖心』が、すっかり払拭されてしまったよな」


ちょい悪令嬢「ホンマ余計なことを言わなければいいのに。まさしく『弱い犬ほどよく吠える』ですわwww」


メリーさん太「……何か、ソビエト時代を含む、過去の偉大な指導者たちが、草葉の陰で泣いているんじゃないのか?」


ちょい悪令嬢「今度の侵略戦争の結末がどうなるか知りませんが、ここまで恥も外聞も無く本性を現してしまって、この先国際社会の中で(舐められずに)生きていけるんでしょうかねえ?」




メリーさん太「大丈夫じゃない? 中つ国の『子分』として、どうにかやってけるのでは?」




ちょい悪令嬢「──いや、それってむしろ、完全に舐められるのでは⁉」




メリーさん太「それよりもさあ、こういう時こそ『チャンス到来♫』ってことで、どうにかして日本にとって有利な展開に持って行けないのかなあ?」


ちょい悪令嬢「……それがですねえ、やっぱり日本政府のやつらって、『ダメダメ』みたいなんですよ」


メリーさん太「ええ〜⁉」




ちょい悪令嬢「このような事態をあらかじめ予想していて、ロシアの地方行政府や地元の権力者や民間企業等に、ちゃんとコネクションをつくっておいて、極東ロシアの大陸部丸ごと分離独立させるくらいやって欲しかったのに、どうやらこの期に及んでただただ『場当たり』的に、右往左往しているみたいなのですよ」




メリーさん太「で、でも、総理とか外相とかが、『北方四島は我が国の固有の領土であり、現在ロシアに不法占拠されているだけなのだ!』と、明言したじゃないの?」


ちょい悪令嬢「──そんなの、今の状況なら、馬鹿でも言えるのですよ! むしろそんなことなぞおくびにも出さずに、いっそのことちっぽけな島四つだけでは無く、極東ロシア大陸全体を分捕るくらいの、予想外かつ破格の力量を見せてこそ、一国の指導者と言うものですよ!」


メリーさん太「……いや、まさかこんな事態になるなんて、ほとんど予測不可能だろうが?」



ちょい悪令嬢「あらゆる事態に備えて『リスク管理』に努めて、いろいろな対処策をあらかじめ講じておくことこそが、一国の指導者にとっての真の役割なのです!」




メリーさん太「……あー、それこそが本作における、『最大のモットー』だしなあ」




ちょい悪令嬢「今回どこかの『プロパガンダ音楽家』ふぜいが、『戦争は外交の失敗の結果であり、常に外交を成功させれば戦争は起こらないのだ』とかほざいていたけど、『失敗を完璧に防ぐ』ことなんて、絶対に不可能なの! だからこそ軍事的手段をあらかじめ用意したりして、『不測の事態』に備えるべきなの! おまえ『リスク管理』という、政治にとって最も重要なファクターについて、全然理解できていないのなら、政治的発言は二度とするな! 一応おまえが音楽家として『ピカイチ』なのは認めるから、黙って音楽活動だけやっていろ!」




メリーさん太「えっ、黙っていたら、音楽活動なんてやれないじゃん?」




ちょい悪令嬢「こいつキーボード演奏や作曲は神懸かりだけど、ボーカルはヘボだから問題無いのですよ」




メリーさん太「──おいッ、ほとんど『人物特定』できるようなことを、最後の最後にしれっと付け足すんじゃねえよ⁉」
















メリーさん太「……とか何とか言っているうちに、ロシアの軍艦が10隻ほど艦隊を組んで、日本の津軽海峡を我が物顔で航行──なんていう、ふざけたニュースが飛び込んできたじゃんか⁉」




ちょい悪令嬢「──面白い、向こうさんもやる気のようなら、もはや遠慮をする必要は無いでしょう。とことんまで経済制裁で締め付けてやればいいのです!」




メリーさん太「そんなことをしたら、ヤケになって、日本を武力で攻撃してくるんじゃ無いか?」




ちょい悪令嬢「間に海を挟んで対峙した場合、防衛側のほうが絶対に有利だし、そもそも陸軍国のロシアが海洋大国の日本に、海戦で敵いっこ無いでしょうが? それともミサイルの撃ち合いでもいたします? そのような本気マジでロシアを焦土に変えるチャンスを、まさかアメリカ見過ごすとでもお思いで? たぶんアメリカとしては、『資源大国は一国だけでいいのだ!』とか思っていて、ロシアを世界地図から消去することに、何らためらいは無いと存じますよ♡」




メリーさん太「あれ? あんたって、『最終的には力を行使するのも止む無し』とか言った、主張だったっけ?」




ちょい悪令嬢「いえいえ、実際に武力を行使した時点で、為政者としては『失格』も同然なのであり、自他共に認める『平和国家』日本の為政者としては、そこまでに至る以前に『権謀術策』を尽くして、『戦わずして勝って』おかなければならないのですよ。──例の『極東ロシア大陸分離独立工作』は、あくまでもその『一例』でございますわ♫」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る