第1010話、わたくし、ロシア軍最終兵器『ヴェールヌイ』ですの⁉(解説編)

メリーさん太「……前回はまた、すげえ【突発短編】を公開したものだな?」


ちょい悪令嬢「おや、そんなにすごかったでしょうか、あの【三部作】って。それは光栄ですわ♫」




メリーさん太「──別に褒めてねえよ⁉ むしろ性懲りもなく『ロシアのウクライナ侵攻』をモチーフにしたりして、本当に大丈夫なのか⁉」




ちょい悪令嬢「仕方ないでしょう、せっかく面白いアイディアが浮かんだのですから」


メリーさん太「面白いアイディアって、現実の戦場に某『艦○れ』ばりに、『軍艦擬人化少女』を投入することか? ある意味現在の深刻な状況を茶化すようで、不謹慎じゃ無いのか?」


ちょい悪令嬢「確かに久し振りの軍艦擬人化少女の登場となりましたが、元々の切っ掛けは別にあるのです」


メリーさん太「切っ掛け、って……」


ちょい悪令嬢「例のウクライナ政府が募集した、『義勇兵』ですよ」


メリーさん太「ああ、すぐに一万五千人ほど集まって、現在では二万人以上に膨れ上がっているそうだな」


ちょい悪令嬢「あの人たちって、いかにも『歴戦の傭兵』って感じで、むちゃくちゃ頼りがいがありそうでしょう?」


メリーさん太「下手したら『NATOの正規兵』が、素性を偽って大量に参加しているんじゃないかと、まことしやかに言われているくらいだしね」


ちょい悪令嬢「──そこで、思いついたのです!」


メリーさん太「……だから、『何』をだよ?」




ちょい悪令嬢「例えば『平和憲法』を擁する日本国が、自衛隊に『実戦』を経験させるために、虎の子の『精鋭部隊』や、いっそのこと本来日の目を見ることのあり得なかった『特殊実験部隊』なんかを投入したりしても、面白いんじゃないかとかね☆」




メリーさん太「──何をいきなり、『危ないこと』を言いだしているの⁉ 日本は『専守防衛』を国是としておりますので、自衛隊を国外に実戦を目的に派遣することなぞ、けしてございません!」




ちょい悪令嬢「もちろんこれはあくまでも、『創作物フィクション』としての話ですわ」


メリーさん太「だから、こういうきな臭い状況でわざわざ『自衛隊』を題材にするなって、言っているんだよ⁉ これって可能性の上ではけして実現不可能で無いところが、超問題なんだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「そうそう、まさにその『実現可能性を完全に潰す』意味からも、ひとひねり加えておりますよ!」


メリーさん太「ひとひねりって………ああ、それこそが、とても自衛隊の正規部隊とは思えない、『軍艦擬人化少女』の投入ってわけか?」


ちょい悪令嬢「ええ──そして、『ロシアと日本との両方に共通する軍艦擬人化少女』と言えば、『誰』を思い浮かべられます?」


メリーさん太「ロシアと日本に共通する『艦む○』………と言えば、まあ当然のごとく、『彼女』ってことになるよな?」


ちょい悪令嬢「そうです、大日本帝国海軍特型駆逐艦暁型2番艦『響』にして、戦後ロシアに接収された賠償艦『ヴェールヌイ』でございます」


メリーさん太「本作の作者の各作品に登場する軍艦擬人化少女としては、今や『準レギュラー』クラスだしな」


ちょい悪令嬢「しかも、今回の例の『現実的大事件』は、彼女にとって『ビッグチャンス』と思ったのですよ!」


メリーさん太「ビッグチャンスって、何でだよ?」




ちょい悪令嬢「──にっくきソビエトに『賠償艦』として接収された大日本帝国海軍駆逐艦の『響』であったが、共産主義者のマッドサイエンティストの手によって生物兵器──と言うか、兵器『信頼の魔女ヴェールヌイ』へと改造されて、ソビエト=ロシアの世界征服のための『最終兵器』に祭り上げられていたところ、馬鹿な独裁者が時代錯誤な『侵略戦争』なんかを始めたものだから、むしろ彼女を解放するチャンスが巡ってきたという★」




メリーさん太「──なるほど、最悪の現状をむしろ、『好機』と捉えたわけか⁉」




ちょい悪令嬢「実はこれは、最近まで全話一挙無料配信が行われていたオリジナル(?)アニメ作品、『亡念のザ○ド』を見ていて思いついたアイディアなのですよ。何とメインヒロインの妹さんが、軍のマッドサイエンティストの手によって『化物』に変えられてしまうという、ショッキング極まりないエピソードがありまして、これを今回の『響のロシアからの解放ストーリー』の参考にできないかと思いまして」


メリーさん太「……なるほど、ただ単に奪還するのでは無く、敵の手に落ちた悲劇のヒロインが、身も心も『怪物』に改造されてしまい、『姉妹艦』同士でどうしても戦わざるを得ないことになるけれど、どうにか『人としての心』を取り戻させることに成功して、元の鞘に収まるってパターンか!」


ちょい悪令嬢「本来は味方同士の少女たちによる、複雑極まる心情を抱えながらも、何としても絶望的な状況を打開しようとする、『熱いバトル』展開が期待できますからね!」


メリーさん太「うん、文字通り『胸熱』だな! ………しかし、『亡念のザ○ド』を見ていて、よくそんなアイディアが浮かんだな? ──て言うか、そもそも『あの作品』を、よく全話通して最後まで視聴し続けられたものだな?」


ちょい悪令嬢「まあ、いろいろと『問題』を抱えているのは確かですし、『狂信的な宮○アニメのファン』である本作の作者においては、言いたいことが山ほど有るのも事実ですが、何よりも本作において何度も何度も申しているように、『視聴する価値の無いアニメは無い』のです! この作品だって『ザ○ド』という怪物たちの戦闘シーンを中心としての作画については、『ピカイチ』であることは否定できず、これだけでも文字通り『見て損は無く』、それどころか本作の作者に対しては、新たなる【突発短編】のアイディアを閃かせてくださったのですからね!」




メリーさん太「……なるほど、今回は軍艦擬人化少女と言っても、表サイドの『艦む○』では無く、裏サイドの『深○棲艦』そのままの、『海底の魔女』の怪物的有り様が強調されていたのは、そういう意味合いだったのか」




ちょい悪令嬢「とはいえ、ストーリーはもちろん、キャラとしての『ザ○ド』の造形等を、そのまま流用したわけではございませんので、悪しからず♫」













メリーさん太「……まあ、前回までの【突発短編】の(創作物フィクションとしての)筋書きストーリーについては、どうにか理解できたけど、そもそも現実問題として、これってヤバくないのか?」




ちょい悪令嬢「現実的にヤバいって、どういうことですの?」




メリーさん太「いや、この【突発短編】て、完全にロシアを『悪』として描いていて、ウクライナを『純然たる被害者』ってことにしているじゃないか? 本当のウクライナの内情なんて、遠く離れた極東の島国の住人である本作の作者には知りようが無いんだから、このように下手に一方的に書いていたら、後からまずいことになってしまうんじゃ無いのか?」




ちょい悪令嬢「──だから申しているでは無いですか、ロシアとウクライナのどちらが善いとか悪いとかなんて関係無く、日本にとって『何が問題なのか』こそが、何よりも重要だって」




メリーさん太「……日本にとっての、問題、って」




ちょい悪令嬢「たとえウクライナのほうに非があって、ロシアの行動に十分な理由が有ったとしても、『武力による侵略の正当性』を認めることは、けして許されないのです!」




メリーさん太「──ッ」




ちょい悪令嬢「まさしくウクライナ同様に、核兵器を有する覇権的軍事国家と三つも接している日本にとっては、文字通りに『明日は我が身』なのですからね」




メリーさん太「……そうか、もしも現在まことしやかに噂されているように、ウクライナ側がNATO加盟をあきらめて『中立化』を認めようものなら、侵略者どもに『武力侵攻の有効性』のお墨付きを与えるようなものだからな」




ちょい悪令嬢「そんなことなぞ、第二次世界大戦以降何十年も平和を守り続けてきた日本としては、絶対に許すわけにはいかないのです! 今回の『ウクライナ戦役』がどのような結末に至ろうが関係ありません! 日本が『安全保障』に関して、好むと好まざるとにかかわらず『大転換期』を迎えたことを、すべての国民が自覚すべきなのですわ!」

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