第1005話、わたくし、『男女平等』という言葉自体が、『LGBT差別』になりかねないと思いますの⁉(前編)
ちょい悪令嬢「──さて、かつて七つの海を支配し産業革命を起こした、自他共に認める人類史上正真正銘の『先進国』イギリスと、それとはユーラシア大陸を隔てて真逆の極東アジア海上にあり、有色人種でありながら現在においては『先進国』の一角を占める日本との、最大の『共通点』とは、一体何でしょうか?」
メリーさん太「……どうした、開口一番いきなり? まあ、いつもよりもまともな質問だから真面目に答えるけど、イギリスと日本の共通点と言えば、やはり何と言っても両方共に、『島国』ってことだろう?」
ちょい悪令嬢「まあそうですね。──では、逆に伺いますけど、どうして
メリーさん太「は?………………………ええとそれって、
ちょい悪令嬢「それだと、西ヨーロッパや東アジア等の大陸部の諸国は、良きにつけ悪しきにつけ周辺国との交流が著しく、特に文化的交流により進化発展が促されるものの、当然のように『戦争』の種が尽きず、せっかくの進化発展が台無しになりがちだと言うことにもなりますけど?」
メリーさん太「そうそう。──それに対して、イギリスや日本のような島国は、大陸における『進化という果実』はちゃっかりと取り入れつつ、比較的平和な状態で十分に熟成していくことが可能ってわけさ」
ちょい悪令嬢「う〜ん、確かにその点も大きいかと思いますが、
メリーさん太「『頼る相手』がいないって…………いやいや、確かに大陸だと、『頼れる周辺国』もいるだろうが、むしろ自国の領土や権益を虎視眈々と狙っている、『相争う相手』のほうが多いんじゃ無いのか?」
ちょい悪令嬢「『相争う相手』もある意味、『頼れる相手』であるとも言えるのですよ」
メリーさん太「──はあああああああああああああああああ⁉ 何ソレ!」
ちょい悪令嬢「例えば…………そうですね、架空の国家『ギ○クザ国』略して『ギャン国』という国が、極東アジアの半島部にあったとします。その国は支配者が自分たちのことしか考えることができず、長年にわたって無数の民たちを貧しく無学のままにしていたのですが、それこそ同じく極東の
メリーさん太「──おいこらっ、『ギ○クザ国』禁止! 他人様の創作物にかこつけて、言いたい放題言うんじゃ無いよ⁉」
ちょい悪令嬢「でも、侵略されたり対等な戦争で敗北したりして、他国に支配されることによって、(一部の害悪的な支配層を除く)多数の民草にとっては、むしろ幸福な結果になった例は、枚挙にいとまがないと思われますけど?」
メリーさん太「まだ言うか⁉ だったら具体的な例を挙げてみろよ! ただし、『ギャン国』のケースのような、現在の『頭K印』の人たちが絶対に否定なされるような、日本人視点の一方的な見解はダメだぞ!」
ちょい悪令嬢「ですから、まさにその、『日本』のことですよ」
メリーさん太「………………………はい?」
ちょい悪令嬢「おやおやお忘れですか? 本作においても以前しっかりと、『日本が第二次世界大戦に敗北して、アメリカの支配下となり「文化侵略」されて、本当に良かった♡』的なことを述べていたではございませんか?」
メリーさん太「──ああっ! そ、そういえばッ⁉」
ちょい悪令嬢「何せ、すべてのオタクカルチャーの根源は、『奥様○魔女』にあるのですからね♡」
メリーさん太「は?」
ちょい悪令嬢「一体何十回目の再放送だったのかは定かではありませんが、幼少のみぎりに『奥様○魔女』を初めて見た時の衝撃のほどは、いまだにけして忘れられません。当然のごとく国内初放映当時の日本には、実写ドラマはもちろん漫画やアニメにおいても、匹敵するものなんて存在していなかったことでしょう。それ程画期的だったと同時に、『同居の美女が実は不思議な力を有する特別な存在で、なぜか何の取り柄も無い主人公にぞっこん惚れ込んでいる』と言う、まさに現在の『オタク作品のイロハ』が、すでにすべて込められていたのです!」
メリーさん太「──そう言われれば、確かにそうだな⁉」
ちょい悪令嬢「不思議な力や便利な道具を持っている同居人』と言うと、いかにも『ドラ○もん』を元祖としていて、それを『美少女ヒロイン』に変えたのものと見なされがちですが、実は数十年前からしっかりと、『不思議な力を持ったヒロインの同居作品』は存在していたのです!」
メリーさん太「日本の実写ドラマの黎明期にも、『コメ○トさん』(初代)とか言った、似たような作品が有ったしな」
ちょい悪令嬢「似てるも何も、誰もが認める『奥様○魔女』のパ○リ…………もとい、『フォロー』作品ですもの」
メリーさん太「まあ、『奥様○魔女』が現在の日本のオタク文化に与えた影響についてはさておくとしても、あの戦争で日本が敗戦しなかったら、平和憲法下におけるほぼ無制限の『表現の自由』が認められなかった可能性が高く、現在の文字通り『何でもアリ』のオタク文化そのものが、存在していなかったかも知れないよな」
ちょい悪令嬢「ね、戦争に負けて他国の支配下に置かれることも含めて、周辺国との交流が盛んだと、いまだ世界的海上交易が未発達で閉鎖的だった島国に比べて、娯楽文化や科学技術等が発展しやすいでしょう?」
メリーさん太「……だったら、島国のイギリスや日本は、どうしてそれぞれの地域で、他国では真似できないような『進化』を遂げることができたんだよ?」
ちょい悪令嬢「──それはもちろん、他には頼ることができないからこそ、人一倍『努力』していったからですよ!」
メリーさん太「なっ⁉」
ちょい悪令嬢「そうなのです、例えば日本国においては皆さんご存じの通り、島国ならではの平和に溺れて停滞し続けていると、それなりに進化を果たした周辺国の侵略に見舞われてしまいかねませんので、常に『己を磨くこと』を怠ること無く、江戸時代の長崎の出島のように限定的に門戸を開き、必要最低限の情報や技術を取り入れつつ、特異ながらも十分世界に通用する文化を育み続けていって、いざ全面的に『開国』した際には、すぐさま世界最高水準の『富国強兵』へと成り上がることが可能となったのです!」
メリーさん太「……なるほど、いかにも『島国根性』と言うと悪いことのようだけど、敵から攻めにくいと言うことは、助けを得ることも難しいわけで、どんな困難な出来事も自分たちだけの力で克服できるように、常に己自身を磨き続ける必要が有るってわけなのか」
ちょい悪令嬢「ようやくご理解いただけたようですね。──それでは、これより『本題』に入りたいかと思います」
メリーさん太「──はあああああああああああああああああああああ⁉」
ちょい悪令嬢「……何ですかメリーさん、今更になって、毎度お馴染みの奇声を上げられたりして」
メリーさん太「本題に入るって、だったら今までのは何だったんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「もちろん、まさにその本題のための、『前フリ』ですが?」
メリーさん太「いやに長々と語り倒す、『前フリ』も有ったものだな⁉」
ちょい悪令嬢「それで『本題』が何かと言うと、毎度お馴染みの『男女差別』についてです」
メリーさん太「……し、しかも、性懲りもなく『ポリコレ案件』だし」
ちょい悪令嬢「一言でいうと、女性の地位向上を目指している『フェミニスト』どもって、単に『甘えている』だけだと思うのですよ」
メリーさん太「──うおおおおおおおおおおおおおおおおおおいっ⁉」
ちょい悪令嬢「と言うかむしろ、彼女たちこそ『差別主義者』と言っても、過言では無いのでは?」
メリーさん太「過言だよ⁉ どうして『男女平等』を目指しているのに、『差別』になるんだよ⁉」
ちょい悪令嬢「それはもちろん、人類を『男女』の二つ
メリーさん太「あっ、てめえ、まさか⁉」
ちょい悪令嬢「そうです、今や『ポリコレ』の主流である『LGBT思想』に基づけば、人類は『男と女の二元論』で語るべきでは無く、男と女を明確に分けて、一方のみの地位の向上を目指すことなぞ、時代遅れもはななだしいのですわ☆」
メリーさん太「──やっぱり、それかああああああああああああああ!!!」
(※後編に続きます)
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