第861話、【試作】わたくし、魔法令嬢ですの⁉【ワイヤード編】(補足回)
ちょい悪令嬢「──いやいやいやいや、またしても、とんだ赤っ恥をかいてしまいましたよ!」
メリーさん太「……どうした、開口一番、『赤っ恥』とかって?(別にいつものことじゃんw)」
ちょい悪令嬢「いえね、ここ最近突発的に連載していた短編連作に対する解説を、前回最低限のポイントだけかいつまんで行ったんですけどね」
メリーさん太「ああ、あたしでは無く、『なろうの女神』を相方にしてやったやつか?」
ちょい悪令嬢「ええ、一応彼女が作中における、『黒幕』みたいな存在でしたからね」
メリーさん太「明確に名乗ってはいなかったけど、作中にちょっとだけ登場していたしな」
ちょい悪令嬢「それでですねえ、あの短編て、現在絶賛全話順次無料配信されている、超必見のカルトアニメ『シリアル エクスペリメンツ レ○ン』の影響を受けて、世界中のパソコン端末──つまりは、インターネットを介することによって、独特な『魔法少女』や『クトゥルフ神話』や『異世界転生』作品を創れないかと思い立って試作したものなんですが、それに際して【参考元】の『レ○ン』に対する『差別化』として、本作お得意の『量子論』と『集合的無意識』に基づくことを、大いばりで明言してしまったのです!」
メリーさん太「ああ、うん、本作においては、もはやすっかりお馴染みだしね」
ちょい悪令嬢「……それが、ですねえ」
メリーさん太「うん、どうした?」
ちょい悪令嬢「少々、『ネタバレ』になってしまうんですけど」
メリーさん太「へ?」
ちょい悪令嬢「何と御本家の『レ○ン』のほうも、まさしく『集合的無意識』こそが、『隠しテーマ』みたいなものだったのですよ!」
メリーさん太「──ええっ、そうなの⁉ それってまずいんじゃないの?」
ちょい悪令嬢「……うんまあ、元々『レ○ン』のストーリーや世界観やキャラをそのまま流用しているわけでは無く、あくまでも新作づくりの『インスピレーション』を与えてもらったといった感じですので、構わないとは思うんですけどねえ」
メリーさん太「あんたにしては、何だか自信なさげな言い草だな?」
ちょい悪令嬢「そもそも、その『インスピレーション』さえも、実は『レ○ン』のほうも集合的無意識をテーマにしていたので、我知らずに『共鳴』を起こしていたんじゃ無いかとも思えるのですよ。そうなると、思いついたアイディアのどこまでが本当に『オリジナル』なのか、少々不安になってきましてねえ」
メリーさん太「ああ、なるほど。──でもそれって、ある意味仕方がないんじゃないのか?」
ちょい悪令嬢「仕方がない、とは?」
メリーさん太「今回の短編の中でも言っていたじゃないか? 『現在のインターネットはすでに、集合的無意識を理想的かつ現実的にほぼ実現している』って。インターネットを『現実世界と変わらない』ほどの(物語の)
ちょい悪令嬢「……た、確かに」
メリーさん太「問題は、これから『どう変えていくか』、だと思うけど?」
ちょい悪令嬢「そうですね、何と言っても『集合的無意識』と言う、作品の根幹に関わるところが重複してしまったのですから、より慎重に対処する必要がありますわね」
メリーさん太「今回のように『思いつき』で拙速せずに、ちゃんと『レ○ン』の最終話まで視聴してから、新作づくりに取り組んだほうがいいんじゃないのか?」
ちょい悪令嬢「いやそれが、『創作』というものは、今回のような『インスピレーション』に従って、『とにかく作品化する』というのも重要なんですよ!」
メリーさん太「……ああ、『やる気こそが創作の原動力』ってやつか」
ちょい悪令嬢「それに肝心の『集合的無意識』の捉え方も、どうやら異なるようですしね」
メリーさん太「へえ、そうなの?」
ちょい悪令嬢「ざっくりと申しますと、『レ○ン』では文字通り人々の『無意識』の集まりとしているのに対して、本作ではもはや単なる『情報』の集まりとして扱っており、そのため『レ○ン』においては集合的無意識そのものの『擬人化』すらやってのけるのに対して、本作においてはあくまでも情報の集合体としてしか見なさず、別に『集合的無意識の
メリーさん太「そういや、他ならぬ『
ちょい悪令嬢「古来より中国神話において『世界そのものを夢見ている神様』とされてきた『
メリーさん太「つまり逆に言うと、集合的無意識の正体である
ちょい悪令嬢「そうです、そのためにこそ、
メリーさん太「──それってむしろ、『レ○ン』の結末と主人公そのものの、『全否定』じゃねえか⁉」
ちょい悪令嬢「いえいえ、そこら辺のところはそれこそ、『レ○ン』の最終話まで見なければ確定しないわけで、むしろ現段階においては、ちゃんと『差別化』が図られていることが確認できて、一安心といったところなんですよ♫」
メリーさん太「あ、そうか、むしろ『違っていた』ほうが良かったんだっけ?」
ちょい悪令嬢「だからといって、他人様の作品を『全否定』したりしてはマズイので、あくまでも『差別化』を図っているといった方向を目指しているわけでございます」
メリーさん太「当然と言えば当然だけど、似過ぎても駄目だし、あまり違い過ぎても駄目だしじゃ、かなりやりにくいんじゃないのか?」
ちょい悪令嬢「大丈夫ですって、あのように【
メリーさん太「……まあ、何にせよ、本作の作者が『やる気がある』のが、一番だよな」
ちょい悪令嬢「それに『集合的無意識』に関しては、もはや他人様の『受け売り』なんかでは無く、ちゃんと『自分のもの』として、完全にこなしておりますからね」
メリーさん太「つまり、『レ○ン』のほうがどんな結末を迎えようが、そこら辺のところは揺るがないってことか?」
ちょい悪令嬢「ひょっとしてほとんど被ってしまう場合も無きにしも非ずですが、その時はその時ですよ! ──まあ、『レ○ン』のほうも全13話しかありませんので、全話視聴するのにそれ程時間はかからないはずですし」
メリーさん太「うんまあ、それ程自信があるのなら、一応のところ大丈夫だろう。それに本作における『集合的無意識』って最近では何と言っても、『どんな超常現象であろうとも、集合的無意識とのアクセスによって実現できる』という側面にばかり、重点が置かれているしな」
ちょい悪令嬢「そういう意味からも、『現代の現実世界における集合的無意識とは?』という命題を、もう一度考え直す切っ掛けをくださった『レ○ン』には、感謝しか有りませんわ」
メリーさん太「……まさか『レ○ン』のほうも、集合的無意識によって、いろいろな超常現象を起こし始めたりはしないよな?」
ちょい悪令嬢「その可能性も否定できませんが、一応『レ○ン』においては、『インターネットのような虚構の世界と現実世界との境界線の混濁』と言った、『メタ的なテーマ』に重点を置いているようですので、『魔法少女』や『異世界転生』なんかが、ダイレクトに登場することは無いでしょう」
メリーさん太「ああ、『現実と虚構の融合』ってのは、本作においても最重要テーマだし、集合的無意識を扱った作品では、もはやお約束のようなものだよな」
ちょい悪令嬢「まあある意味、主人公の岩倉玲○ちゃん自身も(最終的には)、『魔法少女ま○か☆マギカTV版最終話の最終形態のま○かちゃん』みたいなものになるわけだし、(インターネットならぬ)『ワイヤード』自体も、『異世界』みたいなものでもあるんですけどね♡」
メリーさん太「──おいっ! 最後の最後で、『ネタバレ』ギリギリに攻めるのはよせよ⁉」
ちょい悪令嬢「……ていうか、あの時代にガチでアニメ作品において『集合的無意識』を題材にするなんて、考えてみればむちゃくちゃすごいことだと思いません?」
メリーさん太「そりゃあ、集合的無意識の『しゅ』の字も知らなかった本作の作者が、内容の難解さのあまり、初見で切ってしまっても無理ないよな」
ちょい悪令嬢「しかもアニメ作品だというのに、キャラクターもストーリーも世界観すらも、完全に『萌え』の片鱗すらも窺えさせない『無機質』っぷりですものね」
メリーさん太「むしろそこがいい(=主人公である玲○ちゃんにとっての
ちょい悪令嬢「まあ、アニメ単体のオリジナル作品というわけでは無く、最初から『メディアミックス』展開がはかられていたのも大きいかと思いますけど、そう言うのも含めて『何でもアリ』だったのが、当時の『深夜アニメ』の最大の魅力でしたよね」
メリーさん太「そういう意味からも、各アニメ制作スタッフの皆様におかれましては、もう一度『深夜アニメならではの魅力』というものを見つめ直されて、真に革新的なオリジナルアニメ創りにチャレンジしていただきたいかと存じます♡」
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