第838話、【祝一次突破】わたくし、もう死んでいる美少女探偵『ゾンビィ39号』ですの⁉(解説・前編)

メリーさん太「……おい、一体何なんだよ、前回と前々回とにわたって公開された、あの『完全新作短編』は?」




ちょい悪令嬢「え、『完全新作』? ──いえいえ、違いますよ?」


メリーさん太「へ?」




ちょい悪令嬢「実はあれって、今回の『第9回ネット小説大賞』においてめでたく一次選考を通過した、量子論SFハーレムラブコメ『三つ子の魂いつまでも』の、かれこれ数年ぶりの【続編】だったりするのです☆」




メリーさん太「──はああああああああああああああ! 何だよ、それって⁉」




ちょい悪令嬢「おっ、毎回冒頭部お馴染みの、『メリーさんの奇声』ですね! これが無いと、本作の【座談会】は始まりませんわ♫」


メリーさん太「人の驚愕の叫び声を、『季節の風物詩』や『都市伝説の個別名タイトル』みたいに言うんじゃない!」


ちょい悪令嬢「……いや、あなたは元々、『都市伝説』ではございませんか?」


メリーさん太「やかましい! それよりもあの短編が、『三つ子の魂いつまでも』の続編って、一体どういうことだよ⁉」


ちょい悪令嬢「だって、キャラクター設定も世界観設定も、『三つ子の魂いつまでも』そのものだったではないですか?」


メリーさん太「キャラとか世界観とか言う以前に、肝心の『内容』自体が、大問題だっただろうが⁉」


ちょい悪令嬢「はて、内容が問題って、具体的には?」




メリーさん太「──とぼけるな! ヒロインが最初から死んでいて、しかもあろうことか『ゾンビ』なんかになって、本編中ずっと敵を『喰い殺し続ける』なんて、問題以外の何があるって言うんだよ⁉」




ちょい悪令嬢「……え? 『ゾンビラ○ドサガ』なんて、メインヒロインの七人全員が、最初から最後まで、ずっと『ゾンビ』ではないですか?」




メリーさん太「さ○らちゃんや純○ちゃんやリリ○ちゃんは、人を食べたりはしない!」




ちょい悪令嬢「──くっ、うまく切り返せたと思ったのに、それよりも切れのいいカウンターが来るとは………………さすがは、『ツッコミのメリーさん』!」


メリーさん太「だから人のことを、『関西芸人』だか『大昔の暴走族漫画の主人公』だかみたいに言うなって、言っているだろうが⁉ それよりも、どうしてヒロインを『ゾンビ』にした⁉ しかも『鬼の屍肉』を喰らわせたりしたんだよ⁉ 作品の顔であるヒロインを文字通り『キャラ崩壊』させるなんて、いくら自分の作品とはいえ、『原作レイプ』以外の何物でも無いだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「……語ると、長くなりますよ?」


メリーさん太「いいから、言ってみろ!」


ちょい悪令嬢「元々この『三つ子の魂いつまでも』のヒロインて、JKでありながら、プロ顔負けの『学園探偵』でしたでしょう?」


メリーさん太「ああ、全部で三つの『人格』のうち、二つまでが『名探偵』なんだから、自ら『探偵』を名乗っても問題は無いよな」


ちょい悪令嬢「その彼女が短編とはいえ、本編中ずっと『ゾンビ』であったわけですよ? これってどういうことか、わかりませんか?」


メリーさん太「……いや、それがわからないから、聞いているんだけど?」


ちょい悪令嬢「『ゾンビ』と言うことは、当然すでにもう、死んでいるわけですよね?」


メリーさん太「ああ、そりゃまあ、そうだn……………いや、ちょっと待て! ま、まさか、おまえッ⁉」




ちょい悪令嬢「そうです、今回の作品においては、本編ストーリーが始まる前から、『探偵はもう、死んでいた』わけなのです☆」




メリーさん太「──貴様あああああああああああああああああああ!!!」




ちょい悪令嬢「おや、どうかいたしましたか?」


メリーさん太「どうしたもクソもあるか! それって他人様の作品のタイトルだろうが⁉ 冗談はいい加減にして、ちゃんと本当の理由を白状せんかい!」


ちょい悪令嬢「……いや、一応これも『理由の一つ』なんですけどねえ。──まあ、それは後ほど詳しく述べるとして、まずは『メインの理由』について、お伝えすることにいたしましょう!」


メリーさん太「おいおい、『メイン』と言うからには、理由は一つじゃ無いのか? …………まあいい、とっとと話せ」


ちょい悪令嬢「実は現在『オーかみかくし』と言う、ゲーム原作のアニメ作品が、動画配信サイトの『GYA○!』様において、全話順次無料配信されているんですよ」


メリーさん太「ああ、あの、『ひぐ○しのなく頃に』の竜○士07先生原案の。それがどうしたんだ?」


ちょい悪令嬢「そうなんですよ、まさに『ひぐ○し』の竜○士07先生の作品だけあって、全12話という少ない話数の中に、『ひぐ○し』のエッセンスがぎゅっと濃縮されているのですわ!」


メリーさん太「実は『狼の化身』の本性を隠している一族が牛耳っている、某地方都市に引っ越してきた少年が、だんだんと異常な事件に巻き込まれていくといった、非常にシンプルなストーリー構成は、最近の『ひぐ○し』の『原作レイプ』そのままの『大改編』っぷりに嫌気が差し始めている、旧来のファンの皆様には、超お勧めですよ♫」


ちょい悪令嬢「あっ、また『原作レイプ』って言った! 本作においても何度も申しておりますが、本作の作者にとっての創作における最大のモットーは、何はさておき『ぶち壊し』なのであり、それは自作における『既成概念の打破』も含まれるのであって、最近べた褒めしっぱなしの超傑作魔法少女アニメ『マギア○コード』セカンドシーズンが、ファーストシーズンの『既成概念』を盛大に覆し続けているように、『ひぐ○し』の『新たなる挑戦』に対しても、頭ごなしに否定するのは感心できませんね」


メリーさん太「……でもよう、もうほとんど『ぐだぐだ』じゃん、今の『ひぐ○し』って」


ちょい悪令嬢「まだわかりませんよ? そのように油断していたら、『大どんでん返し』を食らったりして☆」


メリーさん太「今更、『大どんでん返し』の可能性があるかあ?」




ちょい悪令嬢「例えば、羽○ちゃんたち『リ○ーンの民』には、『成長するほどに外見が幼くなる』という特性があるのですよ。そのため場合によっては、いかにも年上で『ベテラン』であるかのように見えるエ○アさんが、羽○ちゃん自身の若い時分の姿だったりする可能性もあって、お互いに全力で戦えば、羽○ちゃんの圧勝で終わるパターンも大いにあり得るのでございますよ!」




メリーさん太「ええっ、つまりエ○アさんよりも羽○ちゃんのほうが、『大人』だったりするわけか⁉」


ちょい悪令嬢「それどころか、羽○ちゃんの『角』の欠けた部分の『カケラ』が、独立してエ○アさんになっているといったパターンも、この手のタイプの作品においては、けして珍しくは無かったりして☆」


メリーさん太「……ああ、いわゆる『オカルト系』や『陰陽師系』のやつか。そう言った作品においては、たとえ身体の一部であっても、一旦自我に目覚めてしまえば、本体の言うことを聞かなくなるどころか、『敵対』するパターンさえも見られるよな。──うん、確かに現在における、羽○ちゃんとエ○アさんの関係そのものだわ」


ちょい悪令嬢「そういうわけで、『ひぐ○し』においても、あっと驚くような急展開が有ってもおかしくはありませんので、どうぞご油断をなさらぬように」


メリーさん太「……それで、『ひぐ○し』はともかくとして、その『オーかみかくし』とやらが、一体どうしたと言うんだよ?」




ちょい悪令嬢「さっきも申しましたように、短期集中放映&配信された作品ということで、話が非常にシンプルで、『狼人間』たちのホームグラウンドに、ただの人間の少年の主人公がやって来るという、完全に『無力な人間たちのアウェーにおける物語』だったんですけど、このようにドヤ顔で何でもやりたい放題の『狼人間』たちの有り様を見せつけられているうちに、何だかムカついてきて、『──だったら、たまたま訪れた「新たなる獲物」が、実はただの人間なんかでは無く、強大な力を秘めた「魔法少女」だったりしたら、面白いんじゃないか?』──と、思いついたのですよ」




メリーさん太「へ? 何ソレ」


ちょい悪令嬢「例えば、『雛○沢村』にいきなり、『ワルプルギス○夜』が大嵐スーパーセルを背負って襲来して、『鬼隠○』とか『エ○5発症』とか騒ぎ立てる暇すらも与えずに、一気に村ごと水底ダムに沈めてしまったりしてwww」


メリーさん太「──世界観、ぶち壊しじゃん⁉ 何だよ、『魔法少女』とか『ワルプルギス○夜』とかって! 和風伝奇ロマンの『ひぐ○しワールド』においては、完全に場違いだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「でもですよ、『狼人間』とか『鬼の末裔』とかがいるのなら、『魔法少女』や『魔女』がいてもおかしくは無く、彼女たちが偶然、『狼人間や鬼ばかりの村落』を訪れる可能性だって、けして否定できないではありませんか?」




メリーさん太「──ッ」







(※後編に続きます)

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