第723話、わたくし、『ワクチン接種』の全過程を実際に体験いたしましたの♡(前編)
ちょい悪令嬢「──行って参りました、現在日本全国で話題沸騰の、『新型コロナウイルス対応ワクチン接種』!」
メリーさん太「……え?」
ちょい悪令嬢「いやはや、無茶苦茶緊張しましたよー!」
メリーさん太「は?」
ちょい悪令嬢「もうね、張り切り過ぎて、朝起きてすぐに家を出て、受付時間の一時間前に会場に着いてしまったりしてね(テヘッ)!」
メリーさん太「あ、あの?」
ちょい悪令嬢「でも、予定外だったのはそれだけで、後はすべてスムーズに行って、拍子抜けしたくらいでしたよおー!」
メリーさん太「──ちょっ、ちょっと、アルテミスさん⁉」
ちょい悪令嬢「……うん? どうしたのです、メリーさん?」
メリーさん太「あ、あなた、『新型コロナウイルス対応ワクチン接種』を受けてきたと、おっしゃったかしら?」
ちょい悪令嬢「え? メリーさん、どうしたのです、『お嬢様言葉』になっていますよ? もしかして、
メリーさん太「──そんなことどうでもいいから、キリキリ答えんかい⁉」
ちょい悪令嬢「え、ええ、『ワクチン接種』なら行きましたけど? ……まあ、厳密には
メリーさん太「と言うことは、」
ちょい悪令嬢「はい?」
メリーさん太「うちの作者って、さあ──」
ちょい悪令嬢「あ、あの?」
メリーさん太「75歳以上の、『後期高齢者』、だったのかよ⁉」
ちょい悪令嬢「…………へ?」
メリーさん太「そうか、そうだったのか!」
ちょい悪令嬢「えっ? えっ?」
メリーさん太「うんうん、そうだよな!」
ちょい悪令嬢「えっ? えっ? えっ?」
メリーさん太「おかしいと、思っていたんだ!」
ちょい悪令嬢「えっ? えっ? えっ? えっ?」
メリーさん太「あいつってさあ、言うことなすこと、いちいち古くさいんだよ!」
ちょい悪令嬢「えっ? えっ? えっ? えっ? えっ?」
メリーさん太「しかも、何かにつけ『保守的』で『反動的』だしな。『昭和』生まれであるのは当然として、下手したら『戦前』生まれじゃないのか?」
ちょい悪令嬢「えっ? えっ? えっ? えっ? えっ? えっ?」
メリーさん太「うん、これでかねてよりの疑念が、すべて氷解したよ、納得納得☆」
ちょい悪令嬢「──ちょっと、メリーさん、さっきから何をわけのわからないことをおっしゃっているのですか⁉ 本作の作者が『後期高齢者』って、一体どういうことですの⁉」
メリーさん太「だって、『ワクチン接種』を受けたんだろ? 現時点では、医療従事者を除く一般国民においては、接種対象は65歳以上の高齢者であり、特に本作の作者が現在在住している地方では、75歳以上の後期高齢者に限定されていたはずだろうが⁉」
ちょい悪令嬢「へ?………………………………………あー、そういうことかあ」
メリーさん太「『そういうこと』って、どういうことだよ⁉ まさかあいつ、『上級国民』だったりして、最近流行りの『ズル先行接種』をしたんじゃないだろうな⁉」
ちょい悪令嬢「違います、違います、当日『ワクチン接種』を受けたのは、作者自身ではありませんよお!」
メリーさん太「え、作者自身じゃ無いって、だったら誰が接種したんだよ?」
ちょい悪令嬢「──決まっているでしょう、現在作者が介護中の、実家の父親ですよ!」
メリーさん太「………………………あ」
ちょい悪令嬢「まったくもう、こんな常識知らずで怖いもの知らずなWeb小説を書いているのが、後期高齢者だったりするはずが無いでしょうが⁉」
メリーさん太「……あー、そうかあ。現在あいつが介護している父親が、後期高齢者であっても、別におかしくは無かったっけ」
ちょい悪令嬢「親子とはいえ、歳の離れた『末っ子』ですからね。実の姉なんかはすでに、まさにその郷里の市役所の『重役』だったりするしね」
メリーさん太「『上級市民』は、姉のほうだったか……(いろいろな意味で違います、そもそも姉は別の市町村在住ですので)」
ちょい悪令嬢「とにかく本作の作者は、あくまでも高齢の父親の『付き添い』として、接種会場に同行しただけですので、悪しからず」
メリーさん太「──そうならそうと、最初から言えよ⁉」
ちょい悪令嬢「……
メリーさん太「はいはい、どうせ『密防止』のために、『付き添い者』のほうは、会場の外で待機させられたんでしょ?」
ちょい悪令嬢「──いいえ、最初こそ両手を消毒させられて体温を確認されたものの、後はずっと父親と一緒に、会場の入り口から出口まで、全コースとも至近距離で同行しましたけど?」
メリーさん太「えええっ、それってほとんど、実際に接種を受けたも同然じゃん、ホンマか⁉」
ちょい悪令嬢「本当です。作者の父親は高齢ゆえに『耳が遠く』、係の人との間の『通訳』が必要となりますので、『付き添いの者』が全過程を同行するのは、むしろ推奨されるくらいなのです」
メリーさん太「確かに、『難聴』と『ボケ』が付き物の高齢者と円滑なるコミュニケーションを図るのは、非常に難易度が高いよな」
ちょい悪令嬢「何かとご高齢の住民との接点の多いお役人様なら、先刻ご承知ってことですよ」
メリーさん太「……じゃ、じゃあ、本作の作者って、今回の『新型コロナウイルス対応ワクチン接種』の全過程を、ほぼ接種対象本人と同じ立場で、体験したってことか?」
ちょい悪令嬢「ええ、実はそれこそが、今回の『本題』なのです」
メリーさん太「本題?……………………って、まさか⁉」
ちょい悪令嬢「そうです、(ほとんど)本邦初公開! 『これが、新型コロナウイルス対応ワクチン接種の、全過程だ』──です!」
メリーさん太「──おおっ、本作では珍しく、無茶苦茶世の中に役立ちそうな企画じゃないか⁉」
ちょい悪令嬢「そうでしょうそうでしょう♫」
メリーさん太「……でもさあ、『ワクチン接種』と言うと、ネガティブな話題ばかりしか耳にしないけど、実際のところはどうだったんだ?」
ちょい悪令嬢「──それを払拭することこそが、今回の『
メリーさん太「ふ、払拭、って?」
ちょい悪令嬢「
メリーさん太「──さすがは『市民の生の声』! 『でまかせインチキマスゴミ』なんかよりも、非常に説得力があるぜ!」
ちょい悪令嬢「では、今回の『ワクチン接種』の全過程について、最初の予約作業から順を追って、詳細に述べていくことにいたしましょう」
メリーさん太「あ、そこからやってくれるんだ」
ちょい悪令嬢「何せ現在、マスゴミどもが何かと槍玉に挙げているのが、この『予約作業』についてですからね」
メリーさん太「……それで実際にやってみて、どうだったんだ?」
ちょい悪令嬢「何の問題も無く、一瞬にして予約が取れましたけど?」
メリーさん太「──何なの、マスゴミ? あいつらほんとに、存在している価値があるの? むしろ全社をあげて全力で、『ワクチン接種の妨害』をしているようなものじゃないか⁉」
ちょい悪令嬢「一応、あいつらの言っていることも、正しかったりするのですよ?」
メリーさん太「へ?」
ちょい悪令嬢「おそらく、うちの市役所の予約システムも、『予約番号の重複の阻止』や、『対象年齢以外の入力制限』なんて、やっていなかったと思われるのですよ」
メリーさん太「──は? どうしてそれで、あんたが言うように、『潤滑なるワクチンの接種』が実現できたんだ⁉」
ちょい悪令嬢「本作において以前申したように、『予約システム』に少々不具合があろうが、『実際のワクチン接種』には、ほとんど影響は無いからですよ」
メリーさん太「……現時点でワクチンについては、高齢者全員に行き渡る分は確保されているから、少々予約作業をトチろうが、『遅かれ早かれ』すべては円満に解決する──ってことか?」
ちょい悪令嬢「ていうか、普通『今回は75歳以上限定です!』と言われれば、75歳以上の人しか応募してこないから、システム自体を『75歳限定入力仕様』にしなくてもいいのですよ。もし仮にシステムの不備に気がついた75歳未満の人が入力したところで、そもそも本番当日に絶対必要な『接種券』を持っていないので、結局は接種できないんだし」
メリーさん太「──それじゃやっぱり、『年齢限定に関するシステムの不備』を広く世間に知らせて、下手すると『いたずら入力』を多数招いて、『ワクチン接種事業』に大混乱を起こしかねなかった、マスゴミどもの糞リークは、『絶対にやってはいけないこと』だったのかよ⁉(怒)」
(※怒髪天衝くメリーさんを置き去りにしたまま、後編に続きます♡)
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