第702話、【700回突破】わたくし、ヴァルプルギスのゾンビですの♡(後編)
メリーさん太「……何と言っても、これまで散々ネタにされてきた、『ヴァルプルギスの夜』だからな。本作の作者自身も何作も作成済みだと言うのに、よくぞまたしても、こんなまったく新しい切り口を思いつくことができたものだよ」
ちょい悪令嬢「本作において何度も何度も申し続けているように、『これまでに無い作品では無かったら、作成する意味は無い』を最大のモットーしておりますからねえ」
メリーさん太「──確かに『ド正論』だけど、それができないから、みんな苦労しているんだろうが⁉ 具体な発想の仕方を、触りだけでもいいから教えてくれよ!」
ちょい悪令嬢「まあ基本的に、『最初のアイディアをどこまで発展させることができるかの、連想ゲーム』に尽きるんですけどね」
メリーさん太「れ、連想ゲームう⁉」
ちょい悪令嬢「まず最初は、『進○の巨人』ばりに魔女を呪術的に完全に閉じ込めている、『九条の
メリーさん太「……『ま○マギ』に対するカウンターパンチって、一体何のことだ?」
ちょい悪令嬢「まあまあ、それはひとまず置いといて。──それよりも今回の連作短編て、魔女が全員自殺してしまったことになっていますが、実は初期案においては、一人だけ生き残りがいたりするのですよ」
メリーさん太「え、そうなの? やはりそれって、何か特殊な力を持った魔女さんだったの?」
ちょい悪令嬢「いえ、魔女では無く、ここ数年程前に生まれたばかりの、
メリーさん太「……うんまあ、魔女の国に
ちょい悪令嬢「弓状列島内の無数の魔女の死骸をすべてゾンビ化させて、東エイジア大陸の
メリーさん太「──なッ、魔女でも無い幼女が、魔女をゾンビにして、大規模殺戮戦争をぶちかますって、一体何者なんだよ、その女の子⁉」
ちょい悪令嬢「もちろん、魔女ですよ」
メリーさん太「………………………は?」
ちょい悪令嬢「あ、間違えました、『元魔女』でした(八○寺ちゃん風に)」
メリーさん太「──ッ、そ、そうか、その子もいわゆる、『魔女の生まれ変わり』ってわけなんだな⁉」
ちょい悪令嬢「ええ、最大の魔力を誇る『魔女
メリーさん太「……その後で今度は、彼女以外の配下の魔女たちを順次自殺させて、同様に島外の国々に転生させていったってわけか」
ちょい悪令嬢「つまり最終的には、『魔女の
メリーさん太「は?………………ああっ、そうか! 『化○語』アニメ版セカンドシーズン内のエピソードである、『ま○いキョンシー』の、キスショ○トさんと無数のキョンシーたちか⁉」
ちょい悪令嬢「たぶん本作の作者としては、無意識に影響を受けてこの初期案を発想したと思われますが、そのまま作品化したんじゃさすがにヤバいので、少々『ひねり』を加えたといったところでしょう」
メリーさん太「……ほんとだ、この作者っていかにも手抜きみたいに、他人様の作品の評論のようなことばかりやっているけど、ちゃんと自作の作成に役立てていたんだ⁉」
ちょい悪令嬢「当然でしょう! もちろん『ゾンビ』と言うからには、ロシアのオタクたち垂涎のご禁制オリジナルアニメ作品、『ゾンビラ○ドサガ』の影響も無視できませんよ!」
メリーさん太「……え、確かにゾンビは出て来たけど、作風的に何か影響を受けていたっけ?」
ちょい悪令嬢「『ゾンビラ○ドサガ』における最大の『ウリ』であり、他には無い『優位点』は、文字通りにヒロインたちが『ゾンビ』であることなのです! これはけして『出オチ』なんかでは無く、いろいろと使い途があるのですよ! その最大のポイントが、一見同年代に見えるヒロインたちの間に、埋めがたき『ジェネレーションギャップ』があることなのでございます☆」
メリーさん太「──ああー、確かに! そういえば、同じ『プロのアイドル』でありながら、純○ちゃんとあ○ちゃんとの間には、歴然とした『アイドル観の相違』があったっけ⁉」
ちょい悪令嬢「こういった『ゾンビであることの特殊性』を縦横無尽に生かしてこそ、これまでに無い『アイドルアニメ』を実現し、ひいてはアニメそのものの常識すらも打ち破ることをも、可能とするのですよ!」
メリーさん太「な、なるほど、本作においても、ゾンビを単なるゾンビとして扱わず、『自律的に歩行する自爆兵器』という、ぶっ飛んだ利用方法をご披露して見せたからな」
ちょい悪令嬢「そもそも『魔女がゾンビになる』という発想自体がぶっ飛んでますからね。これはいろいろと有効活用できますよ? ──例えば、『ゾンビ型の悪役少女』なんて、どうでしょうか?」
メリーさん太「──いや、それはやめておけよ⁉ 本作の作者だったら、本当にやりかねないし!」
ちょい悪令嬢「ゾンビである魔法少女の成れの果てであるはずの魔女が、更にまたゾンビにされてしまうなんて、『ま○マギ』もびっくりですわねw」
メリーさん太「……『ゾンビラ○ドサガ』は、ある意味『ま○マギ』の発展型だった? おい、あんたがさっき言っていた『ま○マギ』シリーズに対する『カウンターパンチ』って、このことなのか?」
ちょい悪令嬢「もちろんこれも含みますが、もっと根本的なことなのです」
メリーさん太「……根本的なこと、って」
ちょい悪令嬢「『ま○マギ』シリーズにおいては、魔法少女が魔女になってしまいましたが、本作においてはまったく逆に、魔女が魔法少女になってしまったじゃないですか?」
メリーさん太「え?………………………ああーっ、言われてみれば、その通りじゃん⁉」
ちょい悪令嬢「一応外伝の『マギア○コード』においては、『魔女化は不可逆反応だから、魔法少女に戻ることは無い』との見解に立ちながらも、様々な努力と奇跡の果てに、どうにか『ド○ペルシステム』を編みだしてはみたものの、あれはあくまでも『一時的に魔女の力を利用しているだけ』であり、一度完全に魔女になってしまえば、当然魔法少女や人間に戻ることは不可能でしょう」
メリーさん太「それを本作においては、『転生』という概念を導入するだけで、魔女を魔法少女どころか、ただの人間に『生まれ変わらせる』ことを可能としたわけか」
ちょい悪令嬢「そうです、これぞ『なろう系』の大勝利であり、今回のWeb小説コンクールにおいて、『なろう系の復権』こそを最大の目標としつつ、具体的には『進○の巨人の異世界転生版』をエントリー新作におけるテーマにしている、本作の作者の面目躍如と言ったところでしょう」
メリーさん太「……それなのに、『転生系アニメ』を裁判で禁止するなんて、ほんとどうしようもないよな、露助って」
ちょい悪令嬢「結局全体主義国家には、真の『表現の自由』なんてあり得ないのです。──ロシアの皆様、本当の自由と豊かさは日本にあります。さあ、ロシアの東半分もろとも、日本に編入いたしましょう!」
メリーさん太「──それはもういいから! しかし、人間の国で人間の魔法少女として生まれ変わった魔女って、あんたの言う通り、これからもいろいろと有効活用できそうなアイディアだな?」
ちょい悪令嬢「ええ、何よりも『発想』こそが大切ってことですよ。ただし、単に他人様の作品の影響だけでは、すぐにネタ切れになってしまいますので、ちゃんと独自のアイディアを織り込むことをお忘れなく♡」
メリーさん太「……まあ、この作者だったら、『独創的な発想』に関しては、誰にも負けそうも無いから、その点は大丈夫じゃないのか?」
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