第610話、わたくし、『無能な巨人ライナーナ』ですの♡(その1)
ちょい悪令嬢「──今回こそ、『無能なナ○』の【超能力講座】を、開始したいかと思います!」
メリーさん太「……今度こそ、ほんとにほんとだな? またすぐに『進○の巨人』の話題とかに、話を逸らしてしまうんじゃないだろうな?」
ちょい悪令嬢「大丈夫ですって、何せ『無能なナ○』と『進○の巨人』には、意外な共通点もあることですし、『主人公について話す』限りは、どっちの作品でも同じことですよ♫」
メリーさん太「はあ? 『ナ○』と『進○』との、共通点、って……」
ちょい悪令嬢「完全に外界とは隔絶された孤島へと、『仲間面』して潜入してきて、潜在的脅威を秘めた『友人』たちを、自分の属する組織によって施された『洗脳教育』に従って、情け容赦なく大量虐殺していったくせに、その洗脳が解けた途端激しく後悔し、組織や自分自身に対してはもちろん、世界そのものに対しても、完全に絶望してしまう──と言ったところですよ☆」
メリーさん太「──うおっ、それってモロに、『進○の巨人』のラ○ナーそのままじゃんか⁉」
ちょい悪令嬢「そうなのです、現在ネット上では、『ナ○しゃん=ラ○ナー』説が、まことしやかに唱えられているのです!」
メリーさん太「そういえば、『進○』アニメ版
ちょい悪令嬢「実は昨日、もはやすっかりお馴染みの『ア○マTV』様による無料配信によって、『進○の巨人』の第1期第1話から第6話まで見直したんですけど、しれっと仲間面しているラ○ナーとベル○ルトの姿を見るにつけ、どうしても複雑な気持ちになってしまうんですよねw」
メリーさん太「いや、そもそも第1○4期訓練生の中に、何人『巨人』が紛れ込んでいるんだよ? 他にも、『ア○カーマン(&アズ○ビト)』や未来の『女王陛下』までもいるし!」
ちょい悪令嬢「一つの画面の中で、『アル○ン以外、実は全員巨人⁉』といったシーンもありましたからねwww」
メリーさん太「そのアル○ン自身も、今やベル○ルトの後を継いで、超
ちょい悪令嬢「作品初期の各エピソードを見直していると、エ○ンがラ○ナーたちを──否、『マ○レの戦士』たちを憎悪し、『レベ○オ襲撃』(作戦)において、一般市民を含めて大量虐殺をしてしまうのも、わかる気がいたしますわ」
メリーさん太「まさにその本編冒頭の虐殺シーンである『シナ○シガ区陥落』エピソードと、現在アニメ版で描かれている『レベ○オ襲撃』エピソードとが、丁度『対』の関係になっていると言うのは、ほんと言い得て妙だよな」
ちょい悪令嬢「つまり、主人公と悪役との関係が、完全に『反転』しているのですよね。『シナ○シガ区陥落』においては当然のごとく、全面的な被害者であるエ○ンこそが、それ以降のシリーズ全体を担う主人公として、『すべての巨人を駆逐する』と言う決意とともに、雄々しく歩み始めておりましたしね」
メリーさん太「それが現行の
ちょい悪令嬢「……まあ、『すべての巨人の駆逐』を実現するためには、自分を含めた『九つ○巨人』をすべて滅ぼさなければならないんだから、『初志貫徹』しているのは間違い無いのですけどね」
メリーさん太「……第3期のエンディングである『暁○鎮魂歌』の、『立○位置が変われば、正義は牙を剥く』とは、まさにこのことを暗示していたんだな」
ちょい悪令嬢「仲間たちのために──ひいては、人類そのもののために、『悪役となる』ことを決意したエ○ンのほうは、完全に吹っ切れたようですが、その代わりに今度はラ○ナーのほうが、死ぬほど悩み始めて、果てには自己嫌悪のあまり、自殺未遂に至ると言う」
メリーさん太「う〜ん、主人公らしいと言えば、主人公らしいが、完全に『鬱系』だよな」
ちょい悪令嬢「いえいえ、主人公らしいと言うよりもむしろ、『人間らしい』と言ったほうが、適切ではないでしょうか?」
メリーさん太「ああ、そうか、本心から苦悩し自己嫌悪する姿を見せたからこそ、ラ○ナーが単なる悪役でも、作品のための『舞台装置』でも無く、『生きた人間』として認められて、読者や視聴者の間で人気がうなぎ登りとなったわけか、なるほどねえ……」
ちょい悪令嬢「そうなのです! やはり創作物は、どんなジャンルのものであろうとも、『人間を描く』ことこそが、最も重要であり最大の魅力なのです! ──よって、本作の作者のコンテスト向け完全新作においても、『進○の巨人』や『無能なナ○』の上っ面をなぞるだけでは無く、ちゃんと『人間ドラマ』にも、重きを置くべきですよね!」
メリーさん太「うんうん、『無能なナ○』においても、アニメ版最終エピソードの、ナ○しゃんとミ○ルちゃんの文字通りの『愁嘆場』は、涙無しには見られなかったからな」
ちょい悪令嬢「──そういったわけで、お待たせいたしました! これより『無能なナ○』の【超能力講座】の、第1回目を開始したいかと思います!」
メリーさん太「……ほんと、いい加減待ちくたびれたよ。下手すると、もうやらないかと思っていたくらいだし」
ちょい悪令嬢「いえいえ、今回からしっかりとやりますわよ! ──では、記念すべき第1回目にお送りいたしますのは、かねてからお約束していた通り、『あらゆる超能力の無効化能力』でございます!」
メリーさん太「と言うと、『ナ○』のアニメ版本編の、順番通りに行くわけか?」
ちょい悪令嬢「次回だけは特別に、主人公であるナ○しゃんの『読心能力』について述べる予定ですが、その他は基本的に、アニメの放映順にしようかと思っております」
メリーさん太「それにしても、のっけからすっごいのを持ってきたな? 『無効化能力』と言うと何だか地味そうだけど、『と○る』シリーズの上○さんを始めとして、今やラノベ界隈においては、『主役級の異能』じゃないの?」
ちょい悪令嬢「下手すると『なろう系』の主人公のチートスキルなんて、ほとんどすべてが、この能力の亜流みたいなものとも言えますしね」
メリーさん太「……それで本当に、『無効化能力』なんかを、論理的に説明できるの? 『能力を打ち消す能力』とかいう、究極の『無』を論理づけるなんて、文字通りの『悪魔の証明』になるのでは?」
ちょい悪令嬢「別に問題ありませんよ、本作の作者のお家芸である、『集合的無意識とのアクセス』論にさえ則ればね」
メリーさん太「ああ、結局そこに行き着くわけか……」
ちょい悪令嬢「本作その他において、何度も何度も申しておりますが、ありとあらゆる異能の類いは、『集合的無意識とのアクセス』によって実行可能ですので、逆に言えば、超能力者を含むすべての人間の集合的無意識とのアクセスを、『キャンセルする』力を有していれば、すべての超能力の無効化は、論理的かつ現実的に実現できるのです」
メリーさん太「他人の集合的無意識とのアクセス状態を、キャンセルできるだって⁉」
ちょい悪令嬢「もちろんそれを可能とするには、『最上位のアクセス権』を有していなければ、実行不可能でしょうけどね」
メリーさん太「……いわゆる、『神様同然のアクセス権』か。確かに、『主人公レベルのチートスキル』だけあるな」
ちょい悪令嬢「数多くのラノベやWeb小説において、『最強の超能力』と位置づけられているだけで無く、下手したら『世界をも改変し得る』能力とも言えますからね」
メリーさん太「は? 無効化能力が、それこそ『神様そのもの』の、世界改変能力にも等しいだって?」
ちょい悪令嬢「考えてもごらんなさい、『超能力が存在する』ことに立脚している作品から、超能力をすべて消し去ると言うことは、ラノベやWeb小説という
メリーさん太「──‼」
ちょい悪令嬢「ほんと、こんな重大なことも理解できずに、馬鹿の一つ覚えみたいに『無効化能力』を登場させている作家たちって、下手すると自分の作品の世界観自体がぶち壊しになってしまうことを、ちゃんとわかっているのかしら?」
メリーさん太「た、確かに、これって普通に考えられている以上に、『重大な事実の発覚』だと思うけど、本当にこれまで気がついた作家さんは、一人もいなかったのか?」
ちょい悪令嬢「本作の作者同様に、『メタ』的嗜好の持ち主の方で、『無効化能力』そのものではありませんが、似たようなことをおっしゃっている作家様がおられますわ」
メリーさん太「え、それって、どなた様?」
ちょい悪令嬢「メリーさんもようくご存じの、藤○剛志先生のことですわよ」
メリーさん太「……ああ、『即死チート○最強すぎて、異世界のやつらがまるで相手にならないんですが。』や『姉ちゃん○中二病』の、作者様か」
ちょい悪令嬢「そもそも『即死チート』自体が、『すべての超能力(者)に対する、無効(死亡)化能力』みたいなものですし、今メリーさんが挙げられた両作品においても、主人公さんのことを、『最後まで立っている者(最終的勝者のこと)』とか、『すべての異能(
メリーさん太「つまり、本作の作者は、藤○先生から影響を受けているわけ?」
ちょい悪令嬢「影響を受けているのは確かですが、そのまんま自作に再利用しているわけでは無く、ちゃんと集合的無意識論や量子論に則って、理論体系を構築してから、しっかりと自分のオリジナル作品にしておりますからね。それに藤○先生はあくまでも、意識的に超能力を全否定することで
メリーさん太「そういえば、そうだったな。本作の作者のテーマは、集合的無意識論や量子論に則ることによって、超常現象を現実的に実現することだったっけ」
ちょい悪令嬢「──とにかく、こういった感じで、『無能なナ○』における各種超能力を、多角的な視点から詳細に考証していく予定ですので、しばらくの間お付き合いのほど、どうぞよろしくお願いいたします♡」
メリーさん太「……それはともかくとして、コンテスト用作品のほうにも、ちゃんと力を入れていくのを、忘れるんじゃないぞ?」
ちょい悪令嬢「──ぎくっ」
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