第590話、わたくし、(『月○』復活を記念して)新年一発目から、吸血鬼百合モノですの♡【解②】

ちょい悪令嬢「──さて、前回に引き続いて、元日に公開した新作短編の解説を行いたいかと思います!」




メリーさん太「……え? あんだけ散々あることないこと喋り倒したくせに、まだ言い足りないことが有るのか?」




ちょい悪令嬢「何をおっしゃるのですメリーさん、わたくしいまだに、何も語ってはいませんよ?」


メリーさん太「えっ」


ちょい悪令嬢「えっ」


メリーさん太「──いやいやいや、いくら何でも、何も語ってないと言うことは無いだろう?」


ちょい悪令嬢「いえ、語っていませんよ、『一番肝心な点』を」


メリーさん太「一番肝心な点、て……」




ちょい悪令嬢「そりゃあ当然、『作品の内容』、ですよ」




メリーさん太「………………あ」




ちょい悪令嬢「タイトルにも明示されていた、表のテーマである『百合』であることについては、ある程度述べましたが、どうしてメインキャラにして語り手が『吸血鬼』なのか、しかもその上『異世界転生』までも絡ませてきたのかについては、全然語ってはいませんよね?」




メリーさん太「そういや、そうじゃん⁉ そもそもどうして、ヒロインが吸血鬼だったの⁉」


ちょい悪令嬢「実は最初は、吸血鬼だけでは無く、『魔法少女』も絡ませようと思っていたんですよ」


メリーさん太「へ?………それって、異世界転生展開が無い場合ヴァージョンの話か?」




ちょい悪令嬢「前回も述べましたように、『百合』がテーマであったこと自体が、昨年末に本作において『同性愛者』問題を(否定的に)取り上げたことを踏まえているのですが、言うなれば『吸血鬼』や『魔女』って、特に昔の西欧での人種差別や異教徒弾圧における、不当なる『レッテル貼り』そのものではないですか? あえてそういった『暗喩メタファ』を具体的にキャラ化して取り上げることによって、『おまえらエセ平等主義者どもは、人類そのものを害しかねない吸血鬼や魔女すらも、平等に扱えと言うつもりなのかい?』という、盛大なる皮肉が込められたりするのですよ♫」




メリーさん太「──うわっ、性格悪う!」




ちょい悪令嬢「それに何と言っても、『百合』って言えば、吸血鬼や魔法少女ですものね☆」


メリーさん太「……百合がテーマだからって、どうして吸血鬼とか魔法少女になるんだよ?」


ちょい悪令嬢「アンデッドの代表的モンスターである吸血鬼は言うまでも無く、(特に『ま○マギ』系の)魔法少女も(極論すれば)ゾンビのようなものであり、一見不老不死であるかのように『生命活動が停止している』から、『男女の営み』なんて必要無くなるし、『同病相憐れむ』という意味からも、百合に走りやすいと思われるのですよ」




メリーさん太「──何か、一部の作品のみに影響を受けた、すげえ偏見だな⁉」


ちょい悪令嬢「でも、最近【リベンジ編】が発表された、佐○県知事さんもご推奨の、某『ご当地ゾンビ作品』なんかも、百合の匂いがプンプンしているではありませんか?」


メリーさん太「うっ」


ちょい悪令嬢「まあ、そんなこんなで、吸血鬼をフィーチャーしたわけなのですが、あ〜らびっくり、作品を作成中に『吸血鬼』ゲームの革命作にして金字塔である、『月○』(P○4&スイ○チ版)の復活がアナウンスされたではないですか⁉ 毎度のことながら、本作の作者って、偶然すらも味方につけていますよね♫」


メリーさん太「えっ、タイトルにも『月○復活』とあったけど、アレって偶然だったの⁉」


ちょい悪令嬢「奇しくも双方共、メインヒロインが『吸血鬼の真祖』と言うことになってますが、それ以外には『月○』の要素なんてまったく無いでしょう?」


メリーさん太「うん、そもそも『月○』は、『百合』では無いからな…………だったらどうして、最近では(『ま○マギ』等のせいで)『百合』の代名詞ともなっている、『魔法少女』のほうは登場させなかったんだ?」




ちょい悪令嬢「実は今回の新作短編の『初期構想案』を、実際の執筆作業開始直前に再確認したところ、あまりにも『ま○マギ』シリーズそのまんまだったので、これはいくら何でもまずいと思って、取り止めにしたんですよ」




メリーさん太「………とりあえず、その『初期構想案』とやらを、言ってみ?」




ちょい悪令嬢「実際に公開した作品ストーリーと同様に、吸血鬼とシスターが(百合の痴話ゲンカ的に)もみ合っていたところに、『魔法少女のスカウト』として聖レーン転生教団の関係者がやって来て、さっきも述べたように、いっそ二人共魔法少女になれば、難病も完治するし、吸血鬼同様に不老不死になれるけど、別に『神様の敵』になるわけでも無いしで、よりお勧めだと勧誘してくるのですよ」




メリーさん太「──うさんくせえ! ほんと、『キュ○べえ』まんまだな⁉ ……いや、キュ○べえと言えば、『魔法少女は、いずれ魔女となる存在』なのだから、れっきとした『神様の敵』なのでは?」


ちょい悪令嬢「……それについてはすでに、本作において述べていたではないですか? 将来魔女になるのは『魔女っ子』であって、元々一般人である『魔法少女』では無いって」


メリーさん太「あ、そういえば、そうでした」


ちょい悪令嬢「それに、魔法少女は『神○市』に行けば解放されて、魔女にならないで済むどころか、場合によっては『聖女ホーリーヴァージョン』にもなれて、シスターさんには打って付けですものね☆」


メリーさん太「──おいっ、特定の作品の話をするなよ⁉」


ちょい悪令嬢「しかも元日発表の新情報では、い○はちゃんとう○ちゃんの『た○き姉妹』が、シスターどころか『巫女さん』になると言うではありませんか⁉ これは本職の『の巫女姫』としては、負けていられませんよ!」


メリーさん太「やかましい!(どこかの航空会社の新春アルバイトかよ⁉)」


ちょい悪令嬢「ていうか、そもそも『神○市』こそは、世に名高い『スーパークソレ○シティ』ですから、百合カップルのお二人にはお似合いですよね♡」


メリーさん太「今度は『二次創作』ネタかよ⁉ いい加減にしろ!」


ちょい悪令嬢「まあ、冗談はさておき、これってまんま『ま○マギ』や『マギ○コ』そのものでしょ?」


メリーさん太「……ああ、いくら何でも、このまま作品化するのは、いろいろとまずいだろうな」




ちょい悪令嬢「それで、そもそも聖レーン『転生』教団なんだから、『異世界転生』させることにしたのですけど、まさしく『災い転じて福となる』そのままに、作品における最大のテーマである、『フィクションならではの無限の可能性』に繋がることになったのです!」




メリーさん太「おっ、いよいよ作品の核心に迫るわけだな?」




ちょい悪令嬢「まあ大体のところは、前回語った通りなのですが、異世界転生することによって、文字通り『現実世界の約束事』をすべて放棄できますので、キャラクター的にもストーリー的にも『何でもアリ』となって、作者さえその利点を最大限に使いこなすことができれば、いくらでも革新的な作品を創作して、これまでに無い無限の可能性を突き詰めた、本物の『面白さエンターテインメント』を実現し得ると言うことですわ!」




メリーさん太「……確かに、異世界こそ、フィクションの最たるものだから、フィクションである小説に秘められた魅力を、最大限に発揮できるってわけか」


ちょい悪令嬢「何かと言うと、『なろう系』を批判する輩は、その点をまったく理解できていない、『考え足らずニワカキッズ』ばかりだと言えるのですよ」


メリーさん太「……まあ、せっかくの異世界の『無限の可能性』を、完全に使いこなせているWeb作家がほとんどいないのも、問題なんだけどな」




ちょい悪令嬢「──そこは逆に、『すべての作品は、異世界転生に通じる』と、心得るべきなのですよ!」


メリーさん太「はあ? すべての作品が、異世界転生モノのようなものだってえ⁉」




ちょい悪令嬢「これまた本作においてすでに、『ま○マギ』シリーズのような魔法少女作品について考証した際に述べたではないですか? 魔法少女となる契約を結ぶとともに、物理法則すらねじ曲げかねない『願い』すらも叶えてもらえるなんて、この現実世界で実現できるはずが無く、実は魔法少女となるとともに、『最初から願いが叶っている状態にある別の世界』に転生させられて、そこで魔法少女として魔法などという超常の『チートスキル』を行使できる、新たなる(文字通り魔法的な)肉体を与えられているといった、まさしく『なろう系』の転生チート勇者そのままのシステム以外にはあり得ないと」




メリーさん太「──た、確かに」




ちょい悪令嬢「実はそれは、人間が吸血鬼のような『チートモンスター』になる際も同様であって、物理法則に支配された現実世界から、剣と魔法のファンタジー異世界に転生させられたからこそ、蝙蝠や狼や霧に変化メタモルフォーゼできる吸血鬼の肉体と、様々なチートスキルを与えられることになるって次第なのですよ」


メリーさん太「うん、それって、何にでも応用できるよな。現実世界では絶対にあり得ない『軍艦擬人化少女』であろうが、『軍艦擬人化少女が普通に存在する世界に異世界転生させられた』の一言で、容易に実現してしまうんだからな」




ちょい悪令嬢「どうやらわかってくださったようですね。──と言うわけで、本作の作者の本年のテーマこそは、Web作家としての原点回帰として、『異世界転生作品』の真の魅力を余すところなく発揮できる、『真に面白い作品』づくりに全力で取り組むことなのでございます!」




メリーさん太「……まあ、でかい口を叩いておいて、どこまで実現できるか見物だが、『わかりやすいテーマ』であることは確かだよな」




ちょい悪令嬢「読者の皆様におかれましても、本年の881374の、既存作か新作かを問わない各種作品づくりに、どうぞご注目していただけるよう、伏してお願いいたしますわ♡」




メリーさん太「もちろんそのためにも、何よりも作者自身が、読者の皆様がご興味を惹かれ、真に面白いと思われる作品を実際に創り上げなければ、話は始まらないけどな」

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