第554話、わたくし、『ひぐ○し』の最新話で、本物の『クソゲー』を見ましたの♡

ちょい悪令嬢「──またしても、現在絶賛放映&配信中の完全新作アニメ、『ひぐ○しのなく頃に業』が、やってくれちゃいました!!!」




メリーさん太「……ああ、うん、ある意味、この上も無く、やっちまったよな」




ちょい悪令嬢「まさか21世紀も20年が過ぎて、元号も平成を経て令和にもなって、最新アニメのヒロインが、まさかあんなことに……………ぷぷぷぷぷっ!」


メリーさん太「おい、笑うなよ、可哀想だろうが? それに、あの作品は一応、『昭和』を舞台にしているんだし」


ちょい悪令嬢「いやいやいや、みんな昭和は『大昔』のように思い込んでおられるようですけど、もうほとんどの都市部は下水道が完備されていて、各ご家庭はすべて水洗トイレが標準仕様でしたよ! 昭和の京都市なんて、条例で高層建築物を禁止されていて、見かけは風光明媚な『ど田舎』でしたけど、左京区の山の中のようなところでも、ちゃんと水洗トイレでしたもんね!」


メリーさん太「そうは言っても、『ひぐ○し』の舞台のモデルは、『白○郷』なんだろ? 現在はともかく昭和58年においては、確実に下水道なんて設けられていなかったんじゃないの?」




ちょい悪令嬢「そんなこと言っているんじゃ無くて、むしろ令和&21世紀を生きている『子供たち』からしたら、『ボットン便所』なんて『ロストアイテム』もいいところで、第8話のラストで何が起こったのかわけがわからず、『ポッカーン』だったんじゃないのか?──ってことですよw」




メリーさん太「……ああ、それはあるだろうな」


ちょい悪令嬢「前回においては『鬼を滅する刃』なんかの登場を臭わしたりしたから、てっきりシリアス路線をひた走るものと思ったけど、やっぱこの新作って、間違い無く『ギャグ路線』だわw ぎゃははははは」


メリーさん太「ネット上でもすでに、『草生える』ならぬ、『クサ生える』とか『ク○生える』とか、ボロクソ言われているしな? ク○だけにwww」


ちょい悪令嬢「『奇跡の魔女』ならぬ、『便器の魔女』とかもなwwww」


メリーさん太「『ベ○ンカステル』では無く、『便カステル』だったとはwwwww」


ちょい悪令嬢「これまでも、散々ひどい目に遭ってきたのは言うまでも無く、作品自体がループしていることもあって、梨○ちゃまというプレイヤーにとっては、何度も強制的に『再走』ばかりさせられていると言う意味で、『クソゲー』呼ばわりしていたんだけど、何と今回、公式がとうとう作品内で認めたと言うw」


メリーさん太「別にそういう意味で、『クソゲー』呼ばわりしてたんじゃ無いだろ? ネットの『俺ら』ってw」


ちょい悪令嬢「──あうあう、これもすべては、第7話で梨○がヤケになって、ゲームを途中で放り投げたのが、悪いのですよ〜」


メリーさん太「……いやいや、大体においては、邪神オマエが一番悪いんだろうが?」


ちょい悪令嬢「まあ確かに、『魅○&詩○ルート』に入った場合、梨○ちゃまはろくな死に方をしないから、考え無しに祭具殿に忍び込んだK1に対しては、ぶち切れるのも当然ですけど、まさかこんな死に方をするとは思わなかったでしょうね」


メリーさん太「しかし、ほんとこれって、今の若者に理解できるの? 現代日本において『ボットン便所』なんて、もはや過去の遺物だろう?」


ちょい悪令嬢「──ここで一つ、『驚くべき事実』を、発表したいかと思いますわ!」


メリーさん太「へ? 何だよ、急に?」


ちょい悪令嬢「実は、過去の遺物などでは、のです!」


メリーさん太「?」




ちょい悪令嬢「──そう、何とこの21世紀も20年を経た令和の日本においても、ちょっと田舎に行けば、いまだ『ボットン便所』──いわゆる『汲み取り式トイレ』が、現役で使われているのです!」




メリーさん太「ええっ、そんな馬鹿な⁉ 現代日本において、汲み取り式トイレが存在しているだってえ⁉ いやいやいや、すぐにバレる嘘をつくんじゃないよ!」


ちょい悪令嬢「うふふふふ。まさに今パソコンモニターの前におられる、読者の皆様のほぼ全員が、同じような反応をなされていることでしょう」


メリーさん太「そりゃそうだよ、21世紀生まれの人なら、名前すらも知らない可能性があるし、もはや『昭和』どころか、『江戸時代』レベルの話だろうが⁉」


ちょい悪令嬢「そんなことは無いでしょう。たとえ最近のお子さんでも、離島とかむちゃくちゃ辺鄙な山奥とか、特に海外の発展途上国とかだったら、そういうトイレもあることを、納得してくださるのでは?」


メリーさん太「そんなの『例外中の例外』だろう? ──いや、普通の日本の若者だったら、そう言う所も当然のごとく、水洗トイレが普及しているものと思い込んでいるだろうし、そもそも『汲み取り式トイレ』の存在自体を認識しておらず、実際に現地に旅行した時に目の当たりにして初めて、『何じゃこれは⁉』といった反応をしても、おかしくは無いんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「いえいえ、別にそれ程『例外』というわけじゃ、ございませんのよ?」


メリーさん太「例外じゃ無いって…………どうしてあんたに、そんなことを断言できるのよ?」


ちょい悪令嬢「あなたがおっしゃる通り、この目で確認しているからですよ。──しかも、『現在進行形』でね」


メリーさん太「──ちょっ、まさか⁉」




ちょい悪令嬢「そうなのです! 何度も何度も申しましておりますように、現在台風により大けがを負った父親を介護するために、某県の実家に戻っている本作の作者は、まさしく現在毎日のように、『汲み取り式トイレ』を使用しているのです!」




メリーさん太「……ここにきて、話が、繋がった? つまり今回の『梨○ちゃまの死に様w』は、本作の作者にとっては、けして他人事では無かったってわけ?」


ちょい悪令嬢「ほんと、ここまで『シンクロ』するなんて、驚きですわ」


メリーさん太「──つうか、今なお『汲み取り式トイレ』が現役なんて、どんだけ田舎なんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「……う〜ん、それほど田舎とは思わなかったんですけどねえ。作者自身も、久し振りに帰郷してみて、びっくりしたそうですよ」


メリーさん太「それこそ令和にもなって、自分の実家において、過去の遺物が現役で使われていたりしたら、驚いて当然だよな」


ちょい悪令嬢「まあ、コストやメリットの問題も、あるんでしょうけどね」


メリーさん太「……汲み取り式トイレの、コストやメリットって?」


ちょい悪令嬢「無駄に土地が有り余っている田舎の町の全域に、下水道網を張り巡らせるなんて、莫大な資金を必要とするから、おいそれと実行できないんじゃないかしら?」


メリーさん太「そ、そうか、(何せ『都市伝説』と呼ばれるくらいだから)都市部に生きているあたしたちは、下水道があって当たり前と思っているけど、それを一から設置するとなると、そりゃあ大事業になってしまうよな」


ちょい悪令嬢「そして、あえて汲み取り式トイレを残そうとする、最大のメリットとは、他ならぬ『利権』ですよ」


メリーさん太「利権、て?」


ちょい悪令嬢「大体において汲み取り事業って、個人業主によって行われていますけど、これって結構儲けが大きくて、下水道設置等によって廃止するとなると、頑強な反対運動が予想されるのですよ」


メリーさん太「うん、そういった『利権』絡みの案件は、その業者が所属している地域の議員を始めとして、地方自治体の内部にも及んでいるはずだから、すんなり廃止されことはあり得ないな」


ちょい悪令嬢「やはり、『お役所仕事』は駄目ですねえ。本当の意味で、『住民サービス』が第一では無いのですから」


メリーさん太「……いやほんと、まさか現代において、汲み取り式トイレが、そんなにしぶとく生き残っているとはねえ」


ちょい悪令嬢「衛生面を始めとして、いろいろと問題があるし、早く全面的に廃止して、下水道を設置してもらいたいところですがね」


メリーさん太「う〜ん、利権絡みだったら、お役所が率先して動くことは無いのは、本作の作者なら、痛感しているんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「──そこで、今回の『ひぐ○し』最新話ですよ!」


メリーさん太「はあ?」




ちょい悪令嬢「いつまでも『ボットン便所』などという、過去の遺物を残していると、小さいお子さんが落っこちてしまう恐れもあることを、作中において大いにアピールすることによって、いまだ頑なな地方都市のお役人たちに、警鐘を鳴らしてくださったんですよ!」




メリーさん太「──これまたすごい、『こじつけ』だな⁉」


ちょい悪令嬢「でも、最近のアニメでこれほどはっきりと、『ボットン便所の危険性』を強調してくれた作品なんて、無かったでしょ?」


メリーさん太「……そ、そりゃあ、ボットン便所を描く必要性自体が皆無なんだから、あえて登場させるアニメなんて無いだろうよ」




ちょい悪令嬢「──このように、娯楽性が抜群なだけでは無く、社会問題にも鋭く斬り込んでいる、大注目アニメ『ひぐ○しのなく頃に』は、現在最新作の『業』の放映&配信はもちろん、旧作においても『ア○マTV』様等で全話無料配信されておりますので、皆様も是非ともご視聴なされることを、心よりお勧めいたしますわ♡」




メリーさん太「──結局今回も、露骨な宣伝で終わるのかよ⁉」












ちょい悪令嬢「──一つだけ、補足させていただきますが、汲み取り式トイレと申しましても、ほとんどのご家庭におきましては、少なくとも『外側』に関しては、洋式水洗トイレに改修済みですので、今回の『ひぐ○し』の梨○ちゃまのように、便槽内に落っこちることはあり得ませんので、誤解なさらないようお願いいたします」




メリーさん太「小さなお子様の場合、下手すると命に関わるから、妥当な処置だよな」


ちょい悪令嬢「梨○ちゃまも、せめてリフォーム済み便器だったら、命を落とさずに済んだのに……」




メリーさん太「──こらっ! 別に梨○ちゃまは、用を足している時に、ドジって落っこちてしまったんじゃ無くて、あくまでも何者かに命を奪われた後に、便槽の中に落っことされたんだろうが⁉ 誤解を生むような言い方をするんじゃ無い!」

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