第541話、わたくし、『シ○タゲ0』はてっきり、『まゆし○ルート』だとばかり思っておりましたの。

ちょい悪令嬢「はいっ! 最近はいかにもエキセントリックなエピソードが続きましたので、今回はかねてよりの予告通りに『お口直し』として、昨日全話一挙無料配信された『シ○タインズゲート』アニメ版第二期『ゼロ』について、集合的無意識論等に則っての考証を行いたいかと思います!」




メリーさん太「──何だよ、『お口直し』って⁉ そもそもそんなものを必要とする、無駄にエキセントリック過ぎる『政治ネタ』なんかを、最初からやらなければいいだけだろうが⁉」




ちょい悪令嬢「………………………え? 政治ネタ、ですか?」


メリーさん太「……まさか、違うとでも言うわけ?」




ちょい悪令嬢「はい、あれは別に、政治ネタを語ろうとしたわけでは、ございませんけど?」




メリーさん太「はあああああああああああああああ⁉」




ちょい悪令嬢「むしろ本作の作者としては、『いつものスタンス』を表明しただけですわ。『物事と言うものは、既存の常識に囚われずに、常にあらゆる視点から見直すべきだ』ってやつですよ。これは何よりも小説作成等において有用な考え方ですが、最近の対外関係や国内の各種工作活動に関する政治問題においても同様で、いちいち『特ア』諸国や国内工作員たちによる『反日活動』に対して、目くじらを立てて立腹していたら精神安定上好ましくないので、『バカの相手はしない』をモットーに、勝手に自滅するのを静観したり、何なら協力するフリをして自滅を早めたり、いっそのことこちらの都合のいいように利用すべきだと、アドバイスしているだけであって、具体的に各種外国工作勢力や特定の地方自治体を、誹謗中傷するものでは無いのです」




メリーさん太「……まあ、本作の作者の作風が、常識外れなまでに独創的なのは、異論は無いがな」




ちょい悪令嬢「もちろん、別に本作の作者だけが、特別であるわけではございません! 何せ日本においてはアニメ業界に限定しても、きら星のごとき天才たちが、本作の作者自身の度肝を抜くレベルの『革新的作品』を、常に創り続けておられるのですからね!」




メリーさん太「おっ、今回はうまく本題に繋がったじゃん。進行が早くて、感心感心♡」


ちょい悪令嬢「まずはもちろん何よりも、『ニコ○コ動画』様において10月31日と11月3日との二日にわたって、主要なアニメ版がほぼすべて無料公開された、『シ○タインズゲート』について語りたいかと思います!」


メリーさん太「結局、視聴できたわけ? たださえ当日一回きりの長時間の生放送で、全部見るのが大変なところに、『プレミアム会員』じゃ無かったら、そもそも視聴を排除されてしまうと言う『鬼畜仕様』だから、10月31日の劇場版は見られなかったんじゃ無いの?」


ちょい悪令嬢「劇場版については、昨日の午前中に某サイトにおいて、有料で見ました。何せ現在作者は、実家の父親の介護につきっきりで、時間的余裕がほとんど無いので、お金で時間が買えるのであれば安いものですよ。それに『ニコ○コ動画様における一般会員に対する視聴制限』についても、たとえ『低画質』限定であっても、そのうちの最高クラスの画像だったら、一応は『見られるレベル』でしたし、視聴自体を弾かれた場合も、あきらめずに『再入場クリック』を連打していれば、およそ10回ほどで視聴復帰できましたので」


メリーさん太「……え、昨日のお昼からの、第二期『ゼロ』全23話一挙配信を、全部見たわけ? 10時間ほどかかったんじゃないの⁉」


ちょい悪令嬢「一応1時間半ごとに、休憩が挟まれましたしね。その際に所用を足したり食事を摂ったりすることによって、何とか完走できましたわ」


メリーさん太「いや、すごいよ。本作の作者って別にそれほど、『シ○タゲ』のファンというわけでも無いのに」


ちょい悪令嬢「実は本作の作者による別作品の『忘却の旅人』に対して、以前にご感想をくださった方が、『シ○タゲに似ている』とおっしゃっていましたからね。やはりこのような機会は逃さずに、できるだけすべてのヴァージョンのすべてのエピソードを、視聴しておかなければ」


メリーさん太「もう、立派な『アニオタ』と言っても、過言じゃ無いのでは?」


ちょい悪令嬢「だから違いますって。そもそもこの作者って、『自分の認めた特別な作品』しか、見たり褒めたりしようとしないのですから」


メリーさん太「……アニメ史自体を一変し得る、『革新的作品』、か。──それで、肝心の『シ○タゲ』については、どうだったのよ?」




ちょい悪令嬢「はい! やはり『シ○タゲ』アニメ版第一期が『神作品』だったことを、再確認いたしました!」




メリーさん太「──それって、『政治ネタ』の時同様に、婉曲な言い方をしているだけで、それとなくディスっているよな⁉ 第一期以外の、第二期と劇場版を!」




ちょい悪令嬢「そ、そんなこと、ありませんよ? 何せ昨日の第二期の生放送においては、ファンの皆様のノリノリのコメントの大乱舞によって、10時間ずっと活況を呈しておりましたもの」


メリーさん太「それこそは、『ニコ○コ』における、『名物中の名物』だからな。しかも『シ○タゲ』ともなると、みんな大はしゃぎだったろう」


ちょい悪令嬢「本作の作者はすでに今年の夏に視聴済みだったので、今回第一期については、文字通りに『ちょっと覗いてみただけ』だったのですが、それでも大盛り上がりに盛り上がっていたそうですよ」


メリーさん太「ただでさえ、人気のループ系アニメにおける『超傑作』であるところに、オタクの聖地たる『アキバ』を舞台にしているんだから、そりゃあ『アニオタ』たちからの『受け』はいいだろうよ」


ちょい悪令嬢「いかにも『真夏の秋葉原』といった雰囲気をかもし出していて、本作の作者も感無量のようでした」


メリーさん太「何せ通勤途中の乗換駅だったし、週末には必ず、『ST○P』あたりを冷やかしていたくらいだからな」


ちょい悪令嬢「……『ST○P』って、何とそんな頃からの、筋金入りの『マ○クユーザー』だったわけですか?」


メリーさん太「そういう意味からも、『シ○タゲ』における『アキバの再現度』については、本作の作者も納得できるレベルだったよね」


ちょい悪令嬢「そのため、他のループ系傑作アニメに比べても、『オタク臭』が過ぎるんですけどねえ……」


メリーさん太「うん? そこら辺については、劇場版や第二期においては、かなり緩和されていたんじゃ無かったのか?」


ちょい悪令嬢「それはそれで、物足りないんですよお〜」


メリーさん太「そういえば、『まゆし○』の代名詞とも言える、印象的な口癖の『トゥ○トゥルー♪』も、第二期の劇中においては、ほとんど聞かれなかったよな。………うん、物足りないなんて、レベルじゃ無いな」




ちょい悪令嬢「そもそも、紅○栖のいない『βベータ世○線』を舞台にしている第二期においては、満を持してまゆし○がメインヒロインを張るはずで、『まゆし○派』である本作の作者は大いに期待していたのですが、何と紅○栖が『AI』として登場したり、その開発者の合法ロリ天才科学者が岡○といい雰囲気なったり、紅○栖そっくりで記憶喪失の未来人という属性てんこ盛りの新キャラまでも登場したりで、『ヒロイン戦線』が錯綜したかと思えば、それぞれのキャラを掘り下げること無く、誰がメインヒロインなのかわからぬまま、作品が終了してしまうという『消化不良』ぶり。……おいおい、紅○栖が完全にメインヒロインを張っていた第一期や劇場版に比べて、まゆし○等の他のヒロインの扱いがぞんざい過ぎるんじゃないのか? そこは、『AIと人間との恋愛は成就するか?』等をメインテーマにしつつ、その開発責任者でありながら、己の後輩である紅○栖の超天才性にコンプレックスを抱いていた、女性科学者を絡めていくといったストーリー展開こそが、王道というものだろうが? それなのに『ゼロ』ときたら、ストーリーもキャラ配置も、とっ散らかし過ぎるんだよ⁉」




メリーさん太「……言われてみれば、まさにその通りだよな? 普通だったら、『AI紅○栖とまゆし○との間で揺れ動く岡○』というのが、ストーリーの核になるはずだしね」


ちょい悪令嬢「もちろん『シ○タゲ』は、そのような『人間ドラマ』と同時に、『タイムリープ』や『世界線移動』と言った、SF的超常現象にも重きを置いているのは、重々承知はしているのですが、こっちはこっちで、ねえ。………………はあ〜(特大のため息をつきながら)」


メリーさん太「そっちはそっちで、あまり納得がいかなかったんだ?」




ちょい悪令嬢「最初のほうではてっきり、『死んだ人間のデジタルデータとして残された「記憶」を使って生み出されたAIは、精神的には人間そのものと言えるのか?』等をテーマに、SF的ストーリーを展開していくものと思われたのですが、結局『そんなことは無かったぜ!』で終わってしまいました。だったら、『AI紅○栖』は、一体何のために登場したの? OPのいかにも意味深な、『仮想現実的な紅○栖』の描写は、視聴者をぬか喜びさせるだけのミスリードだったのかよ?」




メリーさん太「何せ本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』においてはすでに、『あらゆる情報が集まってくる集合的無意識においては、(例えば紅○栖のようにすでに死んだ者の記憶すらも含む)過去や未来の人物の記憶はもちろん、並行世界の自分自身の記憶さえも存在しているので、第一期において岡○が未来の自分の記憶という名のメールを受け取ったり、『リーディングシ○タイナー』としてすべての世界線の自分の記憶を認識できることを、科学的に論証したのと同様に、第二期における『死者の記憶のAI化』も、岡○以外の人物の『リーディングシ○タイナー』の兆候も、ちゃんと説明がつくんだしな」




ちょい悪令嬢「『劇場版』においてもタイトルが示すように、『デジャブ』をテーマにしていたので、第二期もてっきりその路線で進行するかと思ったら、そういった考証はほとんど投げ出されてしまって、相も変わらず『タイムトラベルするかしないか』だけにこだわり続けるという、『おまえそれはもうすでに、第一期で解決済みじゃ無かったのか?』と言いたくなるような、体たらくですものね」


メリーさん太「……とはいえ、『βベータ世○線』を舞台にしている第二期においては、岡○は自分の選択によって紅○栖を犠牲にしているんだし、過去や未来の改変に拒絶反応を示すのは、無理は無いと思うけどね」


ちょい悪令嬢「だ・か・ら、『リーディングシ○タイナー』とか『デジャブ』なんて、単なる夢や錯覚ようなものだって、シリーズ全般にわたって散々アピールしてきたわけじゃん? 実はそれこそが、『正解』なんですよ。本作においても口を酸っぱくして言っているじゃないですか? 『おまえにとって現実なのは、今目の前にある世界のみで、タイムトラベルや異世界転生なんて、単なる夢の記憶のようなものに過ぎない』って」


メリーさん太「ええー、それはちょっと、身も蓋も無さ過ぎるんじゃ無いの?」




ちょい悪令嬢「それにも増して最大のツッコミどころは、ついに作中で実際に第三次世界大戦の時代に舞台を移しながら、『岡○さえ過去にタイムリープすれば、すべてをやり直すことができる』などと、決めつけているところです。本作において何度も何度も指摘しておるところですが、それはただ単に『主人公だけが、他のすべてのキャラや世界そのものをほっぽり出して、別の世界や時代に逃げ出しているようなもの』に過ぎないのです。非常に当たり前のことですが、岡○一人が『精神的に』タイムリープしようが、残された人たちを取り巻く環境が、『物理的に』激変したりするはずが無く、第三次世界大戦自体はそれからも、ただ粛々と続いていくだけなのですよ」




メリーさん太「『世界は最初からあらゆるタイプのものがすべて揃って存在しており、ある特定の世界を改変することなぞ、たとえ神様だってできやしないのだ。──なぜなら、その「改変後の世界」すらも、すでに最初から存在しているのだから』、か」




ちょい悪令嬢「『βベータ世○線』──すなわち、『第二期』は、どんなに岡○が泣き叫ぼうが、『まゆし○がいて紅○栖がいない世界ルート』なのであって、ただ単に、まゆし○と『いちゃいちゃラブラブシナリオ』を進行していけばいいのですよ。何で『まゆし○ルート』において、紅○栖のことにこだわるのですか? そんなに紅○栖が良かったら、『第二期』の視聴プレイをやめて、『紅○栖ルート』である、『第一期』や『劇場版』を視聴プレイすればいいのですよ」




メリーさん太「……そういえば『シ○タゲ』って、『ギャルゲ』のようなものでもあったよな」




ちょい悪令嬢「『第二期』のみならず『劇場版』も同様ですが、この二作は両方共、いかにも終盤が『取って付けたよう』でしたので、そこら辺が大変残念でございました」




メリーさん太「……などと、『犯人』は供述しておりますが、これはあくまでも本作の作者の個人的見解であり、『まゆし○ママ&萎え様軍曹爆誕!』等々といった、人間ドラマの面においては非常に素晴らしいシークエンスもてんこ盛りでしたので、『シ○タゲ』第一期がお気に入りであられた方には、是非ともお勧めできるかと存じます♡」










ちょい悪令嬢「……メリーさんたら、そんないかにも最後の最後で取って付けたように、フォローなされなくてもいいでは無いですか? ──それに、誰が『犯人』だよ?」




メリーさん太「──一体誰のせいだと、思っているんだ⁉」




ちょい悪令嬢「いえいえ、本作はあくまでも、他人様の作品を批判することでは無く、むしろ『見習う』ことによって、作品づくりの糧にすることこそを趣旨にしておりますので、そこら辺はお間違いの無きように」


メリーさん太「……あれだけディスっておいて、どこをどう見習うって言うんだよ?」




ちょい悪令嬢「それはもちろん、あなた御自身もおっしゃっていた『人間ドラマ』の面と、そして何よりも『エンターテインメント性』ですわ」




メリーさん太「…………え? つまりは、SF的考証以外では、ほぼすべて認めているわけなの?」


ちょい悪令嬢「そりゃそうですよ? 相手は『天下のシ○タゲ』では無いですか? 良いところはどんどんと、お手本にさせていただく所存ですよ」


メリーさん太「──だったら、最初から、ちゃんと褒めろよな⁉」


ちょい悪令嬢「褒めるだけでは、ちっとも『考証』にならないから、本作への活用が不可能になるでは無いですか?」


メリーさん太「活用するって、何をだよ?」




ちょい悪令嬢「やはり、何度も世界線を移動してきた岡○や、絶望的な未来からやって来た鈴○のような、普通の人間には窺い知れない、『悩みの深さ』とかですわ」




メリーさん太「な、なるほど、確かにそういったものこそ、『ループ作品モノ』ならではのセールスポイントであり、『シ○タゲ』にとっても最も重要なるテーマの一つだよな」


ちょい悪令嬢「本作の作者は、何かと論理面に偏り過ぎなので、一見同じく論理SFのようでありながら、人間ドラマにも力点を置いて描かれている『シ○タゲ』は、格好なお手本と申せましょう♡」




メリーさん太「……なんか、最後の最後にきて、文字通りに『取って付けたような』言い訳をし始めたけど、うがち過ぎか?」




ちょい悪令嬢「──うおっ、特大なブーメランが返ってきた⁉」

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