第429話、わたくし、結局『ま○マギ』は、最初のテレビ版こそが、真の救済であることに気づきましたの♡

ちょい悪令嬢「さて、これまで数回にわたって、超名作アニメ『ま○か☆マギカ』シリーズにおいて、盛大に物議を醸した劇場用新作『叛○の物語』について、いろいろと考察を重ねてきたわけですが、最終回の今回はかねてからお約束していたように、この『叛○』と本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』との関連性について、詳しく述べていきたいかと思います!」




メリーさん太「──いや、ちょっと待って!」




ちょい悪令嬢「おや、開口一番どうしたのですか、メリーさん。『お約束』のツッコミにしても、『いや』の数が少ないですよ?」


メリーさん太「あたしが突っ込んだら、何でもかんでも『お約束』と思うんじゃないよ⁉ 普通に突っ込んでいるだけだよ⁉」


ちょい悪令嬢「……つまり、そんな『ツッコミ上等』なメリーさんは、『タチ』だと?」




メリーさん太「──きさまあああああああああああああああっ!!!」




ちょい悪令嬢「じょ、冗談ですってば、落ち着いてください、メリーさん」


メリーさん太「やかましい、今日という今日は絶対許さないからな! この『悪役令嬢界』の面汚しが!」


ちょい悪令嬢「『悪役令嬢界』って、そんなものが存在していたのですの⁉」


メリーさん太「『はめ○ら』アニメ版の大ヒットのお陰で、現在Web小説界隈では大注目となってるんだよ! それなのに、仮にも『悪役令嬢キャラ』の端くれであるあんたが、足を引っ張ってどうするのよ⁉」


ちょい悪令嬢「ひいっ、都市伝説の代表的キャラから、ガチで怒られた、ごめんなさあい!」


メリーさん太「いいからさっさと、本題に入れ!」


ちょい悪令嬢「はいっ、仰せのままに!」


メリーさん太「……それで、何ですって? 『叛○』と本作との、関連性? あのねえ、今更ながら言わせてもらうけど、そんなの適当に、何とでも言えるんじゃないの?」


ちょい悪令嬢「ふふふ、それがですねえ、本作はともかくとして、この作者の自作の中に、『叛○』どころか、『ま○マギ』シリーズそのものズバリと言っても過言ではない、決定的に良く似た作品があったのですよお」


メリーさん太「はあ? 『ま○マギ』そのままに似ているって、一体どんな作品やつよ?」




ちょい悪令嬢「ガチの百合モノで、主人公の女の子が、自分の目の前で死んでしまった最愛の少女を、どうにかして助けようと、何度も何度も過去をやり直すって作品やつよ」




メリーさん太「──って、ホンマに『ま○マギ』そのまんまじゃん⁉」


ちょい悪令嬢「しかも、いわゆる『ま○か』ちゃんに相当する恋人の少女以外の、主人公を始めとする女性キャラのほとんどすべてが、『ほ○ら』ちゃんそのものだったりするしね」


メリーさん太「ほぼすべてのキャラが、ほ○らちゃんて、何ソレ⁉」




ちょい悪令嬢「主人公のベストセラーいじめ小説家は、『大人になったほ○ら』ちゃんだし、その娘である反抗期のJC女子中学生は、『クーほ○』ちゃんだし、内気なメガネの担当編集者は、『メガほ○』ちゃんだし、すべての黒幕の『物語の女神』という実は『』であるゴスロリ少女は、まんま『デビほ○』ちゃんだしね」




メリーさん太「……あー、なるほど、一口に『ほ○ら』ちゃんと言っても、いろいろなタイプが混在しているものね」


ちょい悪令嬢「しかも主人公自身も、過去に戻った途端若返って、普通にJC女子中学生の『クーほ○』ちゃん(ただしデレ有り)になるしね」


メリーさん太「タイトルは、何と言うのよ、その作品って」


ちょい悪令嬢「『告白レペンテンス』でーす♡」


メリーさん太「……それで、具体的には、どういった内容なの?」




ちょい悪令嬢「いじめ作家の大御所である主人公の女性が、自分の女子中学生時代においていじめによって自殺した親友を題材にした小説を書くんだけど、なぜかその関係者が次々と謎の昏睡状態になっていって、しまいには自分の娘である現役のお嬢様学校のJC女子中学生までが昏睡状態となってしまい、これはおかしいと博識な担当編集者に相談したところ、『物語の女神』と自称する胡散臭いゴスロリ少女を紹介されたの。彼女が言うには何と、本当は主人公こそが親友を自分だけのものにするために、他の生徒たちから孤立させていた、『いじめの黒幕』だったくせに、自作内においては逆に『唯一の味方』であったかのように美化にすると言った、過去の事実をねじ曲げるかのような『改変』を行ったことが、実際に本物の『パラレルワールド』を生み出してしまい、多世界解釈量子論に則れば多世界パラレルワールドそのものである『夢の世界』を通じて、当時のいじめの関係者のもとに被害者である親友が夢魔となって復讐しに来て、その『夢の世界限定の神様』としての力を使って昏睡状態にしていたの。物語の女神によると、この異常事態を解決するためには、主人公の作品そのものであるパラレルワールドに赴いて、親友を真の意味で救済しなくてはならないとのことで、実はこれまた夢魔であった彼女の力を借りて、夢の世界そのものであるパラレルワールドへと転移する主人公だったが、どんなに世界ストーリーを改変しようとも、親友のいじめを苦にしての自殺を止めることが出来ず、焦燥に駆られるあまり最後の手段として、とんでもない荒技を繰り出すの。──すなわち、いっそのこと親友をいじめから救おうとはせず、むしろ自分自身もいじめを受けて、学園を牛耳るお嬢様JC連中の『豚奴隷』となって、親友とお互いに傷をなめ合いながら、考えられる限りの最低の状況の中で、真に仲良く幸せに暮らしていくことを選ぶの。めでたしめでたし♡」




メリーさん太「──ちょっと、それって⁉」




ちょい悪令嬢「そうよ、親友をいじめから救うヒーローでは無く、むしろ自分もいじめられることを選び、親友と同じ位置に堕ちることによって、今度こそ本当に親友を自分だけのものにするなんて、まさしく『主人公であることをやめた主人公』そのものであり、神様だったま○かちゃんを、悪魔の力でただの女の子に堕として、しかも『マギ○コ』という彼女が主人公でも何でもない世界を新たに創り上げて、自分自身も悪魔では無くただの『メガほ○』ちゃんに戻った、『叛○』の『デビほ○』ちゃんそのままなわけ」




メリーさん太「……そもそも小説家として、実際の世界とは異なった、『御都合主義的に美化された中学生時代』を生み出したところなんて、『叛○』において、『典型的な魔法少女アニメの世界』をでっち上げた、『デビほ○』ちゃんそのまんまだしね」


ちょい悪令嬢「このように、『主人公であるからこそ不幸である主人公を、真に幸せにするためには、主人公で無くしてしまえばいいのだ!』理論を体現しているのが、この『夢魔の告白レペンテンス』であり、本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』であると言うことなのよ」


メリーさん太「……しかし、本当にいいの? これって『「叛○」の続編とは、実は「マギ○コ」そのものなのだ』と、勝手に決めつけているわけじゃないの? まったくの見当違いだったら、とんだ風評被害デマゴギーの拡散だし、もし万一当たっていたりしたら、下手すると『営業妨害』以外の何物でも無くなるわよ⁉」


ちょい悪令嬢「う〜ん、ゲーム版の『マギ○コ』のシナリオを見る限り、ま○かちゃんもほ○らちゃんもモブキャラなんかじゃ無く、普通に魔法少女として活躍しているから、それは無いんじゃないの?」


メリーさん太「ゲームはそうでも、アニメ版のほうはわからないでしょうが⁉ そもそもこれまでま○かちゃんとほ○らちゃんの出番がまったく無かったこと自体が、おかしかったんだから、アニメ版二期は大胆に路線変更をして、『叛○』に繋げてくるかも知れないじゃん!」


ちょい悪令嬢「……ああ、いきなり脚本『虚○玄』&監督『新○昭之』の、元祖『ま○マギ』コンビになったりしてね。それに考えてみたら、『マギ○コ』の主人公である『い○は』ちゃんの名字の『たまき』って、ま○かちゃんの『まどか』と対となって、作中最重要ワードである『えんかんの○』を構成しているし、その全身『ピンク』というキャラクターカラーからも、いかにも『もう一人のま○かちゃん』を暗示メタファしているしで、『マギ○コ』自体に、『ま○マギ』シリーズ全体の重大なる秘密が隠されている可能性は、けして否定できないわよね」


メリーさん太「うわっ、どうするのよ⁉ いかにもヤバ過ぎる見解がボロボロ出て来たじゃない⁉ 今更この連載における諸々の発言を、取り消すわけにはいかないわよ⁉」




ちょい悪令嬢「大丈夫だってば。むしろ『夢魔の告白レペンテンス』にしろ本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』にしろ、『叛○』や『マギ○コ』では無く、最初ファーストシリーズのテレビ版本編のほうが正しいという、見解にあるんだから」




メリーさん太「え? テレビ版本編のほうが正しい、って……」


ちょい悪令嬢「『夢魔の告白レペンテンス』の結末に準拠すれば、むしろ『デビほ○』ちゃんは、ま○かちゃんをあえて(テレビ版における)無限ループの中に閉じ込めることによって、永遠に自分だけのものにすればいいってことなのよ」


メリーさん太「げっ、そ、それって──」




ちょい悪令嬢「ええ、これぞまさしく、ガチの『クレイジーサイコレズ』の所業よね☆」




メリーさん太「た、確かに、悪魔(的ガチレズ)だったら、自分の最愛の相手を、必ず最後には死んでしまう運命の『無限ループ』に閉じ込めることによって、永遠に自分だけのものにする『外道オチバッドエンド』も、十分に『アリ』だよな⁉」


ちょい悪令嬢「──あるいは、別にこのような外道の反則技を用いない場合においても、やはりテレビ版のほ○らちゃんのやり方こそが、正しいことになります」


メリーさん太「テレビ版のほ○らちゃんって、何か特別なことをしていたっけ?」




ちょい悪令嬢「……おやおや、あなたを始めとして、すべての『ま○マギ』ファンの皆様は、完全に思考が麻痺しているようですなあ? ──そもそもですねえ、『魔法少女アニメの主人公』を、あの手この手を駆使して、最後まで『魔法少女になるのを阻止する』のって、どう考えても異常じゃないですか?」




メリーさん太「ああっ、そういえば⁉」




ちょい悪令嬢「そうなのです、ほ○らちゃんは、何も間違っていなかったのです。『ま○マギ』のストーリーとかをガン無視して、とにかくま○かちゃんを真に幸せにしようと思うのなら、『主人公』どころか、『魔法少女』それ自体に、けしてならせてはならなかったのです!」




メリーさん太「……魔法少女を幸せにするためには、けして魔法少女にはならせないこと──だったとは、何という『逆説パラドックス的真理』なんだ⁉」




ちょい悪令嬢「実は本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』が目指すところも、まさにそれなのであって、だからこそ現在のシリーズタイトルが、『わたくし、「ゼロの魔法少女」ですの』になっているのですよ」




メリーさん太「えっ、いいの? そんな重大なる『ネタバレ』を、こんなところで明かしてしまって⁉」


ちょい悪令嬢「大丈夫です、実際にその段階に至った際には、読者様のどなた様もが、あっと驚かれるような、驚天動地の趣向を凝らしておりますから」


メリーさん太「……それだけ自信があるわけか、この作者ってば」




ちょい悪令嬢「逆に申せば、『ま○マギ』シリーズにおいても、今更このようなあからさまな『原点回帰』はしないと思われますので、今回における一連の見解はあくまでも、本作の作者にとっての、『真に理想的なま○マギシリーズの決着の仕方』であり、『真に幸福なほ○らちゃんとま○かちゃんの在り方』に過ぎないのですよ」




メリーさん太「まあ、確かに、いくら理想的だと言っても、魔法少女アニメの主人公を、魔法少女どころか主人公でも無くしてしまうなんて、そんなメタそのままなことは、本作の作者でも無い限りは、おいそれと手を出すはずは無いよな」


ちょい悪令嬢「『叛○』の続編が実は『マギ○コ』だったりする可能性も、ソシャゲとしての利益を第一に考えれば、とてもあり得ませんからね」


メリーさん太「……とはいえ、このようにして、他人様の作品を詳細に検討すること自体は、本作の在り方を見直す上で、大いに参考になったんじゃないの?」




ちょい悪令嬢「何と言っても『ま○マギ』シリーズは、十年に一つ有るか無いかの、歴史的超名作ですからね。軽い気持ちで『マギ○コ』のアニメ版を見て以来、ご縁があって元祖『ま○マギ』の本編の総集編を拝見する機会にも恵まれたことは、文字通りに望外の喜びであり、ここで得たことは是非とも、これからの本編の展開に生かしていこうと思いますので、読者の皆様におかれましても、どうぞ変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願いいたしますね♡」










メリーさん太「……だったら、いつまでもこんな座談会なんかやっておらずに、とっとと本編のほうを進めろって言うんだよ⁉」

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