第392話、わたくし、シ○タゲもジョン・タイターも、論破可能ですの。(その1)

 ──現代日本の推定三千万人の、異世界転生希望の、ヒキオタニートのお兄ちゃん&お姉ちゃん、こんにちは☆


 実は『ツンデレ気味の妹(しかも幼女)』という、あざといキャラ付けでお馴染みの、『てんせいほう』だよ♡



 さて、私こと『転生法』は基本的な作風としては、小説創作サイトの『カクヨム』様にて、その時点その時点において、ネット上で話題になっている、『異世界転生(や転移)』系の話題があったら、それをテーマにして語っていくって方針なんだけど、今回から数回にわたってのお題は、歴史的超傑作SF(オタク)作品、『シ○タインズ・ゲート』のアニメ版についてだよ!




 ……うふふ、どうして『異世界転生』をメインテーマとする『転生法』の擬人化キャラである私が、『シ○タゲ』なんかを取り上げるのか、疑問にお思いの方も多いでしょうけど、もちろん直接の契機は、この3月14日から22日にかけて、『シ○タゲ』のアニメ版第一期が全作無料公開されて、本作の作者が初めて視聴して非常に感銘を受けたからだけど、実は本作の作者と『シ○タゲ』って、ちょっとした因縁があるのよ。


 ──そして何よりも、これらの点を踏まえると、本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』ともけして無関係というわけでは無いから、今回特別に取り上げることにしたの。




 まず、『シ○タゲ』と本作の作者との間に、どのような関わりがあるかと申しますと、実は作者の超問題作にして『第8回ネット小説大賞』参加作品でもある、量子論時間SF短編の『ぼうきゃくたびびと』(『小説家になろう』版)に対していただいたご感想の一つに、「……懐かしいですね。昔のシ○タインズ・ゲートを思い出しました」とおっしゃっておられるのがございまして、ずっと気になっていたらしいのよ。


 何せ作品の存在自体は知っていたものの、ゲーム本編もアニメ版その他のメディアミックス作品も、まったく触れたことが無かったんだしね。


 それが今回、アニメ版第一期を文字通り『一気』に視聴できるチャンスが舞い込んできたものだから、一応『世界一の量子論時間SF作家』を自認している身としては、見逃すわけにはいかんと、『第8回ネット小説大賞』の追い込みで忙殺されていることを省みずに、全話を立て続けて観てみたところ、




 ──もうね、心の底から、大感銘を受けたわけ!




 正直言うとね、(時間)SF作品としては、それほど大したことは無いと思うの。


 でもそれに対して、『エンターテインメント作品』としては、真に理想的な作品だと断言できるの!


 ……だって、本作の作者自身、それは猛烈に反省したくらいだもの。


「量子論SFといえども、屁理屈ばかりじゃな駄目だ! ちゃんと娯楽作品エンターテインメントとして、面白くなくては!」ってね。



 そうなの、『シ○タゲ』って、単にSFとしてでは無く、娯楽エンタメアニメとしても、むちゃくちゃ面白かったの。


 最初のうちはいかにも、『秋葉原アキバを舞台にしたオタクたちによる中二病全開の物語』そのまんまといった感じだけど、そこに時間SFとして(単なる『タイムトラベル』と言うよりも)『ループ』が関わってくることで、『むらさきいろのク○リア』ばりのサスペンス調が加わり、完全にシリアス路線となって、まさに同時代の超傑作魔法少女アニメ『ま○か☆マギカ』にも勝るとも劣らない、鬱展開やバイオレンス展開を連発していき、ごく普通の『ギャルゲ風中二病アニメの登場人物』と思われたキャラクターたちが、驚愕の素顔を現していくという、文字通りの『怒濤の展開の連続』といった有り様なのよ。


 ……いやあ、本作の第380話で否定しておいて何だけど、最近のアニメに対する『アンチ勢』のお気持ちも、こうして今回『シ○タゲ』を初視聴することによって、何となく理解できるようになりましたわ。


 このような『10年代アニメ』の充実ぶりからすると、最近の作品が『物足りなく』感じるのも、無理は無いわね。


 確かに、大多数を占める『一般的な』視聴者をメインターゲットとしつつ、更にその上そもそもの『原作ゲームプレイヤー』にも配慮をしなければならないというのは、テレビアニメにとっての最大のネックでしょうけど、それでもやはり『冒険心』を忘れるべきでは無く、下手に八方美人的な『事なかれ主義』に陥らずに、常に攻めていかなきゃならないんだわ!


 何よりも一昔前の大ヒットアニメって、『視聴者の見たいもの』を的確に把握していて、それを外連味たっぷりに提供できることこそが最大の魅力であり、これから制作する予定の新作アニメにおいても、是非見習って欲しいところですわ♡



 ──とまあ、『シ○タゲ』アニメ版については、褒めても褒めても褒め足りないんだけど、いつまでも褒めちぎっているわけにはいかないの。




 何と言っても今回のタイトルは、『わたくし、シ○タゲもジョン・タイターも、論破可能ですの』なのですからね☆




 ……何で、散々べた褒めした作品を、よりによって『論破』しなければならないかと言うと、むしろこれから論破の対象とする諸事項こそが、本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』との、最も深く関連する箇所だったりするの。


 それに、作品自体の娯楽性に感銘を受けたからって、そのSF設定のすべてに同意する必要は無いんだしね。


 ていうか、さすがに10年前の作品だけあって、いわゆる『ツッコミどころ』が満載なわけなのよ。


 かといって、作品自体の『あら探し』ばかりしてしまったのでは、これまでの『シ○タゲ礼賛』がすべてブラフで、最初から批判が目的の巧妙な『アンチ』活動だったのだと、思われては本末転倒だから、まずは作中において重大なウエイトを占めている、『ジョン・タイター』に対する論破を中心に行っていきたいかと思うの。


 実は『ジョン・タイター』とは、『シ○タゲ』作中のオリジナルのキャラでは無く、SF界隈ではまさしく『知る人ぞ知る』、限定した知名度を誇る(実在の?)人物なのよ。


 かいつまんで言うと、いわゆる『ノストラダムス』の亜種みたいな御仁で、何と西暦2000年11月にアメリカの某ネット掲示板において、「実はおいどんは、2036年の未来からやって来たでごわす!」とかいった、電波そのものの書き込みをするや、次々に『未来予測』じみたことを語り始めて、挙げ句の果てには、彼のいた時代ではすでに実用化されているとの触れ込みの、『タイムマシン』についてもあれこれと能書きを垂れ流すといった、デタラメぶりだったの。


 ──いやおまえは、ノストラダムスのことを、何もわかっちゃいない!


 いくら何でも、「西暦2036年に、タイムマシンは実用化される」は無いだろうが? 嘘をつくとしても、もっと信憑性を持たせろよ?


 あのねえ、ノストラダムスが「1999年に、人類に大いなる災厄が訪れる」と予言したのは、別に『1999年』に確実に何らかの大事件が起こるって、言いたかったわけじゃ無いのよ?


 ただ単に、ノストラダムスの『予言書』が世に出た1555年からしたら、『1999年』というのは途方もない未来であり、適当なことほざいても、その頃には寿命が尽きているノストラダムス自身は、何の責任もとる必要は無いから、何となく未来っぽい『1999』などといった、『9』が3つも並ぶ年号を指定しただけだと思われるの。


 よってジョン・タイターも、(おそらくはコンピュータ関係の『2038年問題』を念頭に置いていたとは思うけど)2036年とかいった中途半端な数字では無く、『2999年』とでも言っておけば良かったのよ。



 ……いや本当に、最初から『ツッコミどころ』満載じゃないの、こいつ?


 西暦2000年当時には、時間SF関係の論客って、馬鹿しかいなかったわけ?


 何か知らないけど、ネット上においてはアメリカ人を中心にして、かなり大勢の人々が、複数の掲示板やチャットでのやりとりを通して、ジョン・タイターと論戦を繰り広げたらしいんだけど、こいつのインチキ未来予測やトンデモタイムマシン論なんて、本作の作者だったら、一瞬ですべてを論破できるわよ!




 ──というところで、惜しくも字数がかなりオーバーしちゃったから、続きは次回以降にさせてもらうわ。




『シ○タゲ』ファンは言うに及ばず、あらゆる時間SF愛好家の皆様にとって、必読の内容となる予定ですので、どうぞ御一読のほど、よろしくお願いいたしますわね♡

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