第326話、【PV14万アクセス記念】わたくし、『女性の眼鏡禁止問題』は、現実よりもラノベのほうがヤベえと思いますの。

ちょい悪令嬢「──祝、『小説家になろう』様における、PV累計14万アクセス&パソコンユーザ様のみによる10万アクセス達成! 今回はこれを記念しての、【特別座談会】を行います♡」




メリーさん太「もちろん前回までの、『【ハロウィン企画】わたくし、少女漫画界のレジェンドの生誕70周年を言祝ぎますの♡』シリーズについての、【捕捉説明&反省会】も併せて行いますよ!」




ちょい悪令嬢「──そうです、ハロウィンと言えばこの方! 今回のゲストは毎度お馴染み、『(いろいろな異世界を)さまよえる都市伝説』、メリーさんです!」


メリーさん太「……まあ、そうは言っても、今回の作中作シリーズは、上記のタイトルにある通り、ハロウィンと言うだけではなく、『少女漫画界のレジェンドの生誕70周年記念企画』である面も、大きかったんですけどね」


ちょい悪令嬢「そうですね、今回のハロウィンエピソードでは(昨年とは違って)、あえて異世界を舞台にして、『悪役令嬢狩り』をテーマに据えたところなんて、もろ伝説の超傑作SF的少女漫画である、『精霊○り』へのリスペクトですものね」


メリーさん太「リスペクトもオマージュも何も、そもそも作者がふらりと立ち寄った本屋さんで、当のレジェンド作家様の御著作を代表する──と言うか、もはや少女漫画界そのものを代表する、誰もが認める歴史的超名作、『ポーの○族』の最新作である『ユニ○ーン』を見つけることによって、今更になって今年が『某少女漫画界のレジェンドの生誕70周年』であることに気がついて、慌ててハロウィンにかこつけた記念連載を企画したんでしょうが?」


ちょい悪令嬢「──うっ。そ、それは確かに、その通りなんだけど……」


メリーさん太「某ロック界のレジェンドの生誕70周年であることは、しっかりと把握していたくせに、同郷でしかも同じ五月生まれの偉大なる先人に対する尊敬の念が、ちょっとばかり足りないんじゃないのお?」


ちょい悪令嬢「……面目次第も、ございません」


メリーさん太「まあ、一応年内に気づくことができたことだし、これ以上責めるつもりはないけれど、今回の作中作って、一概に『精霊○り』そのものとは言えないよねえ?」


ちょい悪令嬢「ええ、おっしゃる通りでして、いろいろな要素が数多あまた取り入れられております」




メリーさん太「──というわけでこれよりは、今回の【ハロウィン記念企画】シリーズにおいて、どのような作品やモチーフが、どのように投入されているかを中心にして、シリーズ全体の補足説明を行って参りますので、どうぞよろしくお願いいたします♡」




ちょい悪令嬢「……おお、メリーさんてば、なんか、本物の司会者みたい」


メリーさん太「本物の司会者だし! ………って、これって、以前もやったよね⁉」


ちょい悪令嬢「やはりまず最初に語るべきは、ベースとなった『精霊○り』についてですかね」


メリーさん太「そうですね、これぞ当時における、『SF的少女漫画』の代表作と言えるでしょう」


ちょい悪令嬢「え、当時の少女漫画における、萩○先生の代表的SF作品と言えば、『11人○る!』のほうではないのですか?」


メリーさん太「『11人○る!』は、れっきとしたSF作品であるけれど、『精霊○り』のほうはあくまでも、『SF少女漫画』なの」


ちょい悪令嬢「それって、どう違うわけ?」




メリーさん太「ぶっちゃけて言うと、当時の少女漫画において、SF作品を作成することは、の。よって萩○望都先生や竹宮○子先生等の、熱烈なるSF愛好家の少女漫画家の皆さんは、ファンタジー等を隠れ蓑にして、ゲリラ的にSF作品を発表していたわけなの」




ちょい悪令嬢「……あー、確かに。『精霊○り』って、SF風味だけでなく、ファンタジー色も強いよねえ」


メリーさん太「……ほんと、編集者って、言うほど『市場の実情』をよね? かの富○御大に言わせると、『初代ガン○ム』の初放映時においては、現在のガンオタの大部分を占めている、男性視聴者からはそっぽを向かれたのに対して、中高生の少女たちからは(シ○ア人気もあって)大絶賛されていて、最初期のガン○ムの人気を支えてくれたのは、むしろ女性視聴者のほうらしくて、70年代(〜80年代初期)においても、SFファンの女性が(特に少女漫画のメインターゲットである若年層において)潜在的に多数存在していたのに、それを発掘しようとしていた漫画編集者なんて、皆無だったそうだからねえ」


ちょい悪令嬢「プロの編集者なんかに期待しても、無駄無駄無駄あああああ! 何せ、現在マスコミやSNSを騒がせている、『女性労働者の眼鏡着用禁止問題』なんて、現実世界よりもむしろ、小説世界──特に、ラノベ界隈のほうが、ひどい有り様だしねw」


メリーさん太「ほんとにねえw 『ラノベの表紙の女性キャラは、眼鏡着用絶対禁止』って、アホか。一体何の『ジンクス』なんだよ? ──はあ? 看板ヒロインに眼鏡をかけさせると、売り上げが落ちるだって? おいおい、それは眼鏡が問題では無くて、作品自体に──ひいては、編集者自身の指導自体に、問題があるんじゃないのか? 眼鏡に責任転嫁するなよ、眼鏡業界から訴えられるぞ? この能無し編集が!」


ちょい悪令嬢「百歩譲って、表紙で眼鏡をかけさせないんだったら、すべてのラノベにおいてはいついかなる場合も、メインヒロインに絶対眼鏡をかけさせないというのならわかるんだけど、何でか知らないけど、本編中においては、平気でメインヒロインに眼鏡をかけさせているんだよねえ……」


メリーさん太「かつて大ヒットを記録した、某ラノベ文芸の代表作なんて、主人公兼メインヒロインが日常的に眼鏡をかけていることが知られたのは、コミカライズ作品の表紙が(原作の小説版とは違って)、メインヒロインが眼鏡を装着しているイラストだったからという、笑うに笑えない笑い話があるくらいだしねw」


ちょい悪令嬢「しかも、よおおおおおおおおく、見ると、オリジナルの文庫版の第一巻にも、非常に目立たないところにこっそりと、眼鏡が置いてあったりするんだけどね」


メリーさん太「──だったら、ヒロインに装着させろよ! 外した眼鏡を表紙に登場させることに、何の意味があるって言うんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「実は眼鏡のほうが、本体だったりしてw」


メリーさん太「はいはい、使い古されたネタ、どうもありがとさん(棒)」


ちょい悪令嬢「他にも某ラノベにおいては、眼鏡こそがメインヒロインと男性主人公とを結びつける重要な小道具となっていて、文字通りに『絶対に外せない』状況シチュエーションであったと言うのに、全巻の表紙はおろか、カラー口絵のすべてにおいて、ヒロインが眼鏡をかけているカットがまったく無いといった、徹底ぶり」


メリーさん太「……こうなるとむしろ、その編集者が個人的に、眼鏡をかけた女性(キャラ)が嫌いなんじゃないかと、疑うレベルよねえ」


ちょい悪令嬢「この手の話は枚挙にいとまがないんだけど、中でも絶対に赦せないのは、Webでの発表時では眼鏡をかけていたヒロインが、商業版では無理やり眼鏡を外させられて、まったくの別キャラに改悪された挙げ句、作品自体も爆死してしまい、作者さん自身のプロ作家生命自体が潰えた事例も少なくないことよねえ(怒)」


メリーさん太「真剣にプロを目指しているWeb作家の皆様は、こういった『眼鏡差別』を平気でしている、クソ編集がいるレーベルを避けることをお勧めしますわ」


ちょい悪令嬢「……そうすると、ほとんどのレーベルが該当したりして(ボソッ)」




メリーさん太「たかが眼鏡ですらこの体たらくなんだから、70年代の少女漫画界隈で、SF作品はもちろん、何かしら業界の常識をぶっちぎって『新しいこと』を始めようとすると、事なかれ主義のクソ編集者どもから強硬に反対されたであろうことは、想像に難くないわよねえ」




ちょい悪令嬢「──逆に言えば、これほどの絶望的な逆境にあってもなお、己の意志を貫いて、業界に『新機軸』を打ち立てて、しかもそこから大ブームを巻き起こすことを成し得たからこそ、萩○先生や竹○先生は、今もなお『生けるレジェンド』として讃えられているわけで、本気で創作に命を懸けるつもりなら、たかが編集者ごときはもとより、業界全体の常識を打破する決意でもって、作品づくりを行うべきってことなのよ」




メリーさん太「……うん、それはわかるけど、商業誌においては、かなり無理な話よねえ。新人の頃は編集者に逆らうことなんて現実的に不可能だろうし、そもそもまず最初にデビューするにしても、何と現在でもラノベの新人賞においては、『SFやロボット物は、絶対に禁止!』なんて、まことしやかに言われているくらいなんだからねえ(失笑)。そのくせ、SFやロボット物のヒット作が生まれると、自分の担当作家に二番煎じ作品を書かせようとする、厚顔無恥ぶり。実際、ここ十年来のラノベ界における最大のヒット作である『ハ○ヒ』や『SA○』なんて、間違いなくガチのSF作品なんだけどねえw」


ちょい悪令嬢「そうね、完全に硬直してしまっている、現在のラノベ業界においては、真に革新的な作品の登場は、絶望的と言ってもいいかもね」


メリーさん太「……だったら、野心的な作品を作成希望の人たちは、一体どうすればいいのよ?」




ちょい悪令嬢「──何言っているのよ、そのためにこそ、『Web小説』があるんじゃないの!」




メリーさん太「あっ」


ちょい悪令嬢「何せWeb小説だったら、SFだろうが、眼鏡ヒロインだろうが、これまでにない真の革新的作品だろうが、作者自身の思うがままに、好きなだけ発表できるのですからね!」


メリーさん太「そういや、『SA○』を始めとして、最近の商業ラノベにおける、真に革新的なヒット作って、ほとんどすべてが、Web原産の作品ばかりだったっけ」




ちょい悪令嬢「そうなのです! Web小説と言うだけで、やれ『なろう系』だの『太郎系』だのと、叩こうとする連中も多いですが、そういった輩は、『真に自由な発想に基づいて創られたWeb作品が、これ以上流行ると困る勢力』から差し向けられた『工作員』に過ぎませんので、Web作家の皆様は、そんな『雑音』に惑わされることなく、『真に自分の書きたいもの』を大いに書き続けてください! 実はそれによってこそ、一部の会社や編集者のための利益の向上だけでは無く、ラノベ界全体の発展に繋がるのですから! ──そしてそれを実際に成し遂げたのが、他でもなく、萩○先生や竹○先生等の、偉大なる先達方なのであって、いつの時代でも、自由な気風のもとでの革新的な挑戦によってこそ、業界全体の改革と発展が成し遂げられるのですよ♡」
















メリーさん太「……ええと、これって一体、何の話だったんだっけ?」


ちょい悪令嬢「つい熱くなって、『眼鏡とSF談義』に終始してしまいましたが、これもまたレジェンドの成し遂げた偉業の一つでもありますので、読者の皆様におかれましても、どうぞご寛恕の程を」


メリーさん太「もちろん座談会自体については、まだまだ続いていきますので、こちらのほうもよろしくお願いいたします!」

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