第176話、わたくし、『ちょい悪令嬢』になりましたの。【PV50000アクセス達成記念特別編】

ちょい悪令嬢「──ハア〜イ、読者の皆様、お久し振りでございます! 本当に長らくのご無沙汰の、量子魔導クォンタムマジックチャット会議、今回は『小説家になろう』様における、PV50000アクセス&ブックマーク100件達成を記念しての、【特別座談会】を開催いたしますよ!」




かませ犬「おお、とうとうPV50000アクセス突破か⁉」


メイ道「この連載を始めた当初では、とても信じられない数字ですね!」


真王子様「いやいや、むしろブックマーク100件達成のほうが、すごいんじゃないのか?」


ジミー「何しろ一説によれば、『小説家になろう』様においては、『ブックマーク100件獲得』は、いわゆる『底辺作家からの脱却』を意味するそうですからね」


妹プリンセス「……まあ、何をもって『底辺作家』などと言うのか、その自虐的な『区別意識』自体は、何とも気にくわないんですけどね」




ちょい悪令嬢「まあまあ、そういった細かい解釈は、いったん脇に置いて、今日この日だけは、素直に喜んでおきましょうよ! ──何せ、本作がここまでやってこれたのも、ひとえに作品をお読みくださっている、一人一人の読者の皆様のお陰なのですから、それに対する感謝の意味からも、今回の栄誉を心から誇りに思うのも、我々本作の『登場人物』の義務ですわ!」




かませ犬「そりゃ、そうだよな」


メイ道「いくら作者や登場人物が自画自賛したところで、作品をお読みくださる方が一人もおられなければ、PVもブックマークもへったくれもないんですからね」


真王子様「ていうか、作者のモチベーションが維持できずに、早々に連載を頓挫させたことだろうよ」


ジミー「いや、でも、そういうことだったら、PV50000アクセス&ブックマーク100件を達成するとともに、すぐさま読者の皆様に感謝の意を伝えなければならなかったと思うんだけど?」


妹プリンセス「それぞれの数字をクリアしてから、今回この座談会を設けるまでに、少々タイムラグがございますのは、なぜなのでしょうか?」




ちょい悪令嬢「……あー、それはですねえ、作中作である『魔法令嬢、ちょい悪シスターズ』シリーズが、ちょうど佳境を迎えていまして、途中で切るわけにはいかなかったんですよ」




かませ犬「うん、前にも同じようなことをやって、総スカンを食らったからな」


メイ道「ここ最近のクライマックスの連続の途中で、このような番外座談会なんて、とても挟めないでしょうしね……」




真王子様「──いやいや、ちょっと待ってくれ、それってむしろ、『前提条件』が違うんじゃないのか⁉」




ジミー「ど、どうしたの、一の姫姉上、いきなり大声なんか出して?」


妹プリンセス「いえ、姉上のおっしゃる通りです、そもそも一体なんですか、『魔法令嬢、ちょい悪シスターズ』って、突然何の説明もなく、作中作なんて始めたりして」




ちょい悪令嬢「ううっ、そうですよね、この機会に一度きちんと、あのシリーズに関する概括的な説明を、しておく必要がありますよね」




かませ犬「そうだな、そういう意味では、今回の座談会の開催は、グッドタイミングだったとも言えるかもな」


メイ道「……ということは、肝心の解説役は、当然私がやることに?」


真王子様「そりゃそうだろう、ここにいるメンバーの中で唯一君だけが、裏事情のすべてを把握しているだろうからな」


ジミー「むしろほとんど、『影の黒幕』って感じで、いろいろと暗躍しているしね」


妹プリンセス「……と申しますか、現時点においては、アルテミスお姉様とメイさん以外は、存在自体を抹消されている状態ですものね」




ちょい悪令嬢とメイ道以外の全員「「「言えてる言えてる、いくら『番外編的作中作』でも、あれはないよなあ〜(怒)」」」




ちょい悪令嬢「──いえいえ、皆さん、実はあれって、一見『番外編的作中作』を装っていながら、実はれっきとした『本編』だったりするのですよ?」




かませ犬「え、そうなの?」


メイ道「そうなんですよ〜、今更本編ではやりづらくなった『本来の流れ』や『真のテーマ』を、『作中作』でこそ一度本格的に実行してみようというのが、本作の作者自身のコンセプトなのです」


真王子様「──いやいや、本来のストーリー展開やテーマというものは、あくまでも本編においてこそ、実行すべきではないのか?」


ジミー「ほら、本作が『実験作』であるのをいいことに、作者ったらやりたい放題やっているでしょう? よって今更アルテミス嬢とメイ嬢のみを焦点にしてのストーリー展開なんて、ほとんど実行不可能になってしまっているわけなのよ」


妹プリンセス「……何それ、完全に作者の自業自得じゃありませんの」




ちょい悪令嬢「ええ、ええ、皆さんのお気持ちも重々承知しているのですが、この作中作パートが本編にとっても非常に重要な内容を含んでいることは、紛れもなく事実であり、読者の皆様におかれましても、その辺のことをしっかりと留意なされて、けして『単なる番外編』と、軽く読み飛ばされることの無きよう、切にお願いいたします」




かませ犬「……というか、聖レーン転生教団関係者の登場シーンなんて、まんま本編そのものなんだろう?」


メイ道「ええ、実は彼らは、『番外編』に対して『外の世界』に存在していて、あれこれお膳立てしたり、要らぬ干渉をしたりといった、オブザーバ的立ち位置にあるのです」


真王子様「そう言うメイ君は、『番外編』の世界の内側にいながら、あたかも『フィクサー』であるかのように、あれこれ画策しているようではないか?」


ジミー「いきなり『回想編』的に、【現代日本パート】に場面転換した時にはびっくりしたけど、実はあれこそは、『本編に関わる重要シーン』の最たるものだったりするわけなんだよね?」


妹プリンセス「そしてそれに引き続いて、とうとう明かされた、『の巫女姫』の真の姿としての『の巫女姫』の、まさしく『死神』そのままな特殊な予知能力には驚かされたし、そんなアルテミスお姉様の『本性』を知ってもなお、自分たちの仲間であることを高らかに宣言した、『魔法令嬢、ちょい悪シスターズ』のメンバーの皆様の心意気には、大いに感動いたしましたわ♡」




ちょい悪令嬢「……そのように皆さんにご理解いただけて、わたくしとしても歓喜の極みなのですが、その一方であくまでも、作中作は作中作に過ぎず、今回試みられた『本筋』や『テーマ』に添ったイベントの数々が、そのまま本編に影響を与えるわけではございませんので、そこのところはご安心なさってください」




かませ犬「……とはいえ、単なる『番外編』というわけでも無いんだろう?」


メイ道「ええ、一応『魔法少女』モノとしてアレンジされておりますが、本編の根幹に関わることについても、いろいろと言及される場合も、大いにあり得ますよ」


真王子様「ということは、読者の皆様におかれても、単なる『番外編』だと高をくくって、気を抜くわけにはいかないってわけか」


ジミー「……何か嫌だよねえ、私たち本来のレギュラー陣がまったく関わらないところで、勝手に本作のメインストーリーが進行してしまうなんて」


妹プリンセス「まあ、アルテミスお姉様やメイさんが、『必ずしも本編にすべてフィードバックされるわけではない』とおっしゃっていることですし、ここはひとまず静観いたすことにしましょうよ」




ちょい悪令嬢「──はい、現行の『魔法令嬢、ちょい悪シスターズ』シリーズは、何よりも本編と切り離すことで、よりフレキシブルなストリー展開を可能とし、これからも基本的に『明るい魔法少女活劇譚』を目指していきますので、読者の皆様も、今回の座談会で触れた裏事情の諸々なんぞお気になさらずに、頭を空っぽにして、存分にお楽しみください♡」




かませ犬「──おいっ、性懲りもなくまたしても、俺たちが参加したこの座談会の存在意義自体を、無かったことにするつもりかよ⁉」


メイ道「……私が言うのも何ですが、本作の作者って、息抜きの番外編として始めたくせに、何かというとすぐに『シリアス展開』に持って行こうとするところが、悪い癖なんですよねえ」


真王子様「また何か勘違いでもしていて、魔法少女モノは『鬱展開』にしなければいけないとでも、思い込んでいるんじゃないのか?」


ジミー「あり得る」


妹プリンセス「……まあ、まさに前回、超弩級の『シリアス展開』を終えたばかりですので、ここしばらくは文字通り『息抜き』を兼ねて、軽いエピソードが続くんじゃないのですか?」




ちょい悪令嬢「読者の皆様のためにも、我々登場人物のためにも、そして何より作者自身のためにも、本当にそうなることを祈りつつ、今回の特別座談会は、これにて幕にしたいかと思いますわ、皆さん、どうもありがとうございました!」




ちょい悪令嬢以外の全員「「「ありがとうございましたー!!!」」」










メイ道「……ていうか、この座談会自体が、作者にとっての『息抜き』では、ないのですかねえ?」

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