第93話、わたくし、『ちょい悪令嬢』になりましたの。【PV20000アクセス達成記念特別編】(その1)

ちょい悪令嬢「──さあ、今回は、すでに活動報告や近況ノートにおいて告知しておりました通り、本作の『小説家になろう』様におけるPV20000アクセス達成を記念して、本作の成り立ちやこれまでの経緯についてはもちろんのこと、これからの展望についても熱く語り合おうかと思っております、『ボイスチャット座談会』特別編を、わたくしこと『ちょい悪令嬢』を司会に、いつもの量子魔導クォンタムマジックチャットルームより、いつものメンバーでお送りいたします!」




ちょい悪令嬢以外の全員「「「わーわーわー! ドンドンパフパフ! パチパチパチ!!!」」」




かませ犬「いやあ、ついにPV20000アクセス突破だよ!」


メイ道「何と言っても、作者自身のWeb活動全体において、初の快挙ですからね!」


真王子様「しかもPV10000アクセスを達成したのが第56話あたりだったのに対して、それから35話ほどで更に10000アクセスを加算したんだから、PV数の増加速度が明らかに上がっている証拠だよな」


ジミー「新年早々、『小説家になろう』様における総合評価100ポイント達成に引き続き、更には連載100回目を目前にしているというこの時期に、記念すべきPV20000アクセスを達成するなんて、いやあ、めでたいことは続くものだねえ」


妹プリンセス「もちろん、いまだにほとんど初心者同然である作者が、本人初のオリジナル書き下ろしシリーズを、ここまで続けてこられたのも、ひとえに読者の皆様の、過分なるご支援ご声援のお陰に他なりませんわ♡」




ちょい悪令嬢「──ありがとう、皆様、本当にありがとう! 作者に成り代わって主人公かつメインヒロインである、わたくしことホワンロン王国筆頭公爵家令嬢、アルテミス=ツクヨミ=セレルーナが、心より御礼申し上げますわ♡」




ちょい悪令嬢以外の全員「「「読者の皆様、本当に本当に、ありがとうございます!!!」」」




ちょい悪令嬢「……他ならぬわたくしが申すのも何ですが、本作がこれほどまでに読者様から受け容れていただけたのは、何よりも『悪役令嬢』をモチーフにしたからこそだと思っておりますの」


かませ犬「──ほう、確かに『悪役令嬢』モノはWeb小説界きっての人気ジャンルだが、おまえがわざわざそう言うからには、それだけではないんだろう?」


メイ道「あっ、私、わかります! 現在のWeb小説界における『悪役令嬢』モノって、とにかく『何でもアリ』こそを最大のウリにしているから、ジャンル内の個々の作品のカラーが非常には幅広くて、多数の読者層において受け容れられているんですよね♡」


真王子様「そうだね、そういったところこそが、本来は何よりもオリジナリティを優先してきた作者の嗜好と、バッチリはまったのだろうな」


ジミー「……最初の頃先行作品を拝読した際には、悪役令嬢が海兵隊式特訓を受けていたり、実は男だったりして、びっくりさせられたけど、そのくらいのことは序の口に過ぎず、今現在においても、『乙女ゲームの悪役令嬢』どころか、『Web小説のキャラクター』としての固定概念すらも打破した、まったく新しい『悪役令嬢』たちが、どんどんと登場している有り様だしね」


妹プリンセス「作者お得意の、アンチ『悪役令嬢』ひいてはアンチ『異世界転生』といった作風についても、けして独壇場というわけではなく、『悪役令嬢が自分の身体を勝手に乗っ取った転生者に対して、激しい怨嗟の念を抱き続ける』某作品や、『異世界の常識とはズレまくっている現代日本からの転生者が、どんどんと居場所を無くしていき、最後には破滅してしまう』某作品のような、下手するとWeb小説界そのものに波紋を投げかけかねない、超問題作もございますしね」




ちょい悪令嬢「──実は、このことに関連して、お詫びしなければならいことがございますの。それというのも、ほんのつい先頃本作中において、『ほとんどのWeb作家は、乙女ゲームの中に転生するということの、本当の意味をわかっていない』などと、思い上がりも甚だしいことを申してしまいましたが、これがまったくの誤りであったことが判明いたしました次第であります」




かませ犬「……ああ、例の『どこよりもの悪役令嬢作品』をキャッチフレーズにした、『乙女ゲーム』というよりもむしろ、『タイムアタック上等!』とでも言うべき作品のことか」


メイ道「あれってまさしく、『ゲームの世界への転生とは、かくあるべし』を、文字通り体現しまくっていますからね」


真王子様「まさか、あそこまでやってくださる、作者様がおられたとは……」


ジミー「あれが本当に『乙女ゲーム』の世界なのか、そもそも『悪役令嬢』モノなのかは、議論を呼ぶところだけど、間違いなく『ゲームの世界への転生』の、唯一無二の『正しい在り方』と言わざるを得ないよね」


妹プリンセス「この作品の作者自身が考えていた『ゲーム転生』とは、激しく方向性が異なっておりますが、あそこまで徹底してやっていただくとむしろすがすがしく、文句なぞつけようがございませんわ」




ちょい悪令嬢「──それに何より、本来最大の『攻略対象』であるはずの、『第一王子』キャラの扱いの酷さときたら、本作御同様ですからね♡」




かませ犬「なっ⁉」


メイ道「そうそう、非常に親近感が湧きましたわ♡」


真王子様「とんでもないキャラたちばかりに囲まれて、『ツッコミ役』を全面的に担わされているというのに、何かと扱いがぞんざいなところとかな」


ジミー「どうせなら本作においても、『かませ犬』の扱いは、このような『座談会』だけでなく、『本編』のほうにおいても、同じような感じにしてみたら面白いかもよ?」


妹プリンセス「それはよろしいですね、大賛成ですわ♡ そうなるとわたくしたちも、『腰ワー○』の練習をしなくては」




かませ犬以外の全員「「「ヤッフー!!!」」」




かませ犬「──やかましい! おまえらいい加減にしないと、俺はともかく、その作品の作者様や各サイトの運営様から、怒られても知らないぞ⁉」




ちょい悪令嬢「まあまあ、かませ犬さん、落ち着いてください。何よりもこのような破天荒なところをも含めまして、まさしくこれぞ、『悪役令嬢』ジャンルの『何でもアリ』さ加減を、如実に証明している好例と申せましょう♡ 本作の作者におかれては、以降心より反省して、発言については十分気をつけるように、肝に銘じるべきかと思いますわ。──さて、『悪役令嬢』ジャンル全般に対する考察は、このくらいにしておいて、これからはこの連休中に公開した作品に対する、反省点や補足説明について語り合っていきたいかと存じます」




かませ犬「……そういや今回、記録達成を目前にした作品にしては、いかにもシリアスっぽいのばかりだったな」


メイ道「実はですねえ、あの作者ときたら、今回の連休開始時点では、本作がPV20000アクセスに迫っていることに、気づいてはいなかったみたいなんですよ。──それに何と、それまでストックしていた『ネタ』のほうも、すっかり切らしていたようだし」


真王子様「はあ? あのど素人、プロットどころか、ネタ自体も無いのに、作品を創っていたのか。一体どうやって⁉」


ジミー「なんかね、ちょうど『カクヨム』様で開催されていた、自主企画の一つに影響を受けたみたいよ」


妹プリンセス「ああ、例の『ダークファンタジー』系のやつですね」




ちょい悪令嬢「……まあ、この作者って、以前から某『インスタントな救世主』な作品なんかが好きでしたからね、すっかりドツボにはまったようです。──とはいえ、単にダークテイストであるだけではなく、今回の連休におけるシリーズ作品は、わたくしのような『予言の巫女姫』や『なろうの女神』や『異世界転生』とは、一体何なのかと言った、作品そのものの根幹を為すものをテーマとして掲げており、非常に重要な意味を持つ連作であったと申せましょう」




かませ犬「確かにな、『不死を装った無限再転生』に『不幸な予言の巫女姫』に『幸福な予言の巫女姫』ときたら、本作における根幹も根幹だろう」


メイ道「それをプロットも無しに、即興でやってしまう、うちの作者ときたら……」


真王子様「いやむしろ、作品の根幹を為すものだからこそ、即興でやれたかもな」


ジミー「……とにかく今回の座談会は、そのうちの最初の第90話の、反省と補足説明を行っていくってことでいいわけ?」


妹プリンセス「そのあとの第91話と第92話が、ある意味ペアのような関係にありますから、順当に第90話からスタートすべきでしょうけど、この『無限再転生』ネタって、以前第24話あたりで扱っていませんでしたっけ? やはり同じように、いわゆる『死に戻り』に対して、新たなる解釈を付け加えたりして」


ちょい悪令嬢「そうなんですよ! 実は『ダークファンタジー』系の作品の一つに、のべつまくなしに『死に戻り』を繰り返すのがあって、もううんざりして、今回『無限転生』における新パターンを講じることで、Web小説における『死に戻り』がいかに非現実的なものなのか、改めて浮き彫りにすることにしたのです」


かませ犬「『無限転生』の、新パターンだって?」


メイ道「ほら、第24話においてはあくまでも、異世界そのものをゲームに見立てて、異世界人をゲームのコマとして使い潰すという、『ゲンダイニッポンからの転生者』の傲慢さを強調した内容でしたが、今回の第90話においては、最初から死ぬことが決まっている異世界人にわざと転生させることで、転生者自身も何回も死なせつつ、そのつど転生を繰り返させることによって、逆説的に『不死』を実現させているわけなのですよ」


真王子様「……それに対して、例のダークファンタジー作品ときたら、何ら考え無しに、ただひたすら『死に戻り』を繰り返すばかりなんだよなあ」


ジミー「結局作者自身、Web小説においては『死に戻り』ができて当然と思っているから、思考を放棄しているのよ」


妹プリンセス「まさに第92話においても述べていましたけど、そういった『Web小説あるある』ばかりにかまけた、思考停止の作品ばかりが増え続けているために、Web作品全体がどんどんと、非現実的なものばかりになっていっているんですけどねえ……」


ちょい悪令嬢「ほんと、その通りですよね。とにかくWeb作家の皆様は、『死に戻り』や『タイムトラベル』や、そして何よりも『異世界転生』や『異世界転移』なんてものが、『起こって当たり前』とは決めつけずに、まずは『そんな非現実的なことなぞ、けして実現不可能なのだ』というところから出発して、自分なりの実現方法を模索して行かれることを、切にお願いいたしますわ」


かませ犬「そうじゃないと近いうち、文字通りお手軽インスタントな、三流作品ばっかりになりかねないしな」


メイ道「いや、もうすでに大部分が、そういった作品ばかりになってしまっているんじゃないですか?」


真王子様「特に本作のような『悪役令嬢』作品は、どうしても似たようなパターンに陥りがちだからな」


ジミー「むしろそのパターンを打ち破ることこそに、価値があることは、現在ヒット中の『悪役令嬢』作品のほとんどが、独自の路線を貫いていることによって、如実に証明しているよね♡」


妹プリンセス「そういう意味では、本作もけして他人事では無いのですから、これまで以上に何よりも『独創性』にこそ重きを置いて、ますますの精進が必要ですわね」




ちょい悪令嬢「はい、妹プリンセスさんが、まさしく今回の結論を述べてくださいましたね。作者のさじ加減一つで、ハッピーエンドにもバッドエンドにもなり得る、御都合主義極まるWeb小説だからこそ、『死に戻り』や『ループ』や『タイムトラベル』や『異世界転生』や『異世界転移』等々の、本来起こり得ない非現実的イベントを作中に登場させる場合には、『Web小説なんだからできて当然』などといった甘えを捨てて、それ相応の理由付けを行うべきだということですよね。もちろん本作の作者自身もWeb小説家の端くれでございますので、非常に耳が痛いことかと存じますが、『何でもアリ』の『悪役令嬢』作品だからこそ、これまでの既存作の固定観念を打ち破り得る、『真に独創性を誇る』作品づくりを行っていくことを、切に期待いたしておりますわ♡」












かませ犬「……それにしても、今回の連休中の三作品て、あまりにもシリアスすぎて、いつもとはテイストが違ってはいなかったか?」


メイ道「確かに。レギュラーメンバーも、『なろうの女神』以外は出ていませんでしたしね」


真王子様「ああ、それというのも、場合によっては三作とも、独立した作品として手直しを加えて、『カクヨムコン4』の短編部門に応募するつもりだそうだぞ?」


ジミー「はあ? 今頃になって、間に合うの?」


妹プリンセス「……ていうか、『なろうコン』のほうは、どうするつもりなんですかねえ」


ちょい悪令嬢「まあまあ、まだそうと決まったわけじゃないし、両コンテスト共、締め切りにはまだ間があるし、そもそも本作自体が『実験作』のようなものでもあるし、気楽に行きましょうよ♡」


かませ犬「……またこいつ、この記念的座談会の第一回目の終わりにきて、いかにもいい加減なことを言いやがって」

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