第89話、わたくし、『ちょい悪令嬢』になりましたの。【総合評価100ポイント達成記念特別座談会】

ちょい悪令嬢「──さあ、今回は、本作の『小説家になろう』様における総合評価100ポイント達成を記念して、予定を急遽変更いたしまして、『ボイスチャット座談会』特別編を、わたくしこと『ちょい悪令嬢』を司会に、いつもの量子魔導クォンタムマジックチャットルームより、いつものメンバーでお送りいたします!」




ほぼ全員「「「わーわーわー! ドンドンパフパフ! パチパチパチ!!!」」」




メイ道「いやあ、新年早々おめでたいことにも、ついに総合評価100ポイント達成ですよ!」


真王子様「しかも作者自身のWeb創作活動における、全作品で初の快挙だしな!」


ジミー「特に、連載88回目で100ポイントということは、平均すれば、一話につき1ポイント以上の価値を認められたようなもので、本当にこれまでがむしゃらに、連日投稿を続けてきた甲斐もあったというものだよね!」


妹プリンセス「もちろん、いまだにほとんど初心者である作者が、本人初のオリジナル書き下ろしシリーズを、ここまで続けてこられたのも、ひとえに読者の皆様の、過分なるご支援ご声援のお陰に他なりませんわ♡」




ちょい悪令嬢「──ありがとう、皆さん、本当にありがとう! 作者に成り代わって主人公かつメインヒロインである、わたくしことホワンロン王国筆頭公爵家令嬢、アルテミス=ツクヨミ=セレルーナが、心より御礼申し上げますわ♡ ………………………………って、あれ?」




かませ犬「……うう〜む、いや、確かにめでたいことでは、あるんだけど──」




ちょい悪令嬢「かませ犬、さん?」


かませ犬「……だけど、やっぱ誰かが、突っ込むべきなんだよなあ」


ちょい悪令嬢「あ、あの?」


かませ犬「……そうなると、『ツッコミ役』の俺が、突っ込まざるを得なくなるわけで」


メイ道「ど、どうなされたのでしょう?」


真王子様「何か、以前の『PV10000アクセス達成記念特別座談会』でも、同じような反応をしていたよな」


ジミー「またしょうもないことで、悩んでいるんじゃないのお?」


妹プリンセス「……しかし、一見戯言じみていてその実、話の本質を突いていたりするから、始末に負えないのですよね」


ちょい悪令嬢「──ほ、ほら、皆さんもこうして心配して(?)おられることですし、何かご不審やご不満の点がお有りであれば、遠慮無くおっしゃってくださいませ」


かませ犬「……う、う〜ん、やっぱなあ」


ちょい悪令嬢「え、ええと……」


かませ犬「…………………………しょうがない、『ツッコミ役』の役目として、ちゃんと伝えておくか」


ちょい悪令嬢「は、はあ」


かませ犬「あ、あのな、落ち着いて聞いてくれよ?」


ちょい悪令嬢「はい?」


かませ犬「この特別座談会って、作者初の総合評価100ポイント達成を、記念してってことだけど」


ちょい悪令嬢「え、ええ」


かませ犬「確かに昨日確認した時点では、100ポイントだったんだけどな、な」


ちょい悪令嬢「…………え」




かませ犬「──だけど! 非常に残念なことながら! 今朝改めて確認していたところ! ブクマが一つ剥がされていて! 総計98ポイントになっていたんだよ!」




ちょい悪令嬢「…………(量子魔導クォンタムマジックスマホで確認しながら)」


メイ道「…………(量子魔導クォンタムマジックスマホで確認しながら)」


真王子様「…………(量子魔導クォンタムマジックスマホで確認しながら)」


ジミー「…………(量子魔導クォンタムマジックスマホで確認しながら)」


妹プリンセス「…………(量子魔導クォンタムマジックスマホで確認しながら)」




かませ犬以外の全員「「「………………………………………(完全に沈黙し、一人残らずうなだれる)」」」




かませ犬「──うわっ、ガチで落ち込んでやがる! す、すまん、俺が悪かった! まさかそこまで、ショックを受けるとは思わなくて…………いや、そんなに気を落とすことはないだろう? 100ポイントか98ポイントかなんて、単なる数字の違いでしかなく、それだけ読者の皆様がご評価してくださっていることには、変わりはないんだからさあ!」


かませ犬以外の全員「「「──‼」」」


かませ犬「うん、ど、どうしたみんな、いきなり同時に顔を上げたりして」


かませ犬以外の全員「「「……かませ犬、さん」」」


かませ犬「──は、はいっ⁉」




かませ犬以外の全員「「「よくぞ言ってくださいました!!!」」」




かませ犬「………………………は?」




ちょい悪令嬢「そうですよ、おっしゃる通りですよ! 本作を応援してくださる熱きハートは、数字で表せるものではないのです! 一人でも応援してくださる方がおられることこそが、ありがたいのです!」


メイ道「どの作家さんも同じでしょうが、ブックマークが一つ付くだけで、むちゃくちゃモチベーションが上がりますからね!」


真王子様「それが90ポイント以上も積み重なってきたということは、作者にとって、どれだけ励みになったことか……」


ジミー「だったら、一度は100ポイントを達成したこの節目にこそ、現在のポイント数はどうあれ、読者の皆様に感謝の意を表すべきだよね!」


妹プリンセス「何よりも読者様あってのアマチュア小説家である、Web作家としては、当然の仕儀ですわ!」




かませ犬以外の全員「「「──このような『本当に大切なこと』に気づかせてくれて、かませ犬さん、どうもありがとう!!!」」」




かませ犬「え、あ、いや…………………それにしても、変わり身が早いな、おまえら⁉」


ちょい悪令嬢「いつまでもくよくよと、どうでもいいことを思い煩っていても、仕方ありませんわ!」


メイ道「そんなことよりも、特別座談会をさっさと始めて、読者の皆様に感謝の意をお伝えしたほうが、よほど建設的ですしね!」


真王子様「──ではまずは、この記念日にわざわざお越しいただいた、特別ゲストをご紹介いたしましょう!」


かませ犬「へ? ゲストって、そんなの、聞いていないぞ?」


ジミー「どうぞ早速、量子魔導クォンタムマジックチャットルームへ、ご入室エントリーなさってください」


妹プリンセス「栄えある特別編におけるスペシャルゲストは、この方です。──皆さん、拍手!」




かませ犬以外の全員「「「わーわーわー! ドンドンパフパフ! パチパチパチ!!!」」」




メリーさん太「……どうも、呼ばれて飛び出てジャジャジャーンなの。みんな大好き、あたしメリーさん、相変わらずの、ミニスカサンタコスヴァージョンなの」




かませ犬「──いやいやいやいやいやいやいやいや、ちょっと待って!」




ちょい悪令嬢「え、どうしたのですか、かませ犬さん?」


かませ犬「どうしたも、こうしたもないよ! 何で当たり前のようにして、メリーさんをゲストに呼んでいるんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「普通に、昨日メールで確認したところ、スケジュール的にも問題なかったから、本日の出演を要請しただけですけど?」


かませ犬「そんな、スケジューリングについての問題なんかじゃなくて、本来本作の世界観的に無関係のメリーさんを、この前の新年座談会のように、本編にもゲスト出演してもらったからとかいった理由も無しに、ホイホイ登場させたらマズいんじゃないかって、言っているんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「で、でも、メリーさんはすでに、レギュラーであられるようなものですし……」


かませ犬「だからあ、Web小説界においては、別ジャンル的な大物キャラを、一応面目上は『悪役令嬢』モノである本作において、レギュラーなんかにしては駄目だって言っているの!」


メリーさん太「……ほう、そういうことだったの」


ちょい悪令嬢「え? メリーさん?」


かませ犬「な、何だよ、何か俺が、Web小説界の仁義的に、間違ったことでも言ったかよ?」


メリーさん太「……少しは、口を慎むの。あなたの本音は、すでにわかっているの」


かませ犬「な、何だと⁉」




メリーさん太「あなたはあたしに、レギュラーの座を奪われるのが怖いの。だからあれこれと、難癖をつけているだけなの」




かませ犬「──なっ⁉」




ちょい悪令嬢「あー……」


メイ道「……そういうことですか」


真王子様「確かにメリーさんのような大物キャラがレギュラー化してしまったら、ただでさえ影が薄い『第一王子様』なんて、フェードアウトしていく他はないからな」


ジミー「だからといって、わざわざゲストとして来てくれたメリーさんを、牽制するようなマネをするなんて、何とも大人げない……」


妹プリンセス「……せっかくついさっき見直したばかりだったのに、幻滅ですわ」




かませ犬「──おいっ、勝手に決めるけるんじゃないよ⁉ 別に俺は、そんなことを言っているわけじゃなくてだな!」


ちょい悪令嬢「大丈夫ですよ、かませ犬さん。他の誰が何とおっしゃろうが、わたくしだけはあなたのことを、レギュラーだと信じておりますから──心の中で」


かませ犬「何だよ、心の中って! それじゃまるで俺が、すでにレギュラーではないみたいじゃないか⁉」


ちょい悪令嬢「……かませ犬さんは、ちゃんとレギュラーですわ。少なくとも、この座談会コーナーにおいては」


かませ犬「いや、俺は本編においても、レギュラーだよね? それとも俺が知らない間に、降ろされてしまっているとか⁉」


メリーさん太「……何を自分の言葉に、混乱しているの。それよりも、よく聞くの。メリーさんがこうしてゲストとして登場したのには、ちゃんと理由があるわけなの」


かませ犬「へ、そうなの?」




ちょい悪令嬢「──そうなんです! 実はそれこそが、本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』にとっての、これまでの、そしてこれからの、『在り方』そのものに、大きく関わってくるのですよ!」




かませ犬「……本作の『在り方』そのものに、関わってくるだと?」


ちょい悪令嬢「最近のWeb小説界における、『悪役令嬢』モノや『メリーさん』モノなんかの、ある意味『パロディ』的作品においては、どんなものが流行っているか、知っておられますか?」


かませ犬「は? 『パロディ』的作品において流行るのは、当然『パロディ』的作品だろうが?」


ちょい悪令嬢「ではそれは、、『パロディ』ですか?」


かませ犬「え、な、何って……」


ちょい悪令嬢「『悪役令嬢』モノなら『乙女ゲーム』や『大昔の少女漫画』とか、『メリーさん』モノなら『都市伝説』とか?」


かませ犬「ああ、うん、そうそう」




ちょい悪令嬢「──それとも、最近流行りの、『悪役令嬢』モノや『メリーさん』モノの、とか?」




かませ犬「……Web小説そのものの、パロディだと?」


ちょい悪令嬢「つまりはもはや、『悪役令嬢』や『メリーさん』の世間一般的な固定概念を打破した、Web小説の時代は終わりを迎えて、むしろそんなWeb小説の固定概念そのものを打破した、Web小説の時代になりつつあるのですよ」


メリーさん太「『メリーさん』モノで言えば、もやは異世界やヨハネスブルグ辺りに行くのは当然のこととして、今やメリーさん自体のキャラクター性の改変にまで及んでいて、下手するとゴ○ゴの後ろを取れるかも知れない『圧倒的な戦闘力を持つ幼女』(しかもアホの子w)としての、側面を強調した作品すらも、登場する始末なの」


ちょい悪令嬢「これが『悪役令嬢』モノともなると、すでに百花繚乱の有り様でして、本編やこの座談会ですでにご紹介してきたように、悪役令嬢がヒロインのパン泥しようとしたり、主婦が悪役令嬢に転生したり、悪役令嬢の世界観がそのまま『ゲンダイニッポン』を舞台とした女性用の『イメクラ』みたいになったりしているとかいった、これまでのセオリーを大きく逸脱するものはもちろん、あたかも本作同様に、Web小説のキモである『異世界転生』すること自体にアンチテーゼを突き付ける作品すらも、ちらほらと見受けられるようになった次第でありますの」


メリーさん太「確かにアンチと言えば、本作の作者のお家芸だけど、単にアンチであるだけでは駄目なの」


ちょい悪令嬢「そうですね、アンチ『悪役令嬢』であり、アンチ『異世界転生』でありながらも、ちゃんと『エンターテインメント』であることが必要ですよね」


メリーさん太「……まあ、この作者自身で言えば、これまで散々アンチSFやアンチミステリィやアンチファンタジーやアンチラノベ等々の作品を創ってきたけれど、ただのアンチではなく、ちゃんとエンターテイメントとして成り立っていたの」


ちょい悪令嬢「確かに、アンチミステリィの代表作である『人魚の声が聞こえない』においては、『人喰い美少年陵辱』モノといった超弩級のダークファンタジーでありながら、語り口がラノベのフォーマットをとっていることもあって、どこかとぼけたコメディ作品のようにも取れましたわね」


メリーさん太「ガチのアンチいじめ小説の『夢魔の告白』に至っては、主人公の超人気女性いじめ作家を、自作のいじめ小説の中に異世界転生させて、散々いじめ抜いた挙げ句の果てに自殺させるという、(あらゆる意味で)出版界騒然のバッドエンドっぷりだったけど、オバサンいじめ作家を転生とともに若返らせて、かつての同級生とガチの百合百合展開を演じさせるという、『サービスシーン』にもきちんと配慮が行き届いていたの」


ちょい悪令嬢「そしてもちろん、本作『わたくし、悪役令嬢ですの!』においても、ガチの『アンチ異世界転生』モノとして、転生者に乗っ取られた異世界人が零戦に乗って『カミカゼアタック』を繰り返したり、作中で逆転生をして『ゲンダイニッポンのシブヤ』を舞台にして、ハロウィンに浮かれる若者たちを無数のメリーさんたちが襲いかかって『捕食』したりするといった、まさしく狂気と暴虐のダークファンタジーっぷりですけど、その一方で今回のような『ギャグ回』を挟んだりといった、文字通りに『何でもアリ』をモットーとすることで、全体的にコメディ系のエンターテインメント作品であることをアピールすることを成し得ておりますの」


メリーさん太「……その当の『都市伝説』のあたしが言うのも何だけど、個々のエピソード単位で読み返すと、この作品て、結構ガチでダークな話も多いと思うの」


ちょい悪令嬢「実は作者の計画では、『カクヨムコン4の短編賞』に向けて、この作品のダークファンタジーヴァージョンの作成も視野に入れているそうですわ」


メリーさん太「危険なの。そんなことをすると、実はこの作品が『コメディを隠れ蓑とした狂気と暴虐のダークファンタジー』であることが、読者の皆様にバレてしまうの」


ちょい悪令嬢「ああ、大丈夫大丈夫。それと同時に『カクヨムコン4の長編賞』へは、この作品の完全なるギャグヴァージョンの、『私、ちょい悪令嬢ですの!』(仮称)の投稿も計画しているそうだから」


メリーさん太「アホなの! 現時点においても、スケジュールがギリギリだというのに、新シリーズを二本も立ち上げるなんて、正気の沙汰ではないの!」


ちょい悪令嬢「……メリーさんから正気を疑われる、本作の作者って」




メリーさん太「まあ、Web作家としては、たとえ無謀だと思われようと、いろいろとチャレンジしてみることは、非常に正しい在り方なの。別に評価ポイントなぞ、気にする必要はないの。そんなもの、『予定外のご褒美』と割り切って、何よりも創作活動を地道に続けていくほうが大切なの。──大体が、創作者が自作に対する評価にこだわりだしたら、ろくなことはないの。小説家はただひたすら、小説を書いていればいいの」




ちょい悪令嬢「──はいっ、Web作家の皆様には、大層耳が痛いことかと思われますが、メリーさんが一応の結論を出してくださったことですし、今回の『総合評価100ポイント達成記念特別座談会』は、この辺にしておきたいかと存じます。読者の皆様、次は『連載100回記念の特別座談会』でお会いいたしましょう♡」




ちょい悪令嬢とメリーさん太以外の全員「「「御一読、ありがとうございました!」」」










メリーさん太「うんうん、やはりこうして、50回100回と、地道に毎日投稿を続けることが肝要なの。『連載100回記念特別座談会』には、是非ともあたしも呼んでいただきたいの」




かませ犬「──あんた、また出るつもりなのかよ⁉」

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