第19話、わたくし、『ちょい悪令嬢』になりましたの。【びーえる編反省会】(その2)

ちょい悪令嬢「──それではこれより、第二回【びーえる編】反省会を行います!」


かませ犬「……え、これって、続けるわけ?」


メイ道「ちゃんと司会の、おじょ──じゃなかった、ちょい悪令嬢さんが、『次回に持ち越す』とおっしゃっておられたではないですか?」


ジミー「これだから……」


かませ犬「これだからって、何だよ⁉」


ジミー「──え、そんなむごいことを、同じ血を分けた、双子の妹に言わせる気?」


かませ犬「俺を形容する言葉って、そんなに口にできないことなのかよ⁉ すごいよな、おまえら。あえて言葉にしないことで、俺の精神をガリガリ削りやがって!」


妹プリンセス「……あ〜あ、また、このパターンですかあ?」


真王子様「いい加減にしておかないと、いつまでたっても本論に入れないぞ?」


かませ犬「いや、俺だってなあ、別に騒ぎ立てたくはないのに、おまえらの俺の扱いようが、あまりにもひどいから──」


妹プリンセス「……うわあ」


ジミー「人のせいにするなんて、男らしくないことで」


真王子様「君は『王子云々』という以前に、自分の人間性を顧みるべきではないのかね?」


かませ犬「だから毎回毎回最後には、俺が悪いみたいにオチをつけるなよ⁉ しかもついに、人間性まで否定されたし!」


ちょい悪令嬢「──あっ、そういうことですか!」


メイ道「……何ですか、ちょい悪令嬢さん、いきなり」


ちょい悪令嬢「──ほら、ついさっき、ジミーさんがご自分たちのことを、『双子』っておっしゃっていたではないですか?」


ジミー「え、ええ、そうだけど?」


ちょい悪令嬢「わたくし、ずっと不思議に思っていたんですよ、【びーえる編】であなた方に該当するのが、ルイーズ姫と例の鬼畜眼鏡のクラウス王子というわけで、性別はあべこべになっておられますものの、双子なのはそのままであられたのですが、そこら辺のところに関して、こちらの本編と比べて、妙に違和感があったんですよ」


ジミー「……違和感、ですか?」


ちょい悪令嬢「何と申しますか、お二人が王家の六人兄弟の中で、とりわけ親密なご関係にあられるように見受けられたのですわ。──ほら、お二人だけ、特別に独立した宮にお住みになっていたりして」


メイ道「あー」


妹プリンセス「確かに」


ジミー「そうだね、こちらの世界では、独立した宮を与えられたりするのはもちろん、私と兄だけが、特別扱いされるなんてことは、原則的にないわね」


ちょい悪令嬢「それがどうしてなのかに、たった今気づいたのですよ!」


真王子様「ほう」


妹プリンセス「と、おっしゃると?」


ちょい悪令嬢「ズバリ言っちゃいますと、あちらの世界では、『お母様』が違うのですわ!」


三王女「「「──ああ、そういうことか!」」」


メイ道「え? それって、どういうことですか」


ちょい悪令嬢「ほら、こっちの世界の国王は女王様だから、当然のごとく『腹違いの兄弟』なんて、あり得ないじゃないですか」


メイ道「ふむふむ」


ちょい悪令嬢「それに対して向こうの世界だと、基本的にこちらの世界とは性別が逆転しますから、国王は男性の王様であられるはずで、その場合本妻の『正妃』様以外に側室の方がおられようと、王侯貴族のたしなみとしては別におかしくはないでしょう?」


メイ道「あっ、やっとわかりました! つまりルイーズ姫とクラウス王子は単に双子であるだけでなく、彼女たちだけ、おそらくは『ヤンデレスキー』とかいう一族の御出身の女性を母君に持たれていて、だから彼女たちのみは特別に、『ヤンデレスキー宮』なんていう離宮を与えられていたってわけなんですね⁉」


ちょい悪令嬢「ええ、それで正解ですが、あまり『ヤンデレスキー』、『ヤンデレスキー』と、連呼しないでいただけます?」


メイ道「へ、何でです?」


ちょい悪令嬢「いろいろと、事情があるのですわ」


真王子様「いやそれにして、すごいもんだね」


妹プリンセス「たった一話限りの番外編に、そこまで裏設定をしっかりと創っているとは」


ちょい悪令嬢「たぶん、せっかく友達になった、あちらの世界の『わたくし』であるアラウヌスを、気軽に鬼畜眼鏡くんの自宅に訪問させるために、出入りのチェックが厳しい王城では面倒臭いから、いっそのこと離宮住まいにさせようという、苦肉の策であるとは思いますけどね」


真王子様「ああ、そういうことも、あるだろうね」


妹プリンセス「実際に王城に住んでいる者としては、身につまされますわ」


メイ道「いやあ、小説一つ創るだけで、そんなにも面倒な作業が、必要になってくるんですねえ」(棒)


ジミー「そうなんだよ〜。だからサイトでの更新が少々遅れても、あんまりきついクレームはつけないでもらえると、助かるんだけどね〜」


真王子様「経験者は語る、というところかい? 人気Web作家殿」


女性陣全員「「「あはははははははは」」」




かませ犬「──おまえら、いい加減にしろよ!!!」




メイ道「きゃっ」


ちょい悪令嬢「ど、どうなさったのです、いきなり?」


真王子様「いくら『かませ犬』でも、変な吠え癖をつけられると、困るのだが……」


ジミー「──もしもし、保健所ですか? こちらはホワンロン王城、西宮の第三会議場なんですけど」


かませ犬「そこ! 自分の双子の兄弟を、あっさり保健所送りにしようとするんじゃない! せめて病院送りにしろや⁉」


ちょい悪令嬢「そうですね、ここはやはり、精神科でしょうか?」


かませ犬「そうですね、じゃねえよ! おまえも今すぐ、スマホから手を離せ!」


真王子様「……だから、一体君は、何が言いたいのだ? キャンキャン吠えるばかりでは、さっぱりわけがわからないだろうが?」


かませ犬「そうやってどこまでも俺を、犬扱いにするなよな⁉ ──まあいい、まさにさっきもこういう感じで、おまえらの俺の扱いの是非について話し合っていたのに、何で急に、どうでもいいような細かい話ばっかりし始めるんだよ⁉」


ちょい悪令嬢「どうでもいい、ですって?」


真王子様「まさか君、本気で言っているのか?」


かませ犬「……え、何、皆さん。その、本気で俺のことを、責める目は?」


ジミー「やれやれ、我が兄ながら、ここまで考え無しだったとは」


ちょい悪令嬢「──かませ犬さん、この集まりの趣旨というものを、ちゃんと覚えておいでですか?」


かませ犬「……この集まりの趣旨って、そりゃあ、前回の【びーえる編】についての、反省会であって────あっ」


ちょい悪令嬢「そうなのです、我々は先の【びーえる編】における、反省点や疑問点について改めて話し合うためにこそ、ここにこうして集まっているのですわ」


メイ道「そういった意味からすると、確かにあなたが言われるように細かいこととはいえ、【びーえる編】の主役のお一人であられるクラウス王子のお住まいや家族関係については、立派に本筋の議題となるのですよ」


真王子様「つまり君は我々が真面目に討論していたところを、突然大声で邪魔したわけだ」


ジミー「ったく。空気読めないやつって、これだから困るわ」


かませ犬「……す、すまん。い、いや、俺は、そういうつもりじゃ」


妹プリンセス「いいからもう、黙っていてくださいます?」


かませ犬「あ、はい。ほんと、すみません」


ちょい悪令嬢「……それで、どうしましょうか? 今回こそ【びーえる編】の総括を行おうと思っていたのですが、もう字数も三千字ギリギリとなって参りましたけど」


メイ道「読者様になるべくストレスを感じさせないためには、ワンエピソードの字数は三千字以内──多くても五千字以内が望ましいと言いますしね」


ジミー「だったら今回は、残りの字数の分だけ、ここにいるメンバーから、適当に質問を受け付けたら、どうです?」


ちょい悪令嬢「まあ、そこらあたりが、妥当な線ですかねえ……」


真王子様「ああ、それならボク、前から聞きたいことがあったんだ」


ちょい悪令嬢「あら、どのような件でしょう?」


真王子様「いや、ボケとかでなくて、本当に真面目な話なんだけど、空気が読めてないとか、言わないよね?」


ちょい悪令嬢「いやいや、ここは元々、真面目なコーナーですよ!」


真王子様「あ、そうなの? てっきり会話には必ず、ボケを挟まなければならないかと思っていたよ」


メイ道「こんなところに、かませ犬さんの、過剰なツッコミ体質の弊害が」


かませ犬「………………………………………………………………………………」


メイ道「あれ? 反応なされませんね」


ちょい悪令嬢「たぶん、さっきの件を、反省なさっているのでしょう」


メイ道「……反応しないならしないで、何か不気味ですね」


ちょい悪令嬢「まあ、しばらくは、そっとしておいてあげましょう。──それで、真王子様は、何をお聞きになりたいわけなのですか?」


真王子様「ああ、ちょっと難しめの話で恐縮なんだけど、これについては、今回の【びーえる編】でも触れられていたけど、『我々にとって世界とは、目の前にあるもの一つだけで、異世界や過去や未来の世界なんて、微塵も存在し得ないが、集合的無意識を介して己の脳みその中に刷り込まれた、過去や未来の人間や異世界人の「記憶や知識」は本物であり、その意味では本当にタイムトラベルや異世界転生を実現したも同様なのである』とかなんとか言って、量子論や集合的無意識論に基づいて論理的に実証しているんだけど、そんな量子論とかちんぷんかんぷんなボクみたいな人間にとっては、何言っているのか全然わからず、そもそも『存在しないはずの世界の人間の「知識や記憶」は本物である』なんて言われても、矛盾しているとしか思えないし、できるならここら辺のところをボクにもわかるように、平易な言葉を使って教えてくれないかな?」


メイ道「──ああ、簡単ですよ、任せてください」


真王子様「ええっ、簡単て、メイドちゃん、わかるのか⁉」


ちょい悪令嬢「こちらのメイ道は、うちの蘊蓄解説の担当者なのです」


真王子様「へえ、そうなの。じゃあメイドちゃん、お願いできるかな?」


メイ道「ええ、もちろん。要はですね、ここで言う『異世界転生者』や『タイムトラベラー』を、『幽霊』に置き換えてみればいいのですよ」


真王子様「は? 幽霊って……」


メイ道「まず大前提として、幽霊なんて、科学的にも物理的にも、けして存在し得ないのは、ご理解いただけますよね」


真王子様「あ、うん。異論のあるロマンティストな方もおられるだろうが、ボクはその辺はリアリストだからね」


メイ道「でもですね、『幽霊に人物』ならば、科学的にも物理的にも、その存在を認められるのですよ」


真王子様「へ? 幽霊が存在しないことを大前提にしているというのに、幽霊に取り憑かれている人物の実在が認められているだって? 完全に矛盾しているじゃないか⁉」


メイ道「本来でしたらね、しかしここで、時制すら問わないあらゆる世界のあらゆる存在の『記憶や知識』が集まってくるという、集合的無意識を登場させたら、話が変わってくるんですよ」


真王子様「おいおい、まさかその集合的無意識とやらには、幽霊の『記憶や知識』も存在しているとか言うんじゃないだろうな?」


メイ道「それこそ、まさかですよ。そもそも存在が否定されている幽霊の、『記憶や知識』が存在するわけないでしょうが。──というか、脳みそが存在しないのに、一体どうやって『記憶や知識』をストックするというのです」


真王子様「だったら──」




メイ道「──でもですね、その幽霊が頃の『記憶や知識』なら、ちゃんと集合的無意識にストックされているのですよ」




真王子様「ええっ、生きていた頃の、『記憶や知識』って」


メイ道「ここで、問題です。すでにその人物が死んでいる場合、別の人物がその人物のの『記憶や知識』に基づいて、その人物のそっくりそのままの言動をし始めたとしたら、どう思われます?」


真王子様「──そうか! あくまでも生前の『記憶や知識』に基づく行動だろうが、第三者から見れば、『幽霊に取り憑かれている』ようにしか見えないよな!」


メイ道「そしてこれは、異世界転生においても、同じことなのです。幽霊を、『ゲンダイニッポン』からの転生者の魂に置き換えればいいのです。つまり異世界転生とは、異世界人が『ゲンダイニッポン』から来た幽霊に、取り憑かれていしまっているようなものなのです」


真王子様「でも現実的には、単なるごく平凡なこの世界の人間が、何らかの偶然的現象によって集合的無意識にアクセスすることによって、『ゲンダイニッポン人』の『記憶や知識』とアクセスして、脳みそに刷り込まれてしまい、それ以降は『ゲンダイニッポン人』の『記憶や知識』をも併せ持つようになるってわけなんだろう?」


メイ道「ええ、そうです」


真王子様「そこが、どうにもわからないんだよ。幽霊の場合は確かに生きていた時期があるのだから、集合的無意識に彼の『記憶や知識』がストックされていてもおかしくはないが、我々にとっての異世界に当たる『ゲンダイニッポン』なんて影も形もないはずなのに、どうしてそこの住人の『記憶や知識』が存在して、あまつさえ集合的無意識にストックされたりしているんだ?」


メイ道「そりゃあ、ちゃんと実在しているからに、決まっているでしょう」


真王子様「えっ、『ゲンダイニッポン』から来ている『転生者』の『記憶や知識』が実在しているだって⁉ おいおい、それはちゃんと、このボクに科学的かつ物理的に、証明してみせることができるのかい?」


メイ道「簡単なことです。このスマホを見てください」


真王子様「何これ、なんかどこかで見た、小説創作サイトが表示されているんだけど」




メイ道「ええ、何せ『ゲンダイニッポン』から来ている『転生者』なんて、『小説家になろう』や『カクヨム』において公開された、無数の異世界転生系Web小説の登場人物そのものであり、そこに書かれている各『転生者』の『記憶や知識』を、我々のような『ゲンダイニッポン』から見れば生粋の異世界人に当たる人物の脳みそにインストールすれば、『ゲンダイニッポン』視点の──つまりは、Web小説ならではの、異世界転生の一丁上がりってわけなんですよ」




真王子様「そ、そりゃあ、現にWeb小説は実在しているのだから、その中で書かれている『転生者』の『記憶や知識』も、ちゃんと実在していることになるけど、そもそもそれは架空の創作物であり、その中で描かれた架空の登場人物でしかないんだから、そんな『記憶や知識』なんて、本物とは言えないだろうが?」


メイ道「あら、『ゲンダイニッポン』で言うところの多世界解釈量子論に基づけば、小説に書かれた世界も、『可能性としての世界』としては本物なのであり、よってそこで描かれた登場人物も可能性の上では本物と言えて、当然その『記憶や知識』も本物だということになるのですよ」


真王子様「いやだから、量子論なんか持ち出されても、ボクにはいまいち理解できないって、言っただろうが?」


メイ道「ええ、よってここでこそ、さっきの幽霊の例え話が、生きてくるわけなんです。──なぜなら、しょせん幽霊なんて、昔ながらの怪談や、小説や漫画等の中でしか存在し得ないように、そもそも異世界転生なんて、Web小説やそのメディアミックス作品の中でしか、存在し得ないのですから」


真王子様「………………………あ」


メイ道「つまり、単なるWeb小説の中で描かれた異世界転生なんて、まさしく幽霊そのままに実態も何の根拠もないけれど、そこで描かれた世界や登場人物も、量子論に則れば『本物の存在』として扱われるので、その『記憶や知識』はちゃんと集合的無意識にストックされることになるから、たまたま集合的無意識にアクセスした者がその『記憶や知識』を己の脳みそにインストールしてしまったら、まさしく前世の記憶そのままに、それ以降二つの世界の二人分の記憶や知識を有していくことになり、まさしく本来は実体なき幽霊に取り憑かれた場合と同様に、事実上異世界転生を実現してしまうというわけなのですよ」


真王子様「うわっ、何その、詭弁と極論の集合体みたいな理論は?」


メイ道「でも、筋は通っているでしょう? それに何より、この方法でしか、この現実世界において異世界転生なんていう超常現象を、実現することなんてできないのですから」


真王子様「うん、まあ、そりゃそうだろうね。──わかった、これ以上話を続けても、またメタのほうに話が進んではやっかいだから、一応理解したことにしておくよ」


メイ道「それはどうも、光栄の至りですわ♡」


ちょい悪令嬢「……ええと、正直申しまして、わたくしもちんぷんかんぷんだったのですが、この件についてはここまでということにして、他にもっと、読者の皆様が気楽に楽しめるようなご質問は、ございませんでしょうか?」


ジミー「うわあ、今度はまた、ぶっちゃけたねえ」


ちょい悪令嬢「あまりこのような小難しいお話ばかりすると、読者の皆様が逃げて行かれてしまうのですよ!」


メイ道「だったら、【びーえる編】に関わらないことでも、よろしいでしょうか? 一応前回の反省会の内容に関するものなんですが……」


ちょい悪令嬢「……まあ、前回に関係しているのなら、よしとしましょう。それで、何が疑問なのです?」


メイ道「いや本当に、大したことではないのですが、前回王女様方のHNハンドルネームについて、『真王子様』さんと『ジミー』さんについては、意味するところが何とかわかるのですが、『妹プリンセス』さんにつきましては、ただ単にその字面だけの意味しかないのですか? それとも何か特別な意味がお有りなのでしょうか?」


ちょい悪令嬢「あー、確かに。そのままの意味でも別に問題なかったから、自然にスルーしてしまいましたわ」


妹プリンセス「お姉様ったら、冷たいですわ」


ちょい悪令嬢「え? その『妹』設定、まだ続いておりましたの? 確か、『まずはお友達から始めましょう』ということになっていたのでは?」


妹プリンセス「そんな前世紀のバラエティ番組あたりの、ぬるい決め台詞なぞ、知らんなあ」


ちょい悪令嬢「くっ、確信犯(誤用)か⁉」


メイ道「それではやはり、何か特別な意味が、秘められているのですか?」


かませ犬「──それは、この俺から、説明しよう!」


ちょい悪令嬢「あ、復活した」


かませ犬「俺に『シ○プリ』を語らせたら、うるさいぞ。──何せ、本当に妹が、プリンセスなんだからな!」


ジミー「うぜえ」


妹プリンセス「……確かにお兄様は、昔から『シ○プリ』を語らせたら、右に出る者はおられませんでしたわね…………………キモいくらいに」


かませ犬「だから何なんだよ、おまえらの俺に対する、その辛辣な扱いは⁉」


メイ道「それで、『シ○プリ』って?」


かませ犬「おお、それはな──」


真王子様「その昔、電○系の雑誌の読者企画から端を発した、一大マルチメディア作品でね」


ジミー「まあ、一口で言えば、『艦○れ』の元祖のようなものだよ」


メイ道「……ああ、その説明で、大体わかりましたわ。それで『シ○プリ』をもじって、『妹プリンセス』というHNハンドルネームをつけたと」


三王女「「「そうそう」」」


かませ犬「おまえら、ひどすぎるんじゃないのか⁉ 少しは俺にも見せ場をくれよ⁉」


ジミー「(無視)詳しくは、ググってみればいいよ」


ちょい悪令嬢「ええと、『シ○プリ………………剥ぎコラ』、と」


かませ犬「おい、何で最後に、剥ぎコラとか付けた?」


ちょい悪令嬢「対象のすべてを知るには、表面だけを見ても駄目ですわ! ちゃんと(衣服に)隠された奥の奥まで見定めないと!」


かませ犬「いかにもカッコいいこと言っているけど、無駄だからな?」


ちょい悪令嬢「あなたはCG作成をやっておられないから知らないかも知れませんが、人物画の基本はヌードにあって、これは私のCG技術の向上のためにも、必要不可欠のことなのです!」


かませ犬「確かに正論だから、思わず納得しそうになったけど、そもそもおまえのCG技術自体が、剥ぎコラの作成のためにあるんだろうが⁉」


ちょい悪令嬢「……あなたに、『アイ○スのしぶ○ん』の剥ぎコラの素晴らしさの、何がわかるとでも言うの⁉」


かませ犬「わかるかよ⁉ ──つうか、わかりたくもないよ!」


ジミー「あ、シ○プリの画風は、さすがに現在においては古すぎるから、『アイ○ス』がお好みだったら、ちょっと合わないかも」


ちょい悪令嬢「だったら、もういいですわ。ググるのも、やめておきましょう」


かませ犬「おまえ、散々ネタにしておいて、それはないだろう⁉ それよりも、ちゃんと【びーえる編】の反省会をやれよ! いつになったら本論を開始できるんだ?」


ちょい悪令嬢「……大変失礼いたしました。【びーえる編】全体に対する総括は、いよいよ次回より始めますので、読者の皆様におかれましては、どうぞご期待ください♡」

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