ガラスのトンネル

 こっちの方がいいよ。


 こうしなさい。


 人生とは他人から強制され、世間という圧力で押し固められたトンネルだ。


 一度入れば最後、出口まで出ることは出来ない。


 私たちはそれに従って進む。


 しかし、悲しいことにそのトンネルはガラスでできており、隣の人のトンネルが見えてしまうのだ。


 他人の芝生は「青」どころか「金色」に輝いて見えてしまう。


 そっちに行きたい、このガラスを突き破って。


 でもガラスが刺さって怪我をしてしまうかもしれない。そもそもガラスを割れるのかどうかも怪しい。


 結局そのまま自分のトンネルを進む。


 そんな中、怪我なんてもろともせずに、ガラスを殴り続ける人がいる。


 きっとその人の事を、世間は馬鹿と嘲笑うだろう。


 そこで諦めるか否か。


 ガラスを突き破る力はそこにあると私は思うのだ。

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