第8話


「え、えと…も、もりかわ…ゆうです。よ、よろしくお願いしまふ!…あ、」



私は今幼稚園で自己紹介的なことをしています。そして私は今噛みました。くっそ恥ずかしいです。


あ"ぁ"〜、こんなとこ入りたくなかった。何故にお母さんは私をこんな所に入れたんだ(〇`Д´〇)


「は〜い、皆優ちゃんと仲良くしてあげてね〜!」


ハ━━━ヾ(。´囗`)ノ━━━イ


わぁお!みんな揃って仲良しねぇ…私はこの輪の中に入りたくないよ。


だが、そんな願いはどこかへ飛んでいき、皆が楽しそうに遊んでいる中、私はその輪の中に放り込まれた。


誰とも遊べず部屋の中をうろちょろしているとの誰かに話しかけられた。


「なぁなぁ!一緒に遊ばないか?!」


…誰だろう。なんか、髪の毛が黒くて短髪で、以下にも、スポーツ系男子って感じの子。


「……誰?」


「おれ?おれは、日向翔也!よろしく!」


翔也くんか…一応遊ぼうかな?誰も遊ぶ人いないし…。


「よろしく、何して遊ぶ?」


「んーとね、お絵描きは?」


お絵描き…お絵描きか、あ…いいこと思いついた。


「いいよ。お絵かきね…フフッ」


「はい!じゃ、ここ座って!」


私がそこに座ると、翔也くんは絵を書き始めた。


ふっふっフッ、私が描きたいのは…翔也くん、だよ。誰も私に話しかけてくれなかったのに、翔也くんだけは『遊ぼう』って、言ってくれた。


だから、私は翔也くんを描くの。


まず、髪の毛を描いて、翔也くんよく笑うから笑ってるようにして、ボールが似合いそうだからボールも周りに描いて…っと。


よし!出来た!


「翔也くん、私に描けたよ。」


「ほんと?おれもかけた!」


どうやら翔也くんもかけたみたい。じゃ、せーので見せよう。って言ってきた。


「いい?せーの!」


バッっと二人で絵を見せ合う。さーて、翔也くんは何を書いたのかなぁ?



「し、翔也くん、これって…」


「ん?これ?これはね、優ちゃんを書いたんだ!」


「わ、私も翔也くんを書いたの…」


「うそっ?!?!」


マジか…まさかお互いを描くとは。


……なんか、私翔也くんと仲良くなれそうかも。


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