第183話


 パンケーキの騒動を終えて、ジュディスはすっかりいつもの調子を取り戻した。

 歓楽街に着いた頃には、もう既に彼女は彼女のままで、護衛役のはずのカイリを引っ張る様に歩いて行く。

 彼女は、歩き慣れているのかと思うくらい堂々とした足運びだ。

 しかし、カイリは周囲の異様な雰囲気に既に逃げ出したくなっている。知らず喉をこくっと小さく鳴らしてしまった。


 商店街の奥にある歓楽街に足を踏み入れた瞬間、空気が薄暗くなったからだ。


 かつて、ケントが引き返す様に告げた一線。エディが行くなと忠告してくれた場所。

 境界線があるかの様に、綺麗に空気が変化したのだ。

 この歓楽街は異様だ。今にも崩れそうな建物に、整備されていないぼろぼろの道。そして路地や広場を問わず、そこら中に人が転がっている。――そう、『転がって』いるのだ。

 足音を上げるたびに、その場にいる者達がぎょろりと目だけを動かしてくる。落ちくぼんだ目と、痩せこけた頬、がりがりの手を次々とむさぼる様に伸ばしてくる彼らでここは溢れ返っていた。無作為に手を伸ばされるたび、カイリは平静を装うので精一杯だ。

 しかも。



「ああ、あああああああ、……うっへへ、へへへへ、あああああははははっはあは」

「あー、……ああああ? うあ、きゃははははははは!」



 狂った様な笑いが、そこかしこから聞こえてくる。耳にするだけで、精神が引っ掛かれる様におぞましい。

 おまけに。



「――うおおおおおおおおおっ‼」

「――っ!」



 いきなり叫びながら、男が突進する様に影から飛び出してくる。

 カイリは悲鳴を上げそうになるのを寸でで堪え、反射的にジュディスの腕を引いて大きく距離を取った。

 男はそれ以上近付かず、「うへへへ」と下卑た笑みを垂れ流しながらカイリ達を見つめるだけだ。それを確認し、カイリは速やかに彼女の手を引いて先を行く。

 こんな風に、道を歩くだけで人にぶつかる。突然叫びながら飛び起きたり、かと思えば地面に寝転がって笑い転げたり、明らかに尋常じゃない人達が見受けられた。麻薬に手を出している者も多いのだろうと、あまり知らないカイリでも見抜ける。

 空気もよどんでいるし、深呼吸をするとせそうなほどに汚染されている気がする。歓楽街というより、前世の本で読んだ様な打ち捨てられたスラム街や路地裏を彷彿ほうふつとさせた。


 まるで、正常な者を拒むかの様な圧迫感に、カイリは本音を言うと回れ右をしたくなった。


 だが、ジュディスは何の躊躇もなくすたすたと軽い足取りで奥へと進んでいく。細い通路を抜け、開けた道に出た時にはもう、カイリが知らない闇が佇んでいた。

 少し離れた場所では、フランツ達が姿を消して歩いてくれているのが分かる。こんな形で気配を探す訓練が役に立つとは思わなかった。心強さを感じ、カイリは何とかこの闇を歩けている。

 ちらりと周囲を観察すれば、カイリ達と同じく正常者はちらほらいる様だ。時折馬車が通るのは、護衛付き。明らかに場慣れした雰囲気に、置いてきぼりの感覚を味わう。


「……、……ここにいる人達って、ここに住んでいるんですか?」

「あら。本当に何も知らないのね。ここに住んでいる者と、更に奥の貧民街に住んでいる者の二択ね。それ以外は無いわ」

「……そうですか」

「……ふーん」


 カイリを冷たく見下しながら、ジュディスは値踏みする様に視線で舐め回す。

 それは明らかに馬鹿にしている様な雰囲気だ。恐らく、カイリの無知に呆れているのだろう。本当に何も知らないのだから。


「貴方、仲間の人達にも純粋培養で育てられているのね」

「……。そうだと思います」

「あら、素直。美徳だけど、ここではあまり通用しないわよ。……ほら」

「え? ――」


 ジュディスが視線だけで前を指し示すと同時に、何かがカイリの足元にぶつかってきた。

 そのまま、どでんとぶつかってきた何かが転がる。

 見ると、地面には小さな男の子がうずくまっていた。あちこちが破けて擦り切れた衣服に身を包み、痛そうに顔を歪めている。


「ご、ごめん。大丈夫――」

「おいおいおいおい! どう責任とってくれんだよ!」

「え?」


 今度は、いきなり胸倉を掴まれた。そのまま引っ張り上げられ、カイリの足が宙に浮いてしまう。

 何事かと観察すると、間近で凄味を利かせた中年男性が顔を近付けてきた。顔に大きな傷跡が走っているのはともかく、いかにもガラの悪い風体に、カイリは眉根を寄せてしまう。


「あの、何か」

「何か、じゃねえよ! オレの子供、怪我させやがって! どう責任とってくれんだって聞いてんだよ!」

「子供」

「そうだよ! あー、おいおい、骨、折れてんじゃねえの? なあ?」

「い、……いたい、よ」

「だとよ! 手始めに治療費払ってもらおうか! ああっ!?」


 会話があまりに陳腐だったため、カイリは恐怖を感じるよりも真顔になってしまった。見え見えの嘘に、白い目になってしまう。

 だが、そんなカイリの態度が気に食わなかったらしい。益々胸元を締め上げ、男性は首に手をかけ始める。


「おいおい、何だよその顔はよ。人様に怪我させといて、生意気な目、してんじゃねえよ!」

「――【離せ】」

「――っ、は? ――っ!?」


 手っ取り早く逃れるために、カイリは男性の手に聖歌語を放つ。

 途端、彼の手がぱっと開かれた。拘束から解かれ、カイリは危なげなく着地する。

 男性は今、何が起こったのか分からないといった顔で、己の手とカイリを交互に見つめる。しかも、彼の手は開きっぱなしだ。力を入れている様だが、少しの間は閉じることは不可能だろう。

 泡を食った男性と、同じ様に呆けて見上げてくる子供に、カイリは笑顔で応対した。


「怪我をしたなら、ましてや骨を折ったなら一大事です」

「っ、だ、だろ!? だったら!」

「じゃあ、手始めに病院へ行きましょうか」

「……、は?」


 提案すれば、男性の目が点になった。子供もぽかんと口を開ける。


「都市の北東区は病院です。治療費は俺が払いますから、今すぐ病院へ行きましょう。医者に診てもらった方が、安心しますよね?」

「あ? は、いや」

「それとも、俺の仲間に診てもらいましょうか。二人ほど、医療の心得がある者がいるんです。腕は確かだし、常々頼りになる自慢の仲間なんです。どうですか? 必要なら、呼びますけど」

「い、いや、……っ!」

「どうしました? さあ、行きましょう。ほら、おぶってあげるから掴まって」


 手を差し出せば、子供は困った様に男性を見上げた。男性も歯噛みをしながらも、二の句が継げないでいる。

 そんな二人は、もうカイリにとっては取るに足らない存在だ。故に、ジュディスを促して歩き出す。


「大丈夫の様ですので。じゃあ、俺はこれで失礼します」

「はあ!? ちょっと、……待てよ!」


 顔を真っ赤にさせながら、男性が乱暴な手段に出た。思い切り彼の手が伸び、カイリの肩――ではなく、ジュディスを狙って動く。

 彼女が嫌そうに顔を歪めたのと同時に、カイリは彼女を抱き寄せた。

 そして。



「――【止まれ】」

「――っ!? なあっ!?」



 更に聖歌語を放つ。

 直後、ぴたりっと時間が止まった様に男性の手が静止した。ぐぐっと足を踏ん張って動こうとしている様だが、びくともしない。

 焦りながらも、みるみると恐怖に顔が歪んでいく男性に、カイリは冷めた目で一言。


「次に来たら、剣で叩くので」

「――――――――」

「じゃあ、お大事に」


 それだけ言い残し、今度こそカイリはきびすを返した。ジュディスから手を離し、先へ進む。

 剣で叩く、はハッタリだが、どうやら相手には効果があった様だ。動ける様になっても追いかけてくる気配は無かった。


「すみません、急に抱き寄せて」

「……。貴方、随分冷静だったわね」

「前に、同じ様な目に遭ったことがあるので」


 前世で、かつあげに出くわしたことが何度かある。

 大人しく金を巻き上げられるのは癪に障ったので、大声を出して教師を呼んだり、携帯機能の録音を使ってしかるべきところに届け出たりと、きっちり報復や対策をしていたのだ。

 おかげで、カイリに喧嘩を売る輩はいなくなった。わずらわしいことは、少ないに限る。


「……意外だわ」

「見直してくれました?」

「いいえ。さっさと次に行くわよ、イモ騎士」

「……分かりました」


 にべもない切り捨てに、カイリは苦笑して歩き出す。

 しかし。


「ああいうのって、日常茶飯事……ってことですよね」

「そうよ。詐欺や恐喝、人攫いに麻薬臓器売買に闇市……他にも口にするのもおぞましいくらいの犯罪が横行しているわ」

「……詳しいんですね」

「貴方みたいに純粋培養じゃないもの。これくらい、知っていて当然だわ」


 全くもってその通りだ。

 ぐうの音も出ないカイリに、ジュディスは面白くなさそうに鼻を鳴らす。


「何で黙るのよ」

「いえ、その通りなので。……世界を知るために歴史書とか漁っているのに、駄目さ加減を痛感しているところです」


 実際、歴史書にも一応歓楽街や貧民街の歴史はつづられている。

 ただ、前世で学ぶ日本史や世界史と同じで、さらっとしか書かれていないのだ。ジュディスが口にした犯罪が蔓延まんえんしているのは何となく想像出来ていたが、実際に目の当たりにすると理解度が断然違う。

 やはり、色々なところに足を延ばすのが一番だ。今度、フランツかレインにもっと知らない場所へ連れていってもらおうと画策する。


「……知らなくて良いことも、この世にはあるのよ」

「え?」

「何でも無いわ。そうね、私の目的は……まず娼館よ」

「……しょ、娼館」


 女性の口からその単語を聞くことになろうとは、カイリは複雑な心地に揺れる。

 だが、彼女はむしろ挑戦的に、ずいっとカイリに人差し指を突き付けた。


「そうよ、娼館。男性なら、一度は夢見るのではなくて?」

「別に。レインさんは来てるみたいですけど」

「彼は、男として魅力的だもの。程よく利用する方法を心得ているなんて……ああ! やっぱり素敵ね」

「そうですね」


 淡泊な返事になるのは、もう彼女の暴走を止めることを諦めているからだ。

 しかし、何故娼館に顔を出したいのだろうか。何が目的なのだろうかと、カイリが視線だけで彼女の言動を追っていると。


「片っ端から覗くわよ」

「……はあ」

「気の無い返事ねえ。ほら、まずはここ」

「ここって、……っ!」


 カイリは言われるがままに示された建物を眺め――凍り付いた。

 建物は、一見すると中世の日本に出てくる旅館の様な雰囲気を漂わせていた。年季を思わせる木造建築に、門構えには数多の提灯がぶら下がっている。夜になれば怪しげな空気で包み込まれそうな構え方は、あらかじめ「娼館」だと耳にしていたからだろうか。


 だが、妖艶という単語がこれほど似合う場所は無い。


 道に面した建物の壁には、一面に格子がはめ込まれており、そこからは綺麗なドレスや着物を着崩した女性がひしめき合っているのが見えた。

 少女から妙齢の女性まで、玉の様な肌を惜しげもなくさらし、通りを行く男性達に流し目をくれている。見えるか見えないかぎりぎりの場所まではだけた衣服は、明らかに誘っているのが分かった。

 しかも、格子越しに手を差し出し、中の女と外の男がむつみ合う様に手を合わせている。興奮して骨抜きになっている男性の顔と、あでやかに口元を吊り上げる女の対比に、カイリはしばし絶句してしまった。


「……、これって。何ですか」

「見ての通りよ。娼婦が中から外の男を誘う。男はあの中から女を選び、やることをやるのよ」

「……そんな、売り物みたいに」

「そうよ。娼館の娼婦達は、商品。男に選んでもらわなければ価値も無い。だからみんな、蹴落とすのに必死なのよ」


 さも当然と言わんばかりに、ジュディスが簡潔に説明をしていく。

 だが、書物の中でしか知らない事実に、カイリは吐き気が止まらない。こんな世界が存在するのかと、訳もなく泣きたくなった。

 人が、道具の様に扱われる。そこに、尊厳はあるのだろうか。

 暗い顔をしたカイリに、ジュディスは不服そうに足を蹴り上げてきた。がつっと、かなり良い音がすねで上がる。


「いっ……!」

「しっかりなさい。私の目的地よ」


 涙目で睨みつけるが、ジュディスは不敵に笑って建物に向かっていった。


「……、ちょ、王女殿下!」

「……へえ、王女様かい。こりゃあまた、珍しいところにいなさんな」


 カイリが叫ぶと、瞬く間に周囲に人垣が出来た。

 当然、物騒な空気をまとった連中だ。派手なドレスだし、王女と呼んだのだから仕方がないのだが頭が痛い。勝手に動かないで欲しい。


「わざわざこんなところに、何の用で?」

「中を少し見てみたいだけよ。駄目かしら」

「なら、金はたんまりくれるんだろうなあ?」

「あら。私を満足させてくれる男性でもいるのかしら」

「はは、冗談も休み休み言いな、王女様。……こんなところに、王族が来るわけねえだろ。――おい」

「へいっ」


 舌なめずりしながら、一人の男が合図を出す。

 統率が取れているのか、囲む連携だけは上々だ。肌の上を舐め回す様な視線に、カイリは悪寒で震え上がった。


「そういや、隣の男はどうするよ」

「見たところ、少年だな。……へへっ、こいつは『あの』貴族様に高く売れるんじゃねえか?」

「ああ。変態趣味だもんな。……じゃあ、その前に調教もしなきゃなあ」


 売るだの変態だの、おぞましい単語が次々乱発される。

 流石にここまで言われれば、カイリもおぼろげにだが意味は理解出来た。大した趣味である。


「どう? 私の予想、当たったでしょ」

「嬉しくないです」

「ちゃんと切り抜けてちょうだいね。期待しているわ、イモ騎士」



 ――って、自分では何もしないのかよっ!



 叫びたくなるのを無理矢理押さえ込み、カイリは改めて周囲を見回す。

 人数は多いが、フランツ達に比べれば大したことは無い。はずだ。

 とはいえ、カイリの腕で複数をここまで一度に相手が出来るだろうか。しかも、守りながらである。力不足に過ぎる。

 だが。


 ――やるしかない。


 念のために木刀を抜いて、カイリは意識を集中させる。神経を研ぎ澄ましながら、慎重に範囲を絞っていった。


「おお? やんのか……って、木刀かよ!」

「こいつ、馬鹿じゃねえの! なまくらどころの騒ぎじゃねえな!」


 はははは、と下品な笑い声が響き渡る。

 しかし、カイリの心には何ら響かない。むしろ、更に範囲を狭め、カイリはただ一心に思い描きながら息を吸い。



【ゆりかごの歌を】



 描く光景を緩やかに音に乗せて、世界に吐き出した。



【カナリヤが歌うよ】



「――――――――」



 歌声を直に耳にした男達は、硬直した様に目を見開き。



【ねんねこ、ねんねこ

 ねんねこよ】



 ばたばたっと、糸が切れた人形の様に地面に倒れ伏していった。

 折り重なって大いびきをかく彼らを確認し、カイリは疲れた様に息を吐き出す。

 聖歌を歌う時は、少し緊張する。フランツ達が傍にいるから大丈夫だと思いながらも、一人で任務を遂行するのは初めてだ。

 巻き込んでいないだろうかと横を見ると、ジュディスは驚いた様に目をみはっていた。信じられないものを見た様な顔つきに、カイリの方が仰天してしまう。

 何をそんなに驚いているのだろうか。歌が変だったのかと、不安に駆られていると。



「……っ、せ、……聖歌騎士様……っ!」

「え?」



 ざわっと周囲が色めき立った。野次馬根性で成り行きを眺めていた者達が、一斉に尻餅を突いたり、後ずさっている。

 異様なまでの動揺ぶりに、カイリは困惑するしかない。もしかしてここで聖歌を披露するのは良くないことだったのか。

 どうしようと、カイリが再びジュディスを振り返った瞬間。



「――こ、これは大変失礼な真似を……!」

「――、は?」



 今度は一斉に土下座をし始めた。

 しかも、拝む様な仕草まで見受けられ、カイリは困惑の極みに達する。意味が分からなくて、固まるしかない。


「聖歌騎士様が、こんな場所まで足を運んで下さるとは……!」

「ああ、どうぞお通り下さい。どこでも誰でも我々は、貴方様を歓迎なさるでしょう」

「これも思し召し……。ああ、ありがたやありがたや」


 一様に恍惚こうこつとした表情を見せ付けられ、カイリは背筋に震えが走った。

 己の信じるものしか信じない。盲信的な宗教を目の当たりにしている様な感覚と言えば良いか。崇め奉られている様なこの扱いに、カイリは思わず一歩後退る。


「……エミルカ神話ね」

「……え、エミルカ?」


 エミルカ神話といえば、確か狂信者が信仰する神話だったはずだ。

 何故、その単語が今ジュディスの口から語られる。

 不可解を隠しもせずにカイリが見つめれば、彼女はにっと楽しげに口の端を吊り上げた。



「歓楽街や貧民街は、エミルカ神話が浸透する場所なのよ」

「……、え……っ」



 聞き捨てならない吐露にカイリが愕然がくぜんとすると、更に彼女は愉快そうに笑みを深めた。


「聖地がある都市なのに、教会に見捨てられた場所。それが、この歓楽街と貧民街」

「……み、すてられ、た?」

「ある意味、狂信者と変わらないわね。気を付けなさい、イモ騎士」

「――――――――」


 彼女の言葉が、まるで毒を含んだ宣戦布告の様に響き渡る。

 ここまで来て、何故彼女がこの場所にカイリを連れてきたのか。目的の一端を悟って、奈落の底に突き落とされた様な悪寒に見舞われた。


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