18歳以下は入ってはいけません。ルールは守ってください

俺はさっそくその大人の本屋に入るが時は遅く二人は全年齢のコーナーにはいなく、その奥の18禁のカーテンがなびいていてすでに入ってる痕跡があった。



はぁ・・・・・・まさかこんな形で18禁コーナーに入るなんて・・・・

そういや俺はエロゲオタクなのに、この先は行ったことなかったな。

その理由はネット注文でエログッズを簡易で手に入るから、こんな所に入る必要はないと思ったからだ。





樹の馬鹿は制服状態でこういう場所に普通に入りそのたび店員に追い出されるが、今回は私服で目的はあの二人を連れ戻すだけだからすぐに戻ればいいだろう。

そう思い俺はカーテンの奥の世界に踏み入れた。






その場所はまさに文字通り18禁の世界でそこらの商品はエロゲや大人のおもちゃといった小さい子が足を踏み入れてはいけない官能の世界で、この描写を映像化にするとモザイク一色でなにがなんだか分からないくらいにすさましく、その大人のグッズを見ただけで俺の内なる野獣が呼び起こされるくらいのヤバさだった。





「早くあの二人を見つけないとな・・・」

「あっ大河君こんな所にいた。おーい!!!」

「この声はざーさんか・・・たくどこに行ってんだよ・・・・・・・ってなに持ってんだゴルァ!!!」

カーテンの裏に入ってさっそくざーさんを見つけたのは良かったが、予想通りざーさんは、嬉しそうな笑みを浮かべながら大人のおもちゃを起動させそれを蛇みたいにくねらさせていた。





「なにって○○○○だけど・・・・」

「それは分かってる・・そんなの容易に振り回すな。変態魔人・・・」

「いやいや私だって最初は落ち着きたかったけど・・・・こんなグッズがあってしまっては本能をさらけ出すしかないでしょう。グヘヘヘヘヘヘヘ」

もうだめだ。こいつをこんなとこで置いてはただでさえ脳みそピンクゾーンがさらに覚醒して18禁一色になってしまう。




「大河君これ全部買いたいんだけど大丈夫かな?」

「却下だ。それによく考えてみろ。俺らまだ17じゃないか・・・」

「ううん私まだ16だけど・・・・」

「余計ダメだろ・・・・」

念のためにコッソリと話をし周りを見渡すが・・・どうやら周囲の客はいないから聞かれることはないな。店員にバレたら間違いなく追い出されて最悪学校に連絡される・・・・・そうなった場合は指導で夏休み中に学校にいかなければならないのだ。


こんな性欲魔人は夏休みを募集してもいいが俺には夏休みにやらなけらばいけないことがあるから余計な騒ぎはご免だ。





「ところで、ギンカは?」

「あいつは置いてきた。正直こんな所でまともに入れるはずがない。てかあんな他子供体型をこんなところで入れるか」

「性欲力がチャオズだからしょうがないか・・・」

「黙れ性欲力53万」

そもそも性欲力ってなんだ?


そんなのネットで買えるだろ?それよりも・・・




「ところで、寧々はどこ行った?」

「その奥にいるけど・・・・」

なにサラッと言ってんだよ。なんで将来の日本を支える金の卵を、こんな下劣な場所で放つんだよ。もしそれで変な性癖目覚めてAV落ちしたら、間違いなく俺松村さんに首を斬られるぞ。リアル的な意味で・・・




「馬鹿野郎!!!」

「ちょっと・・・・」

俺はさっそくこのエロの空間で寧々を探し回った。俺やざーさんは見方によれば大学生一年くらいに見えるが寧々の場合は顔を隠してるから余計に怪しまれる可能性がある。

頼むから・・・・二つの意味で無事にいてくれよ・・・






「あ・・・・・・」

『♪♪♪』

しばらくすると、寧々を見つけることが出来た。

ちなみにいた場所は、18禁コーナーのエロゲブースのところなので、案外すぐに見つけられた。

彼女は、そこのブースの画面でエロゲPVを眺めており、そのテーマ曲がこっちまで響いてきた。

まさかこれ・・・・・・目覚めちゃった。




「ね・・・・・・・いや・・・・そろそろ戻るぞ」

「蒼い~~~~~~~~~~~~~~~~」

「え?・・・・・・なにしてんだぁぁぁぁぁぁ」

今そのPV画面にとあるエロゲのサビが流れてるのだけどなに・・・歌ってんの?俺は力ずくでそれを・・・・無理やり連れて行き店外に追い出し、店外で待機した涼浦と合流する。



「ちょ・・・・・大河・・・・なになに二人共血相変えてどした訳?」

「はぁはぁはぁ・・・・」

「ちょっとなにしてるのよ・・・・今いいとこだったのに」

寧々は無理やり連れて行かれたので反発をしていた。やばいこれ完全にエロに感染してる・・・・・どうしよ・・・




「寧々ちょっと待て・・・・・落ち着け・・・エロゲにはハマるな・・・エロゲにハマるとろくでもない人間になるぞ」

「それ自分から言う訳?当事者が聖人っぽく言って超ウケるんだけど」

「黙れエセビッチ話に割り込むな!!!」

「は?」

冷めた一言が痛感させた。なにその白けた顔は・・・・・






「何を言ってるのかしら?わたしはただ、その音楽を静かに聞いただけなのに・・・貴方がそれを邪魔するじゃない・・・」

「え・・・・・それだけ・・・」

俺はどうやら勘違いをしてしまったようだ。








その後ざーさんは後からご満悦で店から出ており、どうやらそこでエロゲを含め、なにやら良からぬものを買ったらしいが俺らは余計な詮索せずにその場を別れた。



結局寧々はザーさん達といても心を全く開かずに、適当にタクシーを拾い、自宅マンションに向かう。

結局新曲の進展はなしか・・・

そう思いながら自室に戻るのだが意外にも寧々は余裕の顔を見せていた。





「マネージャ・・・さっそく作業をするから手伝って・・・」

「は・・・・・もう新曲を思いついたのか・・・・てかどうやって・・・」

「決まってるでしょ・・・・さっきのエロゲのオープニングとやらでヒントを貰ったから貴方は適当にネットで夏がテーマのエロゲソングを探してちょうだい」

へ・・・・・・今何を言ってんの?この人は・・・・





「あの曲を聞いてから新鮮味を感じたわ・・・・まさか世界にこんなタイプの曲調があるとは思わなかったわ・・・」

「いや・・・・さっきのエロゲソングをぱ・・・・・・パクるのはちょっと・・・」

「は・・・・・・パクるのではないわ・・・・・さっきも言ったでしょう?これからいくつものエロゲソングを聞いてオリジナルのエロゲ風の新曲を作るのよ・・・・それが新たな飛躍になるはずよ」

本人は完全にヤル気なのだが・・・・・自分がこれからなにを作ってるのか分かってんのか・・・・




そう思いながらも俺は結局その新曲制作の為にネットである夏がテーマのエロゲソングを探し寧々はそれを視聴しては静かにギターを響かせた。

どうせ反対しても聞き耳を持たないだろうから彼女に任せることにした。



寧々は作曲中もトレーニングは欠かさず合間に曲作りを中断し、俺はその間身の回りの部屋の掃除や食事の買い出しといった家事を行った。






そしてとある夕方、寧々が部屋で新曲九制作の間俺は、買い出しを終え寧々のマンションに戻ることになった。




さすがここら辺は高級住宅街であってか近くのスーパーも高級感があり食べ物の質の良さの反面値が高かったけど、レシートを事務所に渡せば立て替えてくれるだろう。

それに寧々は自分である程度作ると言ってたけど・・・・どんな曲とはいえその作業に間を挟むことはダメだろうな。

さて今日は、ハンバーグだな。





プルルルルルル

そんなときスマホから着信不明の電話が鳴り始め俺は無意識に電話を取った。






「もしもし」

「・・・・・・ボソボソ・・・・・彼女を変なところに連れてくるな!!!」

「は?」

ブツ・・・・・・ツーツーツー




機械音が混じった声で恫喝され、電話は突然切られた・・・・・・





一瞬の出来事で俺は背筋が凍り付いた。

まさかこれって涼浦が言ってたつけてた奴か?

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