第3話 神白 綾

次の日、綾は学校に来なかった。

危険度は低いけれど能力を発症してしまった。もう、私は人の見た目ではなくなるかもしれないから。もし、会えたとしても私は、嫌われるのが怖い。だから、私のことは忘れてさ、中学校生活楽しんでね。と、綾からメールが来た。

綾・・・忘れてなんて言わないでよ・・・・綾は私の唯一の友達じゃん・・・・

それに、綾がどんな姿だって私は綾を嫌わないよ・・・・

クラスは、嘉志に続いて綾まで発症してしまったことで、騒がしかった。

綾もいない、嘉志もいない私には、何をしたらいいのか、わからず席にいるしかなかった。隣の席のこうが心配そうにこっちを見ていたが、大丈夫そうだと思ったのか、本を読み始めた。

あぁ。つまらない学校生活になりそうだな・・・・

こんなことなら私も、病棟へ行きたい。病棟には、兄も嘉志も綾もいるし。

そう思い、泣きそうになった途端、何かが光った気がした。

不思議に思っていると、教室に入ってきた先生に呼ばれた。

何の用かと思ったら、能力、病気検査についてだった。明日の、朝にするから早めに来るようにとのことだった。

「先生。今って検査できるのですか?」

「え?えぇ。一応ですが、出来ます。」

「それじゃあ、今します。」

「いいのですか?」

「はい。」

と、いうことで私は検査を今日にしてもらった。

検査の内容は簡単だった。と、言うより何回もしているので慣れていた。

結果は、明日出るそうなのでそれまで待たないとだめだった。

検査は一日かかった。いつもよりとても長かった。

もう、帰らないと。

『明日から、一人で過ごすの嫌だな・・・』

と、思い一人部屋にこもった。

晩御飯なんかとても食べる気にならなかった。

あれ・・・なんか・・・・背中・・・・痛い・・・?

肩甲骨からなんか生え始めてる・・・?

これって、翼・・・?

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