幕間

ここまでのお話と用語解説

■プレストーリー

 世界はいま、〈裏界〉――ブリガドゥーンと呼ばれる次元の海に浮かぶ五つの並行異世界からの侵攻を受けていた。各異世界の目的は、この大千世界と呼ばれる多重次元を管理するシステム〈セントラルピラー〉へのアクセス権限を得ること。その権限を持つものとして運命を仕組まれていたのが禊儀みそぎ家――もとい、「身削ぎ」の一族と呼ばれる異分子アノマリーたちであり、侵略は「かれら」の奪取が目的とされた。

 そんな争乱が歴史の陰で続くなか、十数年前に一部の辺境異世界が「崩界」した。世界を維持する〈セントラルピラー〉への負荷が限界を超えたためである。

 これによって大千世界のバランスは著しく乱れ、〈セントラルピラー〉の寿命を縮める結果となった。

 一時的な安定を求めた世界は、禊儀の力を各他世界に提供し、世界ごとに分割・管理させることになる。それによって大千世界はいったんの安定を得たかに思えた。しかし、ほどなくして全世界規模で〈虚獣〉と呼ばれる謎の巨大生命体の出現が確認されるようになると、事態は一変する。



■登場人物

 ・禊儀みそぎ一真いっしん:高校生の♂ 影薄いがいちおう主人公。異世界の柱にその力を奪われ、かりそめの肉体で産まれた異分子アノマリー。身体能力は高い。口数は少なめで無性格。現在のところ右手の能力を取り戻している。今後の活躍があまり期待されない。


 ・理堂りどう実生みしょう:♂ 禊儀の友人。ゆえあってRe:Markの旅路に同行するが、その目的は禊儀の力を見定めるためだった。機導騎きどうきアルビオンを召喚し、禊儀を連れ去ろうとするが失敗。代わりに津那美つなみを人質とする。


 ・佐竹さたけ=A=カリスギア:Re:Mark司令官の♂ 大人で有能な人物のはずだが影が薄い。富士の戦いで死亡。


 ・りゅう=ヴェーデキント:皇王の主治医。壮年男性。名前は劉だが日本人。何時もパソコンに向かって何かしているが、実はエロサイトを見ているだけという噂もある。


 ・ラ=エスタ:想念武装〈瞬牙しゅんが〉の所持者。カダルカナンからの協力者の一人。傲岸不遜で居丈高な性格の少女。外見は魔女のよう。禊義邸で見つけた芋羊羹を気に入るが、富士の樹海で戦死したため、再び口にすることはなかった。


 ・ファブニール:〈砲凰ほうおう〉の使い手。カダルカナン勢力の一人。


 ・最早もはや津名美つなみ:〈神顎〉を使役する、いつも侍女服姿の少女。常に瞑目しているのは視力を奪われていたためだった。高い身体能力を持つが、禊儀同様に口数が少ない。彼とはいつの間にか良い仲になっていたようである。実生曰く「一真の」。現在はカダルカナン側の手に落ちている。


 ・真山矜持まやまきょうじ:白髪で黒づくめという初老の男。金属杖に仕込んだ〈流桜りゅうおう〉を持つ。Re:MarkのCEOであり、津那美の父であることが前回明かされた。富士の戦いで死亡。


 ・弥蓮やれん蒼憐そうれん:カダルカナンからの協力者にして皇王こうおう艦長。本人はもういい歳したおっさんのはずだが、美貌の青年である。外で行動するときは大人として若者たちを導く、頼れる人物。彼には秘密があるのだが、その設定はいかせなさそう。退艦したため健在、のはず。


 ・セームリア:機導騎パイロットの少女の年上の方。役に立たない。


 ・ロミ:機導騎パイロットの子供の方。超役に立たない。


 ・ベアトリス:〈玄腑げんぶ〉を貸与されていた異世界ザンブレードの刺客。口がめっぽう悪く下品だが、上品な婦人を気取っている。富士の樹海で死亡。


 ・ヒミコ:イマジナリアはヤマタイ国女王。禊儀から右手の力を移植された者。本人は政治に疲れ切っており、世間に対して無関心になってしまっている。


 ・太子たいし:ヤマタイ国はヒミコの臣下。獅子の頭部をもつ獣人。オロチ復活のため策謀をめぐらすが、戦いの余波に巻き込まれ死亡。


 ・スフィンクス:ピラミッドの番人の女。赤く長い頭髪を持つ、太子の同胞。大した活躍もないまま退場。


 ・ヒトラー総統:イマジナリアを支配しようとしていたナチス第三帝国の総統。その正体は「日村」という農民の男にりついたオロチ(=ヒドラ)の亡念だった。禊儀の持っていた「草薙の実」の力で消滅。


 ・盤古ばんこ:右足の力を持つとされる存在。今後登場予定。


 ・ノア:左足の力を持つとされる存在。今後登場予定。


 ・オーディン:今後登場予定。


 ・ラー:今後登場予定。


 ・ジョナサン=ガリヴァ:盤古ばんこの都に捕らわれている巨人。今後登場予定。


 ・桃太老ももたろう:かつて、「鬼」と呼ばれる存在を倒した英雄。三つのしもべを持つとされる。今後登場予定。


 ・徐福じょふく:今後登場予定。


 ・竹取たけとりおきな:今後登場予定。


 ・空海くうかい:スーパー坊主。今後登場予定。


 ・聖母:世界の管理者の女性。一切が謎に包まれている。


 ・トート:バクの顔をした長身の青年。食事にこだわる聖母の従者。



■劇中用語

 ・裏界:ブリガドゥーン。青い月の光を受けたとき現出する次元の海。

  各世界はこの海に浮かんでいると考えられている。


   無名世界:物語の起点。主人公たちの属する世界。

   第一世界イマジナリア:ヤマタイ国、ナチスらが争う自然豊かな世界。

   第二世界ザンブレード:始祖神盤古が支配する巨人と忍者、侍の世界。

   第三世界レイアラン:長城に囲まれた学園城塞都市。

   第四世界アーバダーナ:古き伝説の世界

   第五世界カダルカナン:無名世界の未来が並行次元化したもの。


 ・セントラルピラー:全世界を貫き、維持しているシステムのこと。各異世界はこれを巡って争奪戦を繰り広げているとされる。その所在、実態はいまなお不明。


 ・異分子:アノマリー。世界観の均衡を保つ力を持つ者。身削みそぎの一族とも呼ばれる。


 ・Re:Markリマーク:組織名。国の非公開守護機関。他世界へ赴き、柱の力と〈セントラルピラー〉の手掛かりを探す目的を持つ。真山矜持をCEOとし、なかば私設軍のようになっている。母体は「練馬区」から。


 ・聖母:世界の管理者。


 ・虚獣きょじゅう:全世界へと侵攻をはかる謎の巨大生命体とされる。その正体は聖母によって生み出された〈種子〉。世界を救うための〈打つ手〉というが…。虚獣のクラスは以下の通り。


  ・ストゥーパ級:人サイズ 

  ・ミナレット級:機導騎サイズ 

  ・ジグラット級:それ以上

  ・超バベルノン級:規格外



 ・機導騎きどうき:〈裏界ブリガドゥーン〉から召喚される巨大兵器の総称。遺産レガシィとも称される。その正体は前史文明の残滓。それをサルベージし、各異世界は戦争の道具としている。あくまでも兵器なので、一回サルベージした後はメンテナンスを要する。しかし、禊儀の力はそれを好きな時に自在に行使するものとされる。一種の異能。現在までに確認されているタイプは以下の通り。


  ・タイプ=バビロン:低級機。禊儀みそぎ一真いっしんが最初に召喚したのもこのタイプ。物語序盤で他世界の刺客が使用していたのもこれである。

  ・タイプ=サキガケ:低級機。カダルカナンから供与された機体。皇王艦の主力として配備されているが弱い。

  ・タイプ=ツァイダム:低級機。異世界で使用されている。本編未登場。

  ・タイプ=ニルヴァーナ:上級機。他と違って有機的な外観をもつ漆黒の機体。現在の禊儀一真が使用中。

  ・アルビオン:カダルカナン所属の理堂実生が呼び出した上級機。左手から繰り出される界面破壊パンチ「ウィリアム・ブレイク」が必殺技。絶大な攻撃力を持つが、その分機動性に劣る。



 ・柱:各世界の管理者たる人物。それぞれに禊儀の五体の一部(が持っていた能力)が移植されている。



 ・想念武装そうねんぶそう:禊儀の力の一部を移植されたものが使える異能力。大半は武具として顕現したものである。

   ・瞬牙しゅんが:対戦車ライフル型。ラ=エスタが使役する。空中浮遊能力あり。

   ・神顎しんがく:大鎌型の攻撃特化武装。津那美の主力兵装。

   ・闇角あんかく:戦輪型。本編未登場。

   ・戯爪ぎそう:鍵爪型。本編未登場。

   ・玄腑げんぶ:額縁型。カンバスに描いたものの空間を支配できる四聖武装。

   ・流桜りゅうおう:日本刀型の四聖想念武装。さしたものを爆弾化できる。

   ・百鼓びゃっこ:音響機器型想念武装、音の四聖武装。本編未登場。

   ・砲凰ほうおう:戦艦主砲型の四聖想念武装。絶大な攻撃力を誇る。


 ・身削みそぎの一族:異分子アノマリーを産むために、世界規模で運命を仕組まれた一族。その実態はすでに「ないもの」とされている。

 

 ・皇王こうおう:航空艦。カダルカナンから供与された武力の一つ。固定武装はない。Re:Markの移動手段として使用されていたが、富士の裾野にて爆散。


 ・レイライン航法:皇王が次元跳躍し、別世界へ赴くときの手段。世界同士をつなぐ巨大構造物(例:山岳ピラミッドなど)をレイラインとして航路とみなすことによって可能になる。理論上では世界中のどこへでも飛べる。


 ・裏界喫水りかいきっすい:皇王のような遺産艦が浮いている〈裏界ブリガドゥーン〉の水平のこと。基本的に、心理迷彩によって、その存在は現実世界から遮断され、誰の眼にもとまることはない。いわゆる都合のいいやつである。


 ・バキシマール:ロミが見ているアニメに出てくるロボットの名前にしてロミの機体の愛称。やられるたびに、スーパー、ハイパー、ファイヤー、グレート、キング、ゴッドなどなど呼び名が変わる。馬鹿の戯言。


 ・ナハーマータ:セームリアの機導騎の愛称。活躍しない。

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