Liar

作者 貴堂水樹

88

30人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

幼馴染みを亡くした池月ー。
小心者で純粋な主人公である彼が、愛しき幼馴染みを失い、事件の真相に迫る。
しかしただ真相に迫るだけではない。
その過程で、少しずつ、そして確実に成長する様子が描かれる様、幼馴染みを亡くした絶望から最後は希望へと向かっていく描写は圧巻の一言。
人はどんな環境でも“救い”があるということを教えてくれる素晴らしい作品です。

もちろん事件解決へのストーリー展開も素晴らしいの一言!
多くの方に読んでほしい一作です。

★★★ Excellent!!!

青春ミステリーでありながら、刑事ドラマのような進行で、さらには熱いバディものでもあります。
どんよりとしたシーンから始まりますが、謎が謎を呼び、クライマックスまで読む手が止まりません。
(徹夜して読んでしまいました)

基本的には謎の解決を中心としたお話ですが、その過程で徐々に登場人物たちの抱えているものが明らかになり、また、彼らの関係の変化や成長も見えてきて、人間ドラマとしても読みごたえがある作品。
ラストには間違いなく心を揺さぶられるでしょう。
オススメです!!

★★★ Excellent!!!

毎日少しずつ読ませて頂きました。


こう言った高校生が出てくるような「青春ミステリー」を読んだのは本当に久しぶりなのですが、読んで良かったです! 
とても面白かったです。


ミステリーなので、やはり残酷な現実とかツラい事実とかも書いてあるのですが、最後の方ではわき役もみんながみんなそれぞれ成長して終わりを迎えているので、「良かったな」という気持ちにもなれました。

特に祥太朗君が……、私は祥太朗君に似ている性格なので、ずっと感情移入しながら読んでしまっていたのですが、最後の方で「お前、マジで変わったよな」と言われているのを読んで、私も変わりたいな、と思いました。


実はこういったレビューを書く機会が今までほとんどなかったので、拙い文章で本当に申し訳ございませんが、少しでもこの作品を応援したいな、と思い書かせていただきました。


これからも執筆活動、頑張ってください!

★★★ Excellent!!!

 "Liar"―――このタイトルが示す通り、この物語には嘘つきがいます。
 

 ミステリーとしての骨子に揺ぎがなく、貴堂さんの作品は読んでいて安心できる。しかし、この "Liar" というタイトルが読み進める者の眼を止めるんです。

 この人物の言葉に嘘はないか、言葉通りに受け止めてよい言葉か。
 この緊張感と安心感をいい塩梅に織り交ぜられる構成力には脱帽でした。

 とりわけ目を引くのは第四章の百瀬の駆け引きのシーン。
 百瀬の見事なまでの詰め将棋と、お茶目な人柄が滲み出る。個人的にやはり一番の見どころでした。

 作中「優秀な人材というのは所作にも知性が出るものなんだ」という言葉がありますが、

「優秀な作家というのは構成にも知性が出るものなんだ」と、そう感じずにはいられませんでした。  

★★★ Excellent!!!

幼なじみの少女が何者かに殺された。
衝撃的な事件から、この物語は始まります。

主人公は事件の容疑者である同級生と再会し、二人で事件の真相を追いますが……。
そこにはあまりにも悲しくて切ない真相が隠されていました。

丁寧に描かれた情景描写。
張りめぐらされた伏線。
少女の死の理由。
心が苦しくなるようなズシリとした重いテーマ。

登場人物の孤独、悩み、反発。
生きているからこその葛藤。

心あたたまるラストシーンに、心の重みがスッとおりた気がします。

★★★ Excellent!!!

人は誰でも悩みや心に溜め込んだ何かを抱えて生きている。そんな少年少女達が前を向いて生きようとする青春ミステリーです。

青春ミステリーと聞くと、どこか人物間の関係を描いた物語、というイメージがあると思います。比率で言えば『青春8、ミステリー2』みたいな。いや、もちろんそれも青春ミステリーなのですが、今作ではミステリーにもきちんと比重を掛けているんです。殺人事件があって犯人を探すミステリーらしい展開もあり、その都度登場人物達の心情をも描き、なんかこう『ミステリーだけど青春!青春だけどミステリー!』という、ええと……とにかく両方が存分に楽しめるんです!(語彙力)

あとはこの作品を通してメッセージが込められている点も魅力の一つでもあると思います。自分の心との向き合い方、その想いを伝える大切さ。読み終えたなら必ずあなたの心にも響いてくるかと思います。是非ページを捲ってその胸に留めてはいかがでしょうか?

★★★ Excellent!!!

他の方のレビューを読んでから期待して読み始めました。魅力的なキャラクターに読みやすい文章で、一気に読んでしまいました。
謎を追う展開も、キャラクターの葛藤も鮮やかで、いい作品を読ませてもらいました。
カクヨムに登録したばかりで初のレビュー投稿で緊張しますが(笑)作者さんに感想をお伝えしたいので、勇気を出して投稿します。

★★★ Excellent!!!

幼馴染の少女を殺した犯人を探す、高校生男子による青春ミステリー。しかしここでの青春というのは憧憬の対象としてのそれではなく、10代の彼らが抱えきるのには重すぎると思えるような、悲しくて切ない青春です。

思ったことを口にできない、どこか頼りない主人公と、強さの中に繊細さを隠した強烈な存在としての相方。ミステリーとしてロジカルに展開されていく犯人探しの中で、彼らは徐々にその関係を変えていきます。それは信頼が生まれる過程でもあるし、まだ若い彼らにおける成長の過程であるようにも思えました。気持ちを言葉にすることや、自分の弱さを見せること。抱えた後悔と対峙し、それを乗り越えようとするシーンは、作者が彼らの背中を押しているような、悲しいながらも優しく、とても印象深い場面でした。

読み終えてからこのタイトル『Liar』の意味を考えると、そこにはこの物語の犯人だけでなく、主人公やその相方、殺された少女までも含めた、彼らにおける嘘とは何か、という問いに変わります。その答えを、彼らが掴む希望と共に、ぜひ見届けて欲しいと願います。

★★★ Excellent!!!

死んだ幼馴染の謎を追うミステリー。と、ひと言で括ってしまうのはもったいないぐらい本格的な読み応えを与えてくれる作品でした。

緻密に練り上げられたストーリーもさることながら、百瀬と祥太朗の探偵と助手コンビが素敵でした。ネットやラノベのライトミステリーだと男女の組み合わせが多いですが、やはり推理小説は古今東西、男同士のバディものが自分のような古いタイプのミステリ読みにはしっくり来ます。そしてクライマックスの追い込みは、まさに王道。更には亡きヒロイン美姫の思い描いた切ない真相に胸を打たれます。

雰囲気ミステリーの多いネット小説界隈で、こういった作品に出会えた事を喜ばしく思います。まさに王道の青春推理小説。最大限の敬意を込めて、この言葉を使わせて頂きます。

★★★ Excellent!!!

幼馴染みの美姫が殺された。

そこからはじまり真相に迫るところはミステリー小説そのもので、真相への到達プロセス、その意外性は言うまでもくすごいですが、本作品の何と言っても素晴らしいところは、第一印象は最悪、あべこべで水と油のような性格の二人が、男の友情を深めていきながら成長していく姿でしょう。
聡明で怖いものなしに見えても実は弱い男子、また優しくてまっすぐでも自分を主張できない男子。
ともにどこか危なっかしく半人前かもしれない二人が仲間とともに生きることの大切さを強いメッセージ性をもって教えてくれます。

殺人事件を軸に話は進み、全体的に重い雰囲気で進みますが、真相編で驚きとともに心を打たれ、最後は爽やかな読後感を与えてくれます。

登場人物はやや多めかと思いますが、主軸がしっかりしており、また丁寧な筆致で混乱することはないかと思います。

カクヨムでは貴重なハイクオリティのミステリー作家さんの作品を読みたいなら、是非ご一読を!

★★★ Excellent!!!

まっすぐなゆえに外れた道を選んでしまった少年と、無難を選んだゆえに内なる気持ちが揺れ続けている少年。
二人は同じ高校の同級生。 しかし彼らを結びつけたのは学校生活ではなく、一人の聡明な少女。しかも、きっかけはその彼女の思いもよらぬ死。
この二人が、彼女の死の真相を追いかける、というのが本作の軸です。
当初二人の間には明らかな力関係が存在していました。明晰な頭脳も、強い意志も、したたかな処世術も、すべてにおいて片方がもう片方を上回る状態が続くのだけれど、しかし物語が進むにつれ、少しずつもう片方にたくましさが育って行きます。
真相の追求とともに、その過程を見守って行けるのも楽しみです。そして最後には清々しく、新しい希望が待っているのも、この作者様の書かれる作品の大きな魅力ではないでしょうか。

かけがえのない友を得た二人のこれからを、彼女が空からいつまでも見守っていますように。