旅人のくちばし

作者 野々露ミノリ

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★★★ Excellent!!!

旅に出たいという衝動。
それはとある鉱物を巡る逸話との出会いからであった。

異国情緒あふれる旅路を丁寧に描いた本作。
穏やかで繊細な筆致が主人公と共に旅をしているかのような感覚を与えてくれます。

出会いと別れ。
旅の途中で遭遇する人達のストーリィは余韻を感じさせてくれるものです。

その旅路の果てにあるものは何なのか。
その結末を一緒に楽しみましょう。

★★★ Excellent!!!

あなたはこの物語を読んだとき、どんな音が聞こえるでしょうか。

フィツエルネス――その謎に包まれた言葉に誘われるように、主人公・ペティアは住み慣れた町から旅に出ます。ただ胸の奥底から湧き上がる想いを胸に、ろくな手掛かりもないけれど……

本作には剣や魔法のド派手なバトルはありません。ただ緩やかに穏やかに、ペティアくんの旅路が紡がれます。
けれど彼が感じるその景色、匂い、星の瞬き、草木の肌触り、暖かさ、人々の生きる姿はきっと、読む人の奥深くへとこの世界を映し出すことでしょう。
その時、あなたにはどんな音が聞こえるでしょうか。

……そして、この物語はずっと縦組みで読もうと思いました。それもまた不思議な魅力の一つです。