「古都水没」作・千葉七星さん

　作者様作品紹介文

　世界における自然災害で四番目に酷い被害をもたらしたとされる2011年タイ王国を襲った巨大洪水に被災した日系企業の現地駐在員が、会社の存亡をかけて危機一髪の脱出作戦を敢行し、その後の「復興」を描いたほぼノンフィクションタッチの企業小説である。

　試練、試練、試練の連続。

　神は克服できるものにのみ試練を与える————。　　

　克服の先に見たものは、なんだったのか。

　◇

　ほぼ実話です。

　☆が70もあれば埋もれてるとは言えないのでしょうが、未読の方は是非！

　自然の猛威に立ち向かう駐在員。ほんっとプロジェクトXでした。

　私のレビューを。

　──ほぼ実話。神の選択に抗う、戦うおっさんの物語。

　微笑みの国タイを襲った巨大洪水と戦う日本企業の奮闘。

　日本は天災の国と言っても過言ではない。日本人はどこかに無常観を抱えて生きている。しかしだからこそ、今の瞬間、今の繋がりを大事に思うのかもしれない。

　最後に示されたこの小説の隠されたテーマと問い。折に触れ、私もその問いに向き合ってみたいと感じた。

　ほぼ実話。手に汗握る試練と選択の繰り返し。

　ぐいぐいと引き込まれ最後まで読み進めてしまう、勢いのある小説である。

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