図書館ですら読まれずに棄てられた詩集

作者 小林素顔

9

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★★★ Excellent!!!

本って不思議です。
これはエッセイではなくオリジナル小説みたいですが、たった3話で、大切なことに気づかせてくれました。

私は小説を書いているのに、本自体の歴史、焼かれていった本たちのことなど、これまで考えたことはなかったです。本という媒体は、当たり前にあるものでしたから。

アッシュールバニパルの図書館。
アレクサンドリア図書館。
幻想図書館。
デュークハンフリー図書館。
オーストリア国立図書館。

戦争でなくなった本。論文。哲学書。物語。歌劇の脚本。
図書館なのに、建物そのものの芸術的価値から借りられなくなってしまった本。触ることも禁止され、鎖で繋がれた本。

いろんな本が歴史に埋もれていき、たくさんの本が、今もこうして生まれ続けています。私たちはある意味幸運なのかもしれませんね。
未来では言葉の使い方も変わっていますが、変わる前の現代言語を理解し、歴史に埋もれる前の本が読めるのだから。
しかも、デジタルに保存された本は、戦争でも消失しません。
それはきっと、古代で本に関わった人の全てが望んでいたこと。