籠の鳥の夢

女郎が身銭を切って迎える客は、間夫まぶ。抱かれながら他の男を想うは、ふたつ頭。

今のあちきは、身請けするよと嘯く間夫を想い客に抱かれる、双つ頭だ。

一夜の夢の儚い楼閣。そこの籠の鳥も、夢に溺れて何が悪い?

どうせ年季も明けずに梅毒で死ぬ身だ。

そうして今宵も喘いで客を悦ばす。

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